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静物に宛てた手紙

「おれはかまきり」という詩がありましたね。教科書に載っていた記憶があります。今しがた調べてみましたら、あの詩は工藤直子さんによる作なんだそうです(名義は「かまきりりゅうじ」)。

大人になってから(それもごく最近)、工藤直子さんの詩を読みました。彼女の詩には、人間以外のものを登場人物(登場生物?)とした作品がたくさんあります。人間が思うようなことを、人間以外の生きものたちも思ったり、あるいは人間には思いつかないような発想をしたりするかもしれないと想像が膨らみます。詩のかたちのひとつを見事に提案されているなぁと思いました。

人間以外の生き物に、手紙を書く気持ちで詩作をするのはとてもおもしろそうです。今度、やってみようかなぁ。あ、生き物じゃなくてもいいですね。静物とか。今、僕の視界の中に、二つ折りになってくたぁーと垂れ下がった、体を洗うのに用いる透け透けのタオル状の織物があります(浴室にあるやつです)。あれに手紙を書く気持ちで、何かしたためてみようかしら。

お読みいただき、ありがとうございました。

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