マガジンのカバー画像

11013の手紙に寄せて

772
11013でなければならない理由も、ないのだけれど。
運営しているクリエイター

2018年2月の記事一覧

ジャンプ! 〜飛躍と到達点〜

ジャンプ! 〜飛躍と到達点〜

どんなに情報や技術が蓄積されて、その共有手段が発達したとしても、一人の人間が一生のうちにできることには限りがあります。人間の寿命が昔より延びましたから、その分、総量は増えたのかもしれません。

オリンピックを例に、世界新記録の更新はどんどん難しくなる、といえるのでしょうか。人間の身体能力にも限界があるでしょうから、仮に100メートルを走り切るタイムが9秒、8秒、7秒…とどこまでも更新されるよう

もっとみる
かくありたい 〜絶対的15年間の相対性〜

かくありたい 〜絶対的15年間の相対性〜

15年前くらいに、「かくありたい」という未来の自分があったと思います。

15年経ったいま、その「かくありたい」になれているかというと、なれているところもあればそうでないところもあります。

これから15年後の自分はどうなるのだろう。15年前の自分ほどには、今の僕は、15年後についてあまり考えたり想像したりしていないのかもしれません。

16歳の自分にとっての15年後は、31歳でした。

もっとみる
笑いのミラーボール

笑いのミラーボール

分類に困るような「笑い」があります。

僕は「血」に弱いのです。

血が流れ出る様子を見たりだとか、病気や事故でどんな目にあったという話を見たり聞いたりすると、僕は笑ってしまうことがあります。

その流血やら病気やら事故、事後の処置の詳しいところだとかの話がすべて自分の身に起きたことだとしたら、一体どんな感じだろう、どんな身体感覚なのだろう…というのを生々しく想像してしまうのです。

もっとみる
「芸ごと」と「競いごと」

「芸ごと」と「競いごと」

「拍手や満席の規模」に贈られるメダルがあるとしたら…

「競いごと」に対しての「芸ごと」といいますか、概念的なもので、具体的な基準があるようでないようなこと、そのときそのときの人の気持ちを動かしたり、心の中にだけずっと残って、数字に残せないような体験の共有だったり、…といったもろもろのことに取り組むことは、なかなかスポーツの世界において「ベスト」にメダルが贈られるような評価方式にあてはめるのは

もっとみる
もの悲しくても野菜をたべる

もの悲しくても野菜をたべる

こころもからだも疲れてしまったなあ…というような時、私は食欲がなくなります。そのまま眠くなって、寝てしまおうかと思うこともあります。そうして食べずに眠ってしまったこともあるのですが、食事を省略して早く眠ったぶんだけ翌日元気になるかというと、そうでもなかった…という経験が個人的にあるため、どんなに「もう、食べる気力もない」という時でも、かならず食べてから1日を終えるようにしています。

食事(晩

もっとみる
愛情の気圧配置

愛情の気圧配置

2月22日は猫の日でした。

猫と自分の息子(1歳9ヶ月)を並列に語るのはちょっと乱暴かもしれませんが、じぶんの子どもも「愛情を支払ったぶんだけ苦労させてくれる」ようなところがあるんじゃないかと思います。

子育て中の親、中でも片親は「時間の貧困」なんて言われて、本当に余裕のない気持ちで過ごしている人も多いかと思います。自分の子どもに愛情を支払う時間さえもなく苦労しているとしたら、いったい

もっとみる
ダイコンニンジン

ダイコンニンジン

生まれながらにして「善」であるとか「悪」であるとか言い合うには、共通する「善悪」の基準がないと話にならないように思えます。

そもそも何が「善」で何が「悪」なのか?という話になりはしないでしょうか。
生まれながらに「善」か「悪」かという議題で始まっても、話の焦点は「善悪とは何か」というところに行き着きやしないでしょうか。

「善悪」そのものは、目に見えません。実態がない、観念的なものでしょ

もっとみる
46億年のチリ

46億年のチリ

結局、その人が死んだ後のあらゆるおこないは、生きている人のためなんですよね。

たとえば延命措置をしないでほしいという本人の意思と、身近な家族の意思が一致しないこともあるかもしれません。

仮に「回復の見込みがない」ことが事実だとして、延命をはかることに莫大なお金をかけたりすることで、生きている人が、それも延命措置をされる人にとって1番身近で大切に思っているであろう人たちが、身を削り財産を

もっとみる
EMA -枝間-

EMA -枝間-

死というものをおそれる機能がなかったら、生物の寿命は全体的にもう少し、短くなるでしょうか。

「死」という概念について、個人によってとらえ方が異なるところがあるかと思います。同時に、何をもって「生きている」とするかも、認識が人によって違うところもありそうです。

死んだら、会えなくなるのが寂しいと思います。

生きていても、簡単には会えなかったり、生きているか死んでいるかわからない相手

もっとみる
ぼくになにが書かれている?(きみのことはこう読める)

ぼくになにが書かれている?(きみのことはこう読める)

僕はいま31歳ですが、「独断と偏見によれば」という言い方がされていたことが昔あったような気がします。僕自身も1度や2度は使っているかもしれません。

「独断と偏見による」という前置きは、「他の人ならどう判断するか」や「まんべんなく、偏らない見方で」といったことを考えないで言っていますよ、という宣言に聞こえなくもありません。

そうした「もの言い」といいますか「言い草」といいますか、ツールと

もっとみる
Aさん

Aさん

そこらの芸人さんのウン百倍おもしろい人が僕の身近にいます。仮にAさんとしておきます。

Aさんとの会話のなかで、僕はたまにおなかを抱えて笑うことがあります。

もうおかしすぎて、それはそれは文字に忠実に、実際におなかを抱えてうずくまらずにいられないのです。

芸人さんと比べる意味もわかりません。

たいていしょーもない場合が多いです。

会話の流れで、その状況を端的に言い表す術

もっとみる
心の棚

心の棚

生まれて初めて手帳を買って、記載を始めてまだ8日程度です。

体調などの側面からの考察を記録して自己管理に役立てるための「じぶん取り扱い説明書」にしよう、とテーマを決めたのですが、数日してやっぱり「じぶん百科事典」がいいかな、なんて思いました。まいにち何時頃に寝て、どんなタイミングでなにを食べたら何時頃調子が良かったとか書いてみているのですが、どうも変わり映えしないうえに、未来の自分に役立つの

もっとみる
平熱の恒常戦

平熱の恒常戦

先日の歯の話題のときに触れなかったことがあります。

「舌磨き」です。

これは、僕が「フロスがけ」の習慣を身につけるようになるよりもさらに前からやっています。

舌の上に溜まったものを「舌苔(ぜったい)」と呼ぶそうです。「舌」の「苔(こけ)」とは、ちょっと気味が悪いようにも思えます。

これをやると、歯磨きだけでは得られないスッキリ感に到達できます。コーヒーやら紅茶やらを飲んだあ

もっとみる
「いまは、苦しい」を受け入れる

「いまは、苦しい」を受け入れる

僕は歌をつくるのですが、やはりもととなるアイディアが浮かぶ瞬間というのがあります。

からだや意識が張り詰めている時間というのがあるように思いますが、それが緩んだ瞬間、緊張と緊張の切れ目のような瞬間に、アイディアがふっと訪れることがあるようです。ほんとうに自分はその瞬間まっしろになっていて、「あ、いたの」「来たのね」みたいな感じで、気付くとそばに立っているのがアイディアだったりします。もちろん

もっとみる