ばんどう通信R5年10月号

こんにちは、料理店ばんどうです。11月に入ってしまいましたが毎月の通信10月号をお送りいたします。
おかげさまで10月の1日に第一子である長男が産まれまして、月末に1ヶ月検診行ったり神社に行ったりとバタバタしておりました・・・。



お祝いくださった皆様、ありがとうございます!!
家族が増え、身が引き締まる思いです。より一層精進してまいりますのでどうぞ今後ともよろしくお願いいたします!
妻子は現在里帰り中ですが11月半ばごろに帰ってまいりますのでまたケーキの受付開始しましたらお知らせいたします!

あ、ちなみに長らく不明だった性別ですが男の子でした!(男の子でキワッキワまで分からんのは珍しいけど3%くらいいるみたいですね)

名前は1日生まれなのにもちなんで

朔仁(さくひと)

としました。新月のように何もないところからでも成長して自身で輝いてね、そして人に優しくね、そんな想いです。
また何かのタイミングで見かけることありましたら可愛がってやってください!

揺らぎ

最近、うちの女子大生スタッフたちから「Be Real」なるアプリが女子大生の間でめちゃくちゃ流行ってる、という話を聞き面白かったので。
ざっくり概要を説明すると写真をシェアするSNSなのですが

・1日に1回ランダムな時間に通知が来て、通知が来てから2分以内に写真を撮影しないと投稿できない。
・その際インカメとアウトカメラ同時に撮影する。そして写真加工はできない
・投稿をしないと他の人の投稿を見ることはできない
・自分の投稿は過去まで遡れるが、他の人の投稿はその日の最新分しか見ることができない
・タイムリミットがありかつ加工なしなので、虚構が少なくリアル。それこそ、恋人に振られた翌日の写真が残ったりもする。

という内容。同席していた男子大学生は「なにそれ?めちゃくちゃクソみたいなアプリじゃんw」と言ってましたが個人的には聞いた時に「めっちゃ面白い、というか興味深いな」と思いました。
今の時代、おそらく「クリエイター」と呼ばれるジャンルの人たちが少なからず意識していることが、若い人たちには普通に「楽しいこと」として受けている、というか。

どういうことか、と言いますと私も料理を作る上で大事にしていることの一つに「揺らぎ・ブレを意図的に組み込むこと」があります。
数年前までは低温調理とか、スチコンやそれに類似する機械で「完璧に温度管理をして、食材の表面0.1ミリから中心まで全てにおいて”完璧なタンパク変性”をしたものこそが至高の料理だよね」というのが料理界の最先端でした。

それが今や「低温調理なんて道具が普及して家でも作れるものになってしまった。だからプロが作る料理に求められるのは職人芸でしか到達できないアナログ調理だよね」が最先端。

私が店でスチコン=温度・湿度を1℃単位、1%単位で管理して中心温度を把握しながら風量もコントロールして自動調理してくれる、なんなら一度プログラムを組んで仕舞えばそれ以降は勝手に同様の調理をしてくれる最新の機械を営業中は「器を温める」ことにしか使っていない理由もそこにあります。

仕込みに関しては、安定性こそが大事だと思っていて、さらには仕事としてやっている以上効率も重要です。なのでスチコンを使ってある程度プログラム化して安定した調理・管理をしています。
でも、営業中の仕上げに関しては先にも書いた通り「そんな完璧なデジタルな料理」は求められてないんですよね。
だからこそオリジナルの焼き台ヒノカグツチを使って藁・薪・炭を熱源として焼き上げることをメインとしています。
「絶対にブレないように」調理しても「絶対にブレる」んです。
でもそれこそが、脳の奥底というか無意識というか、そういうところに訴えかける「おいしさ」になると思っているから。

私が趣味でハマっているカメラにしても、多分世界一価格が高いメーカーのライカなんて(ざっくり書くと本体100万、レンズ100万、レンズ2本目100万で「ライカを始める」のに300万かかる。私は手が出ない笑)「絶対ブレる」んです。のぞいてる場所と実際に映る範囲がそもそもズレてる上にマニュアルフォーカスしかついてないので。300万もして「絶対にブレる」とかそんなんあります?って感じなんですがカメラファンからは憧れのカメラなんですよね(笑)

と、長くなりましたがそんな「クリエイターの最先端」みたいな「揺らぎやブレ、自分の意思ではどうにもならないことこそが美しい」という価値観がデジタルネイティブたちには普通に一般的なブームとして浸透している、というこの現象が非常に興味深いな、と。

という雑談はこの辺で。

おせちそろそろ

先々号でお知らせさせていただたいおせちですが、リピートご予約の皆様も多く例年であれば「完売」と言える数までご注文いただきました!
今年はスタッフ増えて余裕あるのでもう少しだけ受付できそうです。
お考えの方は早めにご連絡ください!!

基本的には
4人前3段重
1人前+クエ鍋小付き
単品クエ鍋
単品もつ鍋
の4種類。受け渡しは31日にお店に来ていただくか、30日発送の宅急便で全国ご指定の場所にお送りするか、です。どうぞよろしくお願いいたします!

鶏ばんどう11月の部

毎年恒例の鶏ばんどう。2月に注文してそこから雛からうちのために育ててもらった鶏を、丸々一匹食べ尽くしてもらう企画。
とうもろこしを一粒も食べずに育ったその鶏の味わいは澄み切っていて濃厚。
220日という長い期間育てているのでかみごたえはありますが味濃いです。

各部位の持ち味を活かした調理法にてご用意いたします。

11月
11土曜、13月曜、21火曜、28火曜、30木曜

です。どうぞよろしくお願いします。ご希望の方はご連絡ください!
@1.6万円です。

11月の献立は

スタッフの能力も上がってきてだんだんオペレーションにも少し余裕が出てきたので、昔開発して封印したお料理を登場させたりしています。
天然鰻の鰻パイ。
炭火でタレ焼きにした天然鰻と、発酵バターを「フィユタージュが成立するギリギリ最小限」まで減らして折り込み、炭火で焼き上げて仕上げる「パイ」を三河湾の海苔で巻いて手づかみで召し上がっていただく料理。

それから天然舞茸を使った小鍋など。
それからそれから香茸。「幻のきのこ」と言われるほど超希少なキノコで、松茸や天然舞茸なんかよりもはるかに手に入りにくいですね。独特の濃厚な香りと旨みを味わう食材で炊き込みご飯にしています。



解禁日からはカニもおそらく使っていきます。
あとは久しぶりにフカヒレ炊いたりしています。
フカヒレってグルメ番組なんかだと「味がない食材なのでスープの味をよく吸わせる」みたいなこと言ってますが個人的には「めちゃくちゃ味のある食材」だと思ってます。独特の香りと旨みをどう活かしながら食感を調整するか?に料理人の個性が出るので面白い食材だとも。
極上のヨシキリを使ってます。

あ、それから先月から寝かせてた但馬玄のリブロースなんかもかなりいい感じに熟成し上がってきております!

松茸

今年は大不作と言われる松茸ですが、懇意にしている奈良のおっちゃんになんとかいいところを送ってもらってます。
香りが甘く、旨みが濃い。今年は例年にない異常気象なのでこの先どうなるのかわかりませんができる限り使っていきます。

年末年始

年内は12月26日までの営業でその後おせち業務、年始は5日までお休みをいただき6日より営業開始させていただきます。
例年1月前半は割とゆったりしてますので予定お決まりでない方はどうぞご連絡ください!

終わりに

さてさて。11月もまだまだご案内できる日ございます。12月も、ぼちぼち予約埋まってきてはおりますがまだご案内可能です。忘年会的なことお考えの場合はお早めにご連絡いただければと思います。

どうぞよろしくお願いいたします!
通信11月号は多分月末に送ります(笑
ではでは!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?