見出し画像

ガッキーロスから学ぶ。「○○ロス」をチャンスに変える、2つのキャリア論を紹介します!

「仕事に集中できない」
「早退します」
「立ち直れない」
「助けて、、、」

星野源さんと新垣結衣さんの結婚報道を受けて、SNSに書き込まれた言葉。
いわゆる「ガッキーロス」です。

私たちは突然の出来事に遭遇すると、心の整理ができず慌ててしまいます。

今回はキャリアカウンセリングの理論を参考に、「ガッキーロス」をうけて皆様の中で起こっている状況と今後の対策について書きたいと思います。

皆さまが「ガッキーロス」から立ち直り、少しでも前向きになり、そしてこれから訪れるであろう「○○ロス」に立ち向かうヒントとなれば幸いです。

「○○ロス」は突然訪れる

ご紹介が遅れました、私はキャリアコンサルタントの板橋理(@bashiou)と申します。
実は私もかつて、「ガッキーロス」と同じような気持ちになったことがあります。それは過去に会社都合で退職せざるをえない出来事に遭遇した時です。いうなれば「会社ロス」でしょうか。「なにが悪かったんだ?」「これからどうすればと良いのだろう?」と悩みました。今回のSNSの声は自分がその時、感じていた気持ちと重なります。
そして私は、これらの経験がきっかけとなり、キャリアコンサルタントになりました。働く人を応援することで、明るく楽しく前向きに日々を送っていただけるようなってほしいと思ったからです。

話をガッキーに戻します。

皆さまの中では「ガッキーロス」という「転機」が訪れています。
「転機(transition=トランジション)」とは、
・何か出来事が起こる
・予想しないことが起こる
という変化のことです。

今回の「ガッキーロス」の場合は、
「ガッキーの結婚」という「出来事が起こった」と捉える方もいれば、
「予想しないことが起こった」ととらえる人、様々でしょう。

そして、このような「転機」は突然訪れます。

自分が思ってもいないタイミングで訪れます。受け入れられない現実があります。
「○○ロス」という「転機」との向き合い方について考えていきましょう。

「終わり」があるから「始まり」がある

まずは参考になるのが、ウィリアム・ブリッジズ先生の「トランジション」理論です。

ブリッジズ先生は、トランジションの心理的なプロセスを、
「終わり(何かが終わる)」
「ニュートラルゾーン」
「始まり(何かが始まる)」

の3段階と表現しました。

「ガッキーロス」の例を交えて解説します。

「終わり(何かが終わる)」
ガッキーとの関係です。まぁ、そもそも始まっていないので終わりも何もないのですが、気持ちの上での「終わり」ですね。
ブリッジズ先生は、この「終わり」を体験することが大切であるといっています。「終わり」とは何かが終わるのだけでなく、あるプロセスの始まりだからです。
「ニュートラルゾーン」
空白期間のこと。この期間は、ぼんやりと目的もなく過ごしたり、非日常的な時間を過ごすことが重要となります。自分と向き合い、今後に向けた自己探索をする段階にもなるからです。今は無理に立ち上がろうとせずに、ガッキーへの思いを胸に、ぼんやりと過ごしましょう。
「始まり(何かが始まる)」
これは言葉通り、何かが始まることです。新しい「推し」を見つける、ということはいかがでしょか?注意すべきことは、その「始まり」は現実逃避的なものでなく、自分をとらえなおし、自分の内面から始まっているのか、ということに意識を向けることです。

ブリッジズ先生は、「人生はトランジションの連続であり、人生の変化に対処するために必要な、内的な再方向づけや自分自身を再定義すること」と説明しています。
自分にとって「ガッキー」はどんな存在だったのか?
自分にとってなぜその存在が大切だったのか?
そんな存在は他にはないのか?
改めて考えてみることが大事です。

ちなみにかつての私は、
「終わり(何かが終わる)」:会社都合での退職
「ニュートラルゾーン」:ぼんやりする、昼間からサウナにいく、旅行に行く、久しぶりに友人に会いに行く
「始まり(何かが始まる)」:もしかして会社に依存しすぎていたのではないか?もっと自律的に自分の働き方を考えるべきなのではないか?
というプロセスを経て、少しづつ前を向くことができました。

備えあれば憂いなし

「○○ロス」=「転機」は、突然やってきます。
しかし、これからやってくるであろう「転機」に対してできることもあります。次にご紹介したいのは、シュロスバーグ先生です。
  
「転機」には、我々にとってプラスとマイナスの影響があります。
シュロスバーグ先生は「転機は避けることができない。大事なことは、転機によりマイナスの影響を最小限に抑え、転機に対処すること」と言っています。
そして「転機」を対処するため確認すべき項目として、
①状況(Situation)
②自己(Self)
③支援(Support)
④戦略(Strategies)

を上げています。これらは英語の頭文字をとって「4S」と呼ばれています。

具体的に見ていくと、
①状況(Situation)
・自分の目標は何か
・どのような「転機」が待ち構えているか?その状況はプラスか、マイナスか?
仮に、ガッキーに代わる新しい「推し」が見つかったときに、その「推し」とどのような関係性を望むのでしょうか?「熱狂的に応援する」「心理的な結びつき」「活動を見守る」など、自分がどのような状況で「推し」とかかわりたいかを把握しましょう。そしてどのような「転機」(例:「スキャンダル」「結婚」「活動休止」など)が起こりうるかについても考えてみましょう。

②自己(Self)
・自分の性格や価値観、強み・弱みなど
・自分は変化に強い方か、弱い方か
自分自身の特性を理解しておくことが非常に重要ですね。変化に対応できる気持ちが強ければ、「転機」が起きた時にも乗り越えることができますからね!

③支援(Support)
・転機が起きたときにどのような支援が得られそうか
・支援してくれるものはなにがあるか。
仮に「転機」が起きてショックをうけたときに、励ましてくれる家族や一緒にお酒を飲んでくれる友人の存在はありがたいですものね。

④戦略(Strategies)
・様々な戦略が考えられるか
「転機」が起きてから考えるのではなく、事前にどんな戦略が取れるのかを気にしておくことも重要です。

「ガッキーロス」という「転機」は起こってしまっていますが、これらを点検しておくことが、今後の「転機」に対処するためのヒントとなるのではないでしょうか。

念のために、キャリアコンサルタント的に仕事上のことで置き換えると、
①状況(Situation):コロナ禍で会社の状況がうまくいっていないようだ。プラスだと新規事業の立ち上げ、マイナスだと規模の縮小などがあるかも。
②自己(Self):現在はWebマーケティングだが営業の経験もある。0→1にも興味がある
③支援(Support):ハローワークの活用や人材紹介会社に登録しておく
④戦略(Strategies):常に経済状況を把握しながらアイデアを出せるように準備をしつつ、いざというときのために求人状況などを確認しておく
ということが考えられるかともいます。

世の中「○○ロス」にあふれている

「ガッキーのロス」という「転機」を受けて、打ちひしがれている人たちへ。
「転機」は必ず起こるものです。
重要なのは、事前に対処方法を考えておくことや起こったときの対処方法を理解しておくことです。

そしてこの経験は、キャリア上での「転機」でも活用できます。
私たちは先の見えない社会で働いています。
コロナパンデミックで急にテレワークになったり
会社の事業が変わったり、場合によっては、会社自体がなくなったり
昨日当たり前だったことが、今日は当たり前じゃない、という状況が起こっています。
その時に、慌てふためくことなく、一人でも多くの人が「転機」を受け入れて、その「転機」があなたの成長につながることを祈っています。

そしてなかなかそんな気持ちになれない方は、誰かに話を聞いてもらうことも大切ですよ。
キャリアコンサルタントは、あなたの味方です。
ライフを含めキャリアのご相談、お待ちしています。

※源さん・ガッキーお幸せに!





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?