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ロックバンドの掟に背いて親知らずを抜いた

先週は歯医者の初診で必ず行われる歯の撮影会で、永久歯になってから初めての虫歯が見つかってしまった。
しかし上の親知らずだ。抜いてしまうことでノーカンにできる。
行く先々の検診や歯医者で「磨きにくいから虫歯になるリスクが高いばい!!!!将来的にはどげんかせんといかん!!」と言われ続けてきた僕の親知らず。
ついに、どげんかするときがやってきてしまった。

僕が親知らずをここまで放っておいたのは、以下の宗教上の二つの理由による。
まずはチャットモンチーの『親知らず』の歌い出し。

親知らずが生えてきたよ
怖いから歯医者には行かない

チャットモンチーが行かないなら僕ももちろん行かない。親知らずを生やしておくことは、彼女たちのファンであることの何よりの証左だ。

そして次はsyrup16gの『Mouth to Mouse』

奥歯は絶対抜いちゃだめ

前後の歌詞への脈絡なく、唐突に出てくるこの主張。全体を通してもこの歌詞だけ本当に宙に浮いている。なのに入れてきてる。それだけ、五十嵐隆が強く言いたかったことなのだろう。だからこの掟は絶対守らなければならない。
もう一度言おう。

奥歯は絶対抜いちゃだめ

……

ふかふかのリクライニング式処置台に寝かされ、目隠しで布的なものを顔面上にファサッとかけられたことにより穏やかに処置の開始が告げられた抜歯は、麻酔含めて30分足らずで終わった。
しかし絶対抜いちゃだめだったはずの奥歯が目の前に転がされた瞬間、僕は「アワァーー」と間抜けな声を発していた。

笑っちゃうくらい虫歯じゃん

五十嵐も「こんな奥歯は絶対生やしちゃだめ」と諭してくれるだろうし、チャットモンチーも「(虫歯は)怖いから歯医者に行かないのやめとこ」と二重否定表現をすることで歯医者へ向かわせてくれるだろう。

早く扉の画像みたいな熱くて歯ごたえのあるトンカツとか食べたい。今日のところは怖いからウィダーインゼリーが夕食。そんな週末。楽しいなあ。


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