息子の個別懇談~保護者の立場になってみて~

特別支援学校で教員をしている私。
先日、息子の懇談にいってきました。

小学校の支援学級に通っている小6息子
・ほぼ毎日遅刻
・学校に行きたくないとごねた末に、毎朝母親の送りで登校。
・交流学級(普通学級)の授業が苦手。教室に入れないこともある。
・味覚過敏で偏食が激しく、給食で牛乳しか口にしない日もある。
なかなかでしょ?(笑)

そんな子の親をしていれば、懇談なんて苦行でしかないだろう、普通は。
でも、懇談後には、
先生への感謝の念が深まり、
子育てに対するやる気がみなぎり
ほんわかとした気持ちとなって学校を後にしました。

一番嬉しいのは、
息子をおもしろがってくれていること。
先生自身が楽しみながら息子とかかわってくれていることが伝わってきました。

学校では、扱いにくい子どもと捉えられがちな息子。
息子も息子で、嫌々ながらしかたなく学校に通っています。
今までの担任の先生とは、お互いに不幸な関係が多かったです。

今年の担任の先生は一味違います。

少しでも学校への拒否感を少なくしようと、
栄養教諭と掛け合ってくれ、牛乳しか口にできていない麺の日には、弁当をもってくることを提案してくれました。

私も教員をやっているので、そんなことをしようとするいたる所から反発や批判を受けるのは知っています。
「〇〇くんだけ、特別扱いにすると何でもありになってしまう」
「苦手なものを頑張って食べようとしている子に示しがつかない」

さらに担任の先生が、息子に合った学習スタイルを探ってくれているんです。
算数に苦手意識を持っているんですけど、
教科書やドリルに出てくる人名をクラスの子の名前にかえたり、商品名を自分で考えさせたりするとやる気アップすることを発見してくれました。

書くことにも苦手意識があります(汗)
ドリルの文をそのまま書き写す代わりに、新出漢字を使った文章を作らせると、意欲的に取り組むそう。

一人ひとりにあった教育、個に応じた教育と口ではいいますが、
実際は、学校のやり方、ルールに子どもを合わせたい
そんな学校の意図が見え隠れします。

教員としても、保護者としてもそれは感じます。
特別支援学校ですらそうなので、息子の通う小学校なんて言わずもがな。

「僕は先生に話をしようとしただけなのに、『口答えするな』と怒られた。」
「先生は時間を守れというのに、授業の終了時間は守ってくれない。休み時間が削られるのが嫌。」

息子の切実な声は、教員バナナとしては耳が痛い。
息子と話していると、教員としての自分のありかたを考えさせてくれる。

そんな息子にとって、今の担任の先生は数少ない「話が分かる」先生だそう。

学校の先生になる人の大多数って、子ども時代に優等生だった人たちなんです。
当然、学校文化を好意的にとらえていますし、疑問すら感じていないかもしれません。


学校文化に違和感や嫌悪感を感じながら子ども時代を過ごした私だからこそ、救える子や家族がいるんじゃないか?
そんな息子の親だからこそ、できることがあるんじゃないのか?

父親としても教員としても、とても意義深い懇談でした。











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