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海外ひとり旅から 障がいと自立について考えてみた



障がいなんて曖昧

障がい児を支援する仕事をしていて感じること
「健常者と障がい者の境界線なんてとても曖昧」
むしろそんなものはない!

時代によって、地域によって、
環境が変われば、障がいが障がいで無くなります。

私は裸眼の視力は0.2ほど
メガネがあれば、日常生活で困ることはありません。
ですが、メガネのない時代、地域であれば、私は目が見えにくいという「障がい」を抱えていたことでしょう。

方向音痴で地図が読めない「障がい」のある私ですが、Googleナビがあれば、ほとんど迷うことなく目的地まで辿り着くことができます。

数年前、学校現場にiPadが導入されましたが、それまでiPadなんて使ったことがなかった私はパニック状態。
仕事で必須になったiPadが使えないという「障がい」
そんな中優しく教えてくれたのが、生徒たちでした。
サポートされる側になりましたね。

今年、私はひとり台湾に行きました。
・現地の言葉が理解できない。
・現地の風習やしきたりを知らない。
という意味で
台湾に行けば、私は「障がい者」になります。

海外でアクシデント発生

空港に着いて、バスに乗ると、
早速アクシデントが。

台湾の路線バスは、
運賃前払い

運転手に
路線図を見せて、
行き先を指さしました。

運転手は私が外国人だと悟ったようで、
4を示しました。

40元かな?
でも50元硬貨しかない。
バスの中に、両替機らしきものはありません。

手のひらに50元をのせて、運転手に見せましたが、
それを運賃箱に入れてくださいとのジェスチャー

席に座ってから、スマホで調べてみると、
台湾のバスには両替機はついていない。
お釣りはでないということが分かりました。

日本の当たり前が、
台湾の当たり前ではない
そういうことを体験できるのが、
海外旅の醍醐味なぁ

なんて悠長に思っていたらアクシデント

待てども待てども、自分が降りるはずのバス停にたどり着かない。
グーグル地図アプリを見てみると、バスは自分が思っていた方向と違う方向に進んでいることが分かりました。

まずは、バスを降りよう。
そう思い、バスの運転手に英語で追加料金を聞いてみました。

伝わらない。通じない。

「あなた日本人ですね」
そのやりとりを見ていた方の中に、
日本語ができる方がいらっしゃて、
話しかけてくれました。

60代の台湾人女性
私の代わりに運転手に事情を伝えてくれました。

さらに
「タクシーを呼んであげますので、私と同じバス停で降りましょう」
と提案してくれました。

バスから降りて、
日本語と英語
それに文明の利器、グーグル翻訳アプリを交えて、
女性の方とコミュニケーションを取りました。

女性「私は日本の千葉県にいったことがあります。」
私「ディズニーランドですか?」
女性「いや、千葉県に友達がいて。。。」
みたいな内容。

その女性がタクシーを呼んでくれ、事なきを得ました。
謝謝(シェイシェイ)
ありがとうございました。

自立とは?


特別支援学校では、やたらめったら、自立という言葉が使われる。
支援学校における全ての教育活動は、児童生徒の「自立と社会参加」を目指して行われるし、
国語、算数とは別に、支援学校独自の「自立活動」という科目もある。

では、海外旅における自立とはなんだろう?
自立したトラベラー(海外旅人)とは?
・現地の言葉でコミュニケーションが取れること。
・現地のしきたりや風習、文化を理解してふさわしい行動ができること。
もちろんそれもそう。

でも、海外旅に完璧な準備なんてない。
見切り発車で、中途半端なまま始まり、進んでいくもの。
旅にトラブルは付きもの。

じゃあ、必ず起こるであろうトラブルをどうやって乗り越えるか?
(支援学校風に言えば、生活上の困難をいかにして克服できるか?)

・今持っている知識、ツールを使って、なんとかしようとすること。
わからない。できない。で思考停止しない。
中国語ができなくても、英語ならいけるかも? 
同じ漢字文化圏。漢字で筆談すれば伝わるかもしれない。
身振り手振りで伝えることもできる。
グーグル翻訳アプリを使うこともできる。
自分の中にあるものを活用して、なんとかしようとする。これ大事なこと。

もうひとつ大事なこと
・ヘルプ、サポートを求めること。
ヘルプ、サポートを求めるのもスキル(対人技術)だと思います。
誰に助けてもらうか?
タイミングは今か?
態度も大事。

そもそも恥ずかしがって言えないこともあるかもしれない。
プライドが邪魔するかもしれない。

助けてくださいと言うのは、容易いことではありません。
だから、スキルなんです。

特別支援教育が掲げる「自立と社会参加」には、
自分でなんとかしようとすること
人に助けを求めること

相反するように思える両輪が必要なんだと思います。

トラブルが起きたとき、
自分の中にあるものを活用して、
人や道具の力も借りながら、
どう乗り越えていくか?

そういう意味で、私の海外ひとり旅は、実践的な自立活動でした。


最後まで読んでくださりありがとうございました。
















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