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今日も僕は彼女の何か知らない気がする

(いつか小説を書きたくて、書いている下書きの一部。

なのでこの中に起承転結は何もない。)



たまにふと、
僕は本当の彼女を
何も知らないのではないかという気になる。


僕の目の前にいる彼女は
無邪気で、自由で、わがままで、
時に暴力的なほど正直で


偽りのキャラを演じる必要はないくらいには
心を開いてくれていると僕が思っているのも
自惚れではないと思う。


何かを隠しているそぶりもないし
自分だって
じゃあ何が知りたいのかと言われればよくわからない。


なんでも聞いて、答えるからと言われても
もう他に尋ねたいことなどない。


でもなぜか
彼女を彼女たらしめている大切な何かを
僕は何も知らない気がするのだ。


いつか彼女が突然僕の前から消えて、
探そうとした僕はその時初めて
本当の彼女を知る


ふと、そんなありがちな物語のなかにいるような感覚に陥る。


そんななんの根拠もない不安は
今日もお笑い芸人の、おそらくカンペを読んだだけのボケと
観客の大げさな笑い声にかき消され


脳の、取り出されることのないものが詰まっている場所へと、

戻っていく。



24歳/新卒2年目の会社員/エッセイスト,コラムニスト/早稲田大学文化構想学部卒業/趣味は美少女鑑賞です