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十九、二十

大人になるにつれ自分にとって大切なものを忘れていく


 僕は男子大学生。

来週、ゼミで配られた資料をレジュメにまとめて発表する順番が回ってくる。これはペアを組んで二人で取り組むことになっている。

僕はギリギリになってからやるのが嫌いなタイプだ。
前もって終わらせて、ゆっくり最終確認をして、提出する。これが良い成績を取るコツだ。今回も前もってレジュメを作り、発表に備えていた。

僕は仲がいい友達とペアを組んだ。一緒に旅行に行ったりした。かなり仲がいい。

でも、この友達は不真面目だ。ギリギリになってから取り組み、中途半端な完成度で満足するタイプだ。

案の定、今回もかなりテキトウにレジュメを作っている。嫌な予感がした。

レジュメ発表当日。二人で発表した。ダメ出しをたくさんされて、心が折れた。

やる気満々でゼミの活動をしていたのに、、、

友達を責めている自分がいた。


翌日、別の友達にこの話をした。

「まともな奴とペア組んだ方がいいよ」

と言われた。

確かにそうだ。
でも、友達だからペアを組んだんだ。


頭がいいとか、優秀とか、そんなのは関係ない。

友達だからペアを組んだんだ。

でも、もし、違う人とペアを組んでいたら?

辛い思いをしなくても済んだんじゃないか、、、

自分のためなら、成績のためなら、友達を見捨ててもいいのか、、、

大人になるってそういうことなのか?


あぁ、高校生に戻りたいよ。

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