平日フルワンオペの私が産後クライシスに陥り、解消するまでの話

はじめまして、産後クライシスに悩んでいたばななです。先日とある気づきにより、夫との関係性が産前のように戻ったのでnoteを初めて書こうと思いました。読みにくかったらごめんなさい。

簡単にプロフィールです。

私:30歳、フルタイム会社員、オタク。不妊治療を経て念願の妊娠中に切迫早産になり寝たきり生活、そのまま妊娠高血圧腎症も発症して33週で娘を出産。メンヘラ寄り。

夫:33歳、同じくオタク。私と同じ会社で残業が多い部署にいる。育休を3ヶ月取得のためワンオペ可能。家事は基本やらない(言われればやる)。産前は優しかった。

産後クライシスの始まり

娘が早産でNICU(早産児が入院するところ)に入り、私は毎日乳を届けるため産褥期?なにそれ美味しいの?と言わんばかりにめちゃくちゃ動いていた。私は乳の出がとてもよく、搾乳だったのに量がどんどん増えていった。NICUの助産師さんに「赤ちゃんがおうちに来る時にいつでも飲ませられるよう搾乳頑張って量を保ちましょうね〜」と言われたのもあって、毎日必ず3時間おきに搾乳していた。その結果、寝不足による産後うつっぽい症状がどんどん悪化していった。

夫は私の出産予定日から産休を取る予定だったが、早産により仕事のスケジュールが大幅に狂った。娘の退院日に育休に入れるように連日残業で、たまに定時で帰る日はNICUに行っていた。

そんな状況なのでお互い疲弊しきっていて、私はイライラしている時間が長くなっていった。夫が保冷バッグの場所どこだっけと探すだけでキレそうになるレベルだった。

そして私はある日「普通の人は寝たきりで過ごすはずの産褥期に動き回らなきゃいけなくてとてもつらい。夫君が残業だから家事もしなくちゃいけないし、一番大変なこの時期に仕事休んで欲しかった」と夫にこぼしてしまった。
夫は今までに見たことがないくらい大激怒し、育休に入るためにどれだけ仕事を調整したか、大変だったかを私に説明してきた。
冷静な状態であればこの説明が妥当であること、私が無理を言って夫を責めていたことが分かるのだが、当時の私は「私の方が大変なのに逆ギレされた!!」としか受け取れなかった。

この辺りから私と夫は喧嘩になると「どちらの方が大変か」を主張するようになってしまった。

夫との会話が消える

娘が退院してからは忙しさであっという間に時が過ぎ、3ヶ月の夫の育休は体感一瞬で終わってしまった。この間は夫も育児に専念してくれていたので、まだ普通に会話が出来ていた。

育休が終わった夫を待っていたのは休業前から量が全く変わらない仕事(誰もやってくれてなかった)だった。年度が変わり、追加の仕事も用意されていた。夫は休み分に追いつこうと残業を多くし始める。
私はいつの間にか平日フルワンオペ状態になっていた。予防接種や離乳食のことを調べたり、沐浴じゃないお風呂をこなしたり、寝かしつけしたりして平日は常に疲れていた。Twitter(X)でママ垢を作り、同じような境遇のママとやりとりをすることが唯一の癒しだった。残業してくる夫とは会話をする時間も余力もなかった。

また、私はこの当時、土日に娘を夫に任せて出かけることが多かった。仲のいい友達と妊娠中ほぼ会えなかったので色々誘いを受けていたのもあるが、平日がしんどすぎて少しでも楽しい時間が欲しくて出かけていた。

そんな生活が続いた3ヶ月後くらいに夫が2泊3日で旅に行くと言い出した。
私は心底驚いた。0歳の子供と妻を置いて、1人で旅行に行く夫なんて聞いたことがなかった。
理由を問いただすと「疲れたから」としか言われず、私は急速に夫への愛情が薄れていくのを感じた。

離婚という言葉が出てくるようになった

そこから先はずっと険悪だった。
夫は私がママ垢の他のママの話をするたびに「(そのママの旦那さんと比べて)俺が何もしてないって言いたいの?」と聞いてきたり、「産後から思想が偏ってる」「最近老けたよね」など以前からは考えられない優しさのない発言をしてくるようになった。
私は夫のやることなすこと全てにイライラし、育児のやり方に口を出し、常に喧嘩腰でいた。

ある日の喧嘩中に夫から「こんなことが続くなら一緒に居たくない。離婚という選択肢も見えてくる。」と言われた時に、私もこの先こんな態度の人と一緒にいるのは無理だと思った。ただ、子供のことを思うとすぐ離婚は出来ないとも思った。この辺りから私は産後クライシスの解消方法について調べ始めるようになった。

仕事と育児どちらが大変か

喧嘩中に頻繁に出ていた「どちらが大変か」問題について、私は子育ての方が大変だと感じていた(保育園に入れて復職したらさらに絶対的に母親の方が大変)ので、夫からの「俺も大変」という言葉は受け入れてこなかった。
しかし、検索して出てきた以下の発言小町を見たところ、

レスの中では仕事が大変という意見が多く、また、この言い争い自体し出したら終わりという発言もあった。
私は仕事の方が大変派が多いことに驚き、そうだとすると私は一体何が不満なのだろうと考えるようになった。
ワンオペ育児は誰からも褒められることもなく、仕事と違って人と話すこともないのでただただ自己肯定感が薄れていく、唯一状態を理解しているはずの夫からも認められず俺の方が忙しいと糾弾される。結果的に、私はそれ(夫に理解されないこと)が辛かったんだと理解することができた。

大変さを受け止めてくれないのはなぜ?

次に私は夫に大変さを分かってもらう方法を調べ始めた。その時にこのnoteを見つけた。

内容をじっくり読んだ時の最初の感想はゾッとした、だった。
妻が限界まで泣き言を言うまで助ける気が起きないというのは、人としてどうなっているのかと思ったためである。
ただ、改めてこの男性側の思想を考えた時に、これは「可愛げ」を出せという発想に近いと気づいた。

産後の女性は「可愛げ」が消える

長かったがここからが本題である。
恋愛系のテクニックの記事をネットで探せばいくらでも「可愛げ」の話は出てくる。
男性は頼られたい生き物、女性は1人でいると寂しいなどの隙を見せる=可愛げを出せば、男性からモテるようになる。
私も夫と付き合う時に可愛げをかなり出して付き合ったし、結婚してからもその態度は変えていなかった。

しかし、女性は妊娠した途端にめちゃくちゃ外部からの圧力がかかる。実親義親からのプレッシャー、職場への謝罪、体調不良、出産の不安•痛みへの恐怖、疎遠化する友人関係、通りすがりの人からの提言などなど…
これら全ては大体「お母さんになるんだから頑張らなきゃだよ」みたいな理論で押し通される。可愛げなんてやってる場合じゃないのだ。
「母は強し」という言葉があるが、妊娠中と産後に理不尽なことが多すぎて強くないとやってられないのである。
加えて多くの産後女性は同じ境遇のママ友を作る。強い生き物と強い生き物が仲良くなると、ますます強くなる。思想も女性目線になっていく。

夫から見た妻の変貌

さて、この母になった妻を見て夫は何を思うかといえば、先ほどのnoteにあった通りである。
つまり、「俺がいなくても勝手にやれるだろう」「可愛げがない」「俺を頼らないなら別に手伝わない」などの感情だ。

ただ夫は絶対に「可愛げがなくなった」とは言わない。そんなことをそのまま言ったら角が立つからである。そのため婉曲的に「老けたよね」「思想が強くなったよね」などと言ってきていた(意図を夫に確認済み)

この気づきをしたその日の夜に、夫に「もしかして私に可愛げが消えたから嫌な気持ちになってた?」と聞いたところ、「確かに。男同士で仕事してる時の感覚と近かったかも」と返ってきた。

元々お互いを尊敬し合う成熟した夫婦であれば産後の関係性もそこまで変わらないのかもしれない。しかし、我が家のように女性側に弱みのある依存気味の関係の夫婦は要注意だ。

(おわりに)現在どうなったか

私は夫に「今まで強く当たってごめんね、家に1人で育児のプレッシャーを抱えて居たからつらくなってた。仕事も大変だとは思ってたけどこっちの気持ちを優先しちゃってた」としおらしめに謝罪をした。
すると夫はすぐ「こちらこそごめん、全然気持ちに寄り添えてなかったね、これからは助けるようにするよ」と産前のように優しく返してくれた。
そこからは少しずつ会話も出来るようになり、我が家の産後クライシスは終了した。

娘はまだ1歳なのでこの先大変なことが色々起こると思われるが、この気づきを忘れないように、夫には今後も「可愛げ」を持って接していこうと思っている。

我が家と同じような産後クライシスの方にこの拙文が少しでも役に立つことを願ってます。


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