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「おいしく食べる」は面倒臭い

タイトルの言い草はちょっぴり申し訳ないが、決して恩着せがましくしまいわけではない。
自分が自分で食べる食事を作るにあたって、あーーやっぱりめんどくせえなーーと思ってしまう話のことである。

例えば私の場合、肉の脂の匂いと魚の生臭みとか、葉野菜のにおいが煮汁に移りまくってしまうのがちょっと、いやだいぶかなり苦手だ。
実家にいたときはほぼ飯炊を手伝わなかった自分が、それこそ半ばなし崩し的に調理の主担当になった時、まず対処を覚えようと思ったのがそこだった。
例えばお肉なら酒とか塩とか揉んで置いたり、皮目脂から先に焼くとか、魚なら振り塩をしたり湯引きしておくとか、野菜は油通しして避けておくとか。
やるやらないだと明確に味匂いが違うので、なるほどこれなら食べられるぞーーっとなったものもある。

とはいえ。
とはいえ、ですよ。
やっぱり地味ーに面倒臭いわけですよ。
振り塩とか揉み込みはやって置いとけばいいにしても、完成までの時間にそこをプラスせねばならないし、洗い物やらゴミやらは増えるわけだし。
我が家は決して漁港に近くないので、そこをサボると明確に味に違いが出ちゃうのだ。家族の誰も気にしなかろうがなんだろうが、自分が嫌だなと思っちゃった時点で、せっかく作ったのにげんなりである。

で、多分それをどんどこ突き詰めていくと、例えば出汁とか調味料香辛料とか、そういうものへのこだわりになるのだと思う。
カレーをスパイスブレンドからやる、という人のお話をたまに聞くけども、あれすごいよねぇ。
やったことはあるので、しっかり出汁ひいてお吸い物とか煮物したりすると間違いなくうんまいのはその通りだとして、残念ながら我が家には、というより私にはその余裕はない。一日調理だけしていていいよって言われたらやるかもしれないけど、毎日の生活を送るには、当然そんなわけにいかないもんね。

料理の「その一手間」は、おいしくするための工夫なので、できるならできるだけやった方が間違いなく良いことだ。
でも、「その一手間」が積み上がっていくと時間も手間もかかる。ほいで、料理と食事は生活のいちパートでしかなくて、無限にそこにかけるわけにいかないから、覚えておけば武器になるし、できるところでやればいいし、頼れるものにはばんばか頼ればいいと思うのだ。
だってさ、市販のソースとか種類めちゃくちゃあるし美味しいもの。実際に自分で味付けを分解してみると、改めて食品メーカーさんの企業努力すごい。ありがたい。

そんなわけで、今日明日せっせとおせちの準備をする方もいらっしゃると思う。
そうでなくても、まさにこれから次の食事の準備をする方だっていると思う。
毎日お疲れ様です。おいしくできますように。

さて、ついでのように書きますが概ね2022年の投稿はこちらが最後になると思われます。
覗いてくださった皆様大変ありがとうございました。
来年ももたもたと好きに書き散らそうと思いますので、お付き合いくださいましたら幸いでございます。
皆様どうぞ良い年をお迎えくださいませ。

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