魅惑の艶めき
以前ここに書いた気もするし書いていない気もするが、私と夫は食の好みが合わない。片方の好きなものが、もう片方にとっては興味がない、ないし極力食べたくないというものがぽつぽつある。例えば椎茸とか、めかぶおくらなんかのネバネバ系とか、栗ご飯とかグリーンピースとか。あと調理法。私はキャベツは生の方が好きで、夫は加熱した方が好き、とか。
テレビなんか見ていても、あーあれ食べたい!と片方が言うと、いや別に……そんなには……みたいなことがしょっちゅうある。しょっちゅうだ。
とはいえ、生活とか家族関係に支障が出るレベルではないので、調理するときは食べたくないものは避けて、外食とかテイクアウトの時に、おのおの食べたいものを食べる、で事足りている。今は。というのは、我が家には子供が1人いて、じわじわと大人と同じものを食べるようになるので、両親の好き嫌いで食卓に並ぶものが偏るのはそりゃよくないよね、と思っているからだ。一応ね。
で、そんななかのひとつが「あんかけ」だ。もちろん、タイトルもつまりあんかけの話である。だってあのとろとろツヤツヤ感!!魅惑的!!!
なんというか、「あんかけ」ってちょっと豪華な感じしません??あんかけチャーハン、あんかけ焼きそば、あんかけ茶碗蒸し。……まぁ、今挙げたものについてあんかけはまるまるプラスアルファ要素なので、「あんかけでなくていいんじゃーーそのまんま食わせろーーー」という気持ちもよーーくわかる。でも好き。「あんかけ」って書いてあるとものすごく心惹かれてしまう。あんかけスパゲッティはごめんなさい未食。
でも、なんでそんなにあんかけが好きなのかと言われると大変に悩ましい。あつあつのあんかけなんて、中々冷めてくれなくて高確率で火傷するのに。
なんでだろう。とろとろしているから味が具材に絡みやすいところだろうか。あんかけというと割とあっさりな、お出汁のきいたあんが多いからだろうか。
そんなことは全然関係なくて、実はあのとろみが、人に美味しいと認識させる何かを持っていたりして。ほら、牛肉は人を幸せにする成分を持っているらしいし(アナンダマイドでしたっけ、よしながふみさんの「きのうなに食べた?」で知った奴です)。あんかけにもそんなのが何ね、ほら、あるかもしれないじゃない??
※澱粉だから多分ない
ともあれ季節は冬。
身体を暖めるのはとってもいいことですし、あんかけメニューみなさまもいかがでしょうか。