「ちゃんと」って呪いみたいだ。
私はたぶん、「ちゃんとしなきゃ」にとらわれている。
その「ちゃんと」はどこからやってきたのかわからないのに、あたかも存在するのが自然みたいな顔をしてそこにいる。
どこまでやれば「ちゃんと」できているのか、明確な基準なんてないのに、できなきゃだめみたいな気がしてしまう。
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土日に手を抜いて、月曜日にサボりすぎたなんて後ろめたさを感じて、挽回するかのように少しがんばってみたりする。
日曜日の夜の晩ごはんに、市販のソースを和えただけのパスタは手を抜きすぎたと、月曜日にチキン南蛮を作り出すとか。
毎週のことではないのだから、たまには良いかとそのときは思っていたのに、最後までは思えない。
ひとつ大きなことがあると、あれも手を抜いちゃったなんて思い出しては、どんどん減点をしていく。
だから少しがんばって加点を得ることで、なんとか帳尻を合わせて「ちゃんと」を保とうとしている。
だれかになにかを言われたわけでもないのに。
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「ちゃんと」なんて、ただの思い込みで、ただの自己満足だって、ほんとはわかっているのに。
それを捨てることができない私は、やっぱり「ちゃんと」にとらわれている。
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