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お墓を購入した私たちの心境の変化と新たな安心感
お盆でお墓参りに行く人も多いと思います。
そこで、今回は私たちがどのようにお墓を購入する決断をしたのか、その経緯と経験が、私たちにどのような心境の変化をもたらしたのか、お話ししたいと思います。
初盆を迎え、この経験を振り返りながら感じたことや学びを共有していきます。
1. 背景と経緯
夫の実家には、戦時中に疎開していたお寺の古いお墓がある。
このお墓はアクセスが不便で、夫が末っ子であるため、夫の両親や兄弟、親戚の骨が多く安置されており、すでにかなりの骨が納められている。
そのため、夫は以前から自分たちのお墓を持ちたいと考えていた。
しかし、私たちには子供がいないため、伝統的な墓を持つことは敷居が高く管理の不安もあり、夫は散骨や樹木葬などの選択肢も考えていたようだった。
ある日、新聞広告で大きな浄苑の存在を知り、「もしかしたら合同葬も行っているかも」と軽い気持ちで見学に行くことにしたのだった。
2. 見学と決断
浄苑には大仏があり、個人墓の募集が行われていた。
最初は合同葬も考えたが、現地で担当者から、33回忌まで個別に安置され、その後合葬されるスタイルの個人墓があると説明を受け、このスタイルが私たちにとって理想的であると感じ、心が揺れた。
見学した場所は少し奥まっていて、暗く寂しい印象を受けたが、
「急ぎでなければ、2週間後に新しい個人墓の募集が開始される」
との提案で新たに募集される場所を見に行った。
そこは目の前に大仏がそびえ、きれいな場所で陽がよく照り、明るく開けた環境が広がっていた。
夫も私も一目でこの場所に強く惹かれ、結局二つの墓を購入することに決めた。
夫の33回忌が来る頃には、私はまだ若く、必要ないと思っていたのだが、「いつかあなたが来てくれると思えば、寂しくないから」
という夫の希望で私の分も購入することにした。
3. 購入の決断と心境の変化
お墓を購入した後、夫は
「これで大丈夫だ、安心した。あなたが困る心配がなくなってホッとした」
と繰り返し、心の平穏を得られたようだった。
私もまた、お墓を購入することで
「自由に生きられる自信」みたいなものが芽生えた。
自分の名前が刻まれた墓があり、どんなことがあっても最終的にはここに帰ることができるという安心感が、これからの人生を支えてくれると感じるようになった。
お墓を早めに購入したことで得られた安心感は計り知れないものであり、それが大きなメリットとなった。
4. 個人の名前の重要性
もう一つ、個人のお墓に名前が刻まれていることの意味は私にとって非常に大きいものだった。
散骨や樹木葬ではどこに遺骨があるのかわからないままなのだが、名前がプレートに刻まれていることで、いつでも会いに行けて、名前を見ながら語りかけられる。彼のプレートをなでながら色々なことを語りかけられることが、私にとってはとても大きな安心感となった。
夫の納骨後は毎週のようにお墓に通い、いつも夫がそこにいてくれる安心感と、彼との繋がりを感じることが、彼亡き後の私の唯一の安らぎだった。
5.浄苑の特徴と魅力
この浄苑は観光地としても賑やかで、四季折々の美しい花が咲き乱れ、花火も上がり、毎日お経が唱えられている。
近くの駅からシャトルバスが出ているため、アクセスも良い。多くの人が訪れるため、一年中賑やかで寂しさを感じることがないでしょう。
お経も自分に向けて唱えられていると思えば心強く、また一緒にお墓に入ることで花火を楽しめるというのも、この場所の魅力だと思う。
わたしたちはこの場所をとても気に入り、「良かったね、いい買い物をしたね」と心から喜びを分かち合った事を覚えている。
今年の初盆、私は心から夫が帰ってきてくれることを願いながら、お墓に向かう準備をしている。この場所で再び彼と会える日を心待ちにしながら、彼を愛おしみ、語りかけていきたいと思う。
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6.最後に
お墓について考えることは、誰にとっても避けて通れないテーマかもしれません。私たちの経験が少しでも皆さんのお役に立てれば幸いです。
皆さんがご自身の家族や大切な人たちと向き合う際に、この話が参考になれば嬉しいです。
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