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Santé Lyon 3

今回はレース模様について記載します。

スタートは前回記載したように運良く前の方からスタートができたので、スタート直後は比較的走りやすかった。

スタート直前から雪が降り始め、クリスマスには綺麗な模様だったが、これから始まる人生初の深夜のレースにワクワクドキドキではあった。

少し着過ぎたこともあって、スタート数キロで暑いと感じ始めた。すでに作戦ミスだが、冬のトレイルだけにやむなし。いきなり脱ぐのも、それはそれで失敗する可能性があるので、しばらくは様子見とした。下も2枚も履いていたので寒いとは感じず、むしろ少し動きづらい。

走れば走るほど雪はどんどん強くなっていき、道路は白くなっていく。周囲に沢山ランナーがいるので、その電気を頼りにしつつ、徐々に山道に向かい、そこからは自分も電気を点灯。

18キロの初めの給水地点で、ズボンの下を脱いだものの、そこまで寒さを感じず、動きがよくなる。初めからロングタイツ1枚で十分であっただろう。一方、上は、雪が降り続き、夜が深ければ深けるほど寒くなってきて、止まってしまったら凍え死んでしまうのではないかと思ったほど。しかし、周囲にランナーがいるから良いがいなかったら、本当に不安であろう。

しかし、進めば進むほど周囲を走るランナーが減っていき、1人で走るシーンも出てきたのだが、とにかく暗い。こんなに暗かったかな、と思うくらい足元が暗い。岩がゴロゴロ落ちているところを薄暗い灯り一つで下りるのは、滑って転びそうだと思ったのは何度あろうか。

先頭の人はルートが分かるの?、というくらいの暗さに感じてきたので、さすが1人で走るのは危険だからやめようと思い始め、適当な人についていき、それがたとえ遅くても、前のランナーが見えるまではついていく作戦にした。しばらくしたら気づいたのだが、自分ヘッドライトの明かりが明らかに暗いということに。日本のヤマダ電機で1番明るくて、電池が長持ちするやつを買ったのだが、電池を新品に変えたものの、パリの家の近所に売っていた安物電池の影響もありそうだと思い始めていた。

暗い上に足元が雪のためにぬかるみ、また雪もどんどん降るので凍りついている部分もあり、何度か足を取られたが、転ばず行けた。暗い上に、雪と岩で下りはかなり神経を使う。

そして、遅ればせながら、64キロの最後の給水地点で電池を交換してだいぶ明るくなった時には、改めて電池の重要性を感じたし、またそもそもライト自体の質も他のランナーの明るいものに比べると劣っていたのではないかと思い、次への課題となった。

また、下りはストライド狭めて小刻みに下りたつもりだったが、まだまだ後傾気味で下手くそでその辺は日頃の山の練習不足が出た。

登りは傾斜が緩ければとにかく走る、舗装は基本走るもの最後10キロ切ってからあった急坂は流石に歩いた。そもそもこのコース全体の高度アップが2200メートル程度で、舗装が35%もある非常に走りやすいコースだったので、その点は、夜のトレイル初心者には幸いした。

登りは足元が多少悪くても転ぶことないのでまだいいが、下りはそうもいかない面もあるも強く感じた。さらに暗さを伴うとさらに難しいし、足の疲労が加わればさらに難しくなり、これに睡魔も襲ってくとどうなるのだろう。

後半は、暗い、足元のぬかるみ、木の根っこ、足の疲れもあって、60キロ手前の山道で前方のランナーについて行くことに集中していたところ、前方に転倒。泥んこになったが幸に怪我はなし、。

しかし68キロ付近に女子の先頭集団らしいいいペースに走っている人に比較的余裕を持ってついていたものの暗くて何か道路の窪みのようなものがあったの、それに引っかかってころんだ時は何故か手も先に出ず、顎と唇の上下を打ち、顎からは出血。足が疲れてあまり上がってなかったのかもしれず、そこからは慎重いかねばとなった。そのときに前を走っていた女子の方、その人と一緒に走っていた男性の方2名が私の怪我の様子を気にかけてくれてライトを照らして様子を見てくれた親切さには有り難さを感じた。

レース中の給食、給水は、エイドは充実して毎回
、全部で4箇所は、相当な種類のドリンク、冷たいものだけではなく温かい飲み物、45キロではコーンスープが美味しかった。自身は温かいのはそれしか飲まなかったが、その他にも紅茶か何かわからないが飲んでいる人がいた。冷たい飲み物は水、コーラは毎回見た。食べ物は、相当な種類、チーズ、スムージーゼリー、バナナ、みかん、ハム←寒くて半分凍っていた感じ、チョコレートなどかなりあって、簡単に喉が通るスムージーやバナナ、みかんを自分はよくとった。

水はスタートから500mlの水を2本持ったが、寒すぎてほぼ飲まず、54キロ給水からからは一本のみ水を入れて、電解質のタブレットを入れてそれを時折口にした程度。エネルギーゼリーは約1時間ごとに、モルテンのゼリーかwezoneのゼリー飲んで補給。60キロ手前からエネルギーロスを感じ始めてしんどくなり始めたが、64キロ給水所の後は比較で回復して、女子先頭と思われる者についているときはそれなりのスピードが出ていたと思うが、もちろんロードだったこともあるが、余裕でつけるくらいの動きは取り戻していた。それなのに転けたのは、足は疲れていたのだろう。

ラスト数キロでほぼエネルギーが枯渇したのか、動きがものすごく悪くなって、抜かれても全くつくこともできず、エネルギー補給作戦にミスをしたようだ。

全体としては、78キロで、標高差2200程度であったので、記録は8時間15分弱で、キロ6ちょい。トレイル深夜、雪の中の割にはいい方だと思ったが、トップは6時間程度と思うと、まだまだ速くできる要素はありそう。

レース全体を通じて、自身は電気をつけずに走れたのはラスト5キロを切ってから位なので、まさに夜間レースといえよう。また舗装道路も多くて走りやすかったが、暗さ、雪、寒さに苦しめられたレースとなった。

レースの雰囲気が分かる動画が、YouTubeにアップされていたので、それを貼り付けておきます。こういうのがあるのは本当にいい時代になったと思う。
https://youtu.be/IrG6BOOhbe8

正直ここまで読んでくれている人は皆無と思われるが、そもそも何でこのレースだったのか、というのを次に書きたい。

追伸
ゴール後にシャワーが準備されていてなんでありがたいのだろうと思って行ってみると、外部に特設に設置されたもので、シャワーの温度は低く、フランス人には普通なのかもしれないが、また室内自体も暖房が強いわけでもなく、シャワー後は非常に寒かった。この辺は日本とは違うなぁ、と改めて感じたところであった。

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