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羞恥心

高校時代の思い出の曲を聞かれたら私は間違いなく『羞恥心』だと思う。2005年生まれ(私は早生まれなので2004年の代)の私たちが幼稚園児(保育園児の人もいるし、それ以外の人もいる)の時にめちゃくちゃ流行っていた曲である。
高校3年間頭がおかしくなるぐらい聴いた。当時使っていたアプリは1年間で聴いた回数が出るのだが、1000回を超えていた。きしょい。高校までの通学中、電車の中で聴いたのは決まってこの曲だった。お昼もコロナで黙食の徹底がされていた時代、お昼のお供もこの曲だった。もちろんそれ以外の曲も聴いていた。BiSHとか好きだったし。銀河鉄道999とか、ピーターパンとかはパフォーマーとしてあり続ける自分に物凄く励みになった曲だし、わんぱく野球バカとかは部活前の電車の中で聴いていた。でも、やっぱり羞恥心が1番強い思い出だった。羞恥心が好きになった理由は色々過去に触れないといけなくてまだ言える勇気がないけれど、いろいろあった時からずっと励みになり続けてる曲だった。
高校最後の日。卒業式が終わった後、部活のやつらと写真を撮ったり、今までお世話になった方に挨拶にいったり、ずっと通ってた図書室に最後の別れを告げたあと、高校で一番仲が良かった子と校門を出た。どうやら最後の方まで残っていたらしく、学校は卒業式直後ほどの盛り上がりはなかった。最後何気ない話をしながらいつもの駅に向かって、2人で原宿へ行った。もう校則とかどうでもいいよね。なんて笑いながら、いつもは1つ折りのスカートを3つ折って、プリクラとか撮ったり、竹下通りを往復したり、最後の女子高生をめいっぱい楽しんだ。帰り、先に電車を降りる友人に「じゃあね。卒業おめでとう。」と言われて、そこではじめて泣いた。いつもは「じゃあね、また明日」なのに、ああ、もう会うことないのかなと思うと悲しくなった(今でもその友人と結構遊ぶのでその心配は杞憂だった。今度一緒にメイドカフェ行きます。この間積極的に夏に取り残されようと花火に誘ったら、面倒くさいと断られました。花火は1人でやることにします。)。最後、電車で一人になってひとしきり泣いて落ち着いた後、羞恥心を聴いた。最後の瞬間もこの曲と過ごしたかった。聴いてる間いろんなこと思いが込み上げてもっと泣いた。クソみたいな中学生活を過ごしてきて、高校は絶対に笑って3年間過ごすんだって思って、必死に受験勉強頑張って、ずっとD判とかだったけど奇跡おきてなんとか高校に滑り込んで、おかげで愉快な仲間に囲まれて最高の毎日だった。マジで5人分ぐらいの属性を盛り込んだのかっていうぐらい濃すぎる高校生活だった。講義室の後ろで寝てたら授業が始まってたり、友達とどっちが早くトイレが終わるかっていう最悪のレースをしたり、そんな生活を羞恥心とともに過ごしていた。
 この文を書くにあたって久しぶりに羞恥心を聴いてみた。高校時代の愉快な毎日が思い浮かぶかなと思っていたが、この間のサークル合宿の帰りのバスで電源入ったマイク持って1人歌った記憶しか出てこなかった。
なんなんだよ。

【追記】
ピンの出囃子羞恥心になりました!(10/23 多幸ペペロンチーノ3にて)大好きな曲で舞台に上がれる幸せ。
初めて羞恥心が流れたとき、あまりにもあっという間過ぎて、自分がこれから舞台に立つことを忘れかけました。これからも羞恥心にはお世話になり続けます。

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