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障害者の学歴

株式会社ジェー・シー・プラス社員yamamotoです。

先日、小学生の長男の通う塾を探すため、説明会に参加しました。
進学塾です。
息子は特に成績が良いわけではなく、中の中、でしょうか。
本人も小学生らしく、そんなに勉強は好きではありません。
進学塾でなくてもよかったのです。
むしろ、進学塾でない方がいい。
苦手を克服して、勉強をする習慣をつけてくれるような塾を探していたのですが・・・。

でも、そこが息子の通っている小学校から一番近く、同級生も通っているので良いかな、と参加しました。
受験しない子向けのコースもあると、HPに書いてあったので。
ところが、息子の学年の非受験の集団授業コース(個別授業でない)は、今のところ、受講生はゼロ。
全て受験コースの子たちばかりでした。



塾長はその道20年以上で独立し、教育に熱心な方でした。
ご自身も日本を代表する国立大学を出ていらっしゃるとか。

ご自分の経験も踏まえて、受験に関しては相当な知識量のご様子。


教育委員会主催の学校教師の集会で、教師に教え方を教えていいるとか。

本当に子供たちの教育に熱い方なのです。

実はその方、無償で毎週末土日に身体障害者の子供たちに勉強を教えるため、他府県まで通っているらしいのです。

私は驚きました・・・。
自分の幸せを追い求める個人主義のこの時代に、”無償”で毎週末ボランティアとは!
なんと志の高い方かと、尊敬しました。

その方が言っていたことには、障害者の方たちは、健常者には想像もつかないくらいの差別を受けている。
差別はなくそうと、社会は良い方向に向かっているが、それでも差別はなくならない。
もう、普通にあるものだと、思っておいた方がよい。

そんな中、障害者が健常者と対等に戦えるように武器を持つには“勉強”、“学歴”が効果的だと。
勉強や受験は公平で、頑張った人には結果が出る。
障害者であろうと、相当の大学を出ていれば、世間の目は違ってくるだろう、ということで、身体障害者の子供たちに勉強を教えているのです。

片腕のない子、口で鉛筆を持って字を書く子、様々です。
つまらなそうに手を抜く子だって、健常者と同じようにいます。
でも、そういう子に、勉強をする意味を教えているのだとか。

その方自信、学歴が全てとは思っていない、とおっしゃっていました。
幸せになるのが人生の目的なので、そのためには学歴は必須ではないけれど、あれば助けになる。
勉強を好きになってもらおうとは思っていない。
勉強は苦しいものだ。
それでも、それをする”意味”を、ひとつひとつ丁寧に教えているのだ、とおっしゃっていました。

とってもうなずけます。

大学受験自体は公平だし、大検もあって、門戸は広いけれど、高校までの教育環境は、やはり、健常者に比べて、障害者には不利なところもあるのだとそうです。

そういう現状を打破するため、大検をとってでも、相当の学歴を勝ち取るお手伝いをしているのですね。

本当に素晴らしい活動だと思います。
そういう、障害者向けの塾?って全国にどれくらいあるのでしょうか?
今回の説明会に参加するまで、考えたこともありませんでした。

『五体不満足』の著者、乙武洋匡さんは早稲田大学を卒業しています。
『顔ニモマケズ』という本に出てくるトリーチャー・コリンズ症候群の石田祐貴さんは、筑波大学大学院生です。

お2人とも、学歴が立派なので、マスコミが注目し、有名になったというのも1つの理由としてあるでしょう。

それだけまだまだ日本は学歴が重視される。
お受験ママも周りにいます。
珍しくありません。

障害者だから、とあきらめず、学校の勉強をがんばれる環境が増えるとよいですね。

特別支援学校では受けられない、受験のノウハウを教えてくれる塾があれば、通いたい子もいるはずです。




さて、こちらの進学塾ですが、塾長はとても熱心なので、一見、コワイ先生・・・ととられかねないくらいです。
ひ弱な息子との相性を考え、検討中です。
塾や塾長の志が高くとも、そこに通う生徒と相性が合わなければ、成績は伸びませんからね・・・。


わが社は障害者雇用をコンサルティングする会社です。
株式会社 ジェー・シー・プラス

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<株式会社ジェー・シー・プラス(JCP)代表>

小池梨沙

<株式会社ジェーシープラスゆのき。主にウェブ関係担当。ジョブコーチ>

ゆのき@障害者と働こう!株式会社JCプラス