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行ってみようよ!初めてのバイクツーリング


「こんちは〜って、あれ?凛花ちゃん!?」

「あっ、いらっしゃませ ♡」

「今日、マスターは?」

「ちょっと何かの用事で出かけてて」

「そう。もう、ちゃんとコーヒー淹れられてるんだね」

「まだまだなんですけどね、一生懸命頑張ってます 笑」

「それはそうと、バイク、乗ってる?」

「えぇ、もちろん! こっちもまだまだ初心者で 笑」

「もう、ツーリングとかには行ったの?」

「あんまり身近に女の子のライダーいなくて、
唯一の友達と何度か近くに行ったぐらいかな?
そうだ、マスターに聞いておいてほしいってお願いしたんですけど、
今度初めてソロツーに行きたいんです。
やっぱり初めて一人って危ないでしょうか?」

「危ないなんてことはないよ。
マスツー、いわゆる複数人で走る方が、安全確認とか人任せになったり、
お喋りしてて注意散漫なんてこともあるから、
ソロツーが特別危険なんてことはないさ」

「ただ不安もたくさんあるんです。何事も経験だとは思うんですが。。」

「うん、そうだね。最近増えたとは言っても、
なかなか女性のライダー仲間が近くにいて、いつも一緒に走ってくれる
なんてことは難しいから、どうしたってソロで走ることがデフォになるよね」

「その〜、
ソロツー初めてやる時の注意とかってありますか?」

「バイク初心者のうちは、バディーランって言って、2台で、
走り慣れてる人に前を走ってもらうのが本当はベストなんだ。
交通状況や道路の状態、カーブのキツさなんかの情報が、
前を見てればわかるからね。先が見える、わかるって安心なんだ。
それにもし転んだり、マシンに故障なんかがあった場合でも、
二人いるとさ、なんとかなるもんなんだよ」

「やっぱりそうですよね〜 笑」

「でも、そんな事言ってても始まらない。
そんな事言ってたら一生ソロツーなんて出来ないからね 笑 
僕なんて高校生の頃にすでに一人でどこへでも行ってた。
それは単なる怖いもの知らずだったわけだけれど 笑」

「へぇ〜、すごいですね!」

「ソロツーの心得その1
まずは距離。
どんなことになっても日が暮れる前に帰って来れる距離にすること。
ツーリングではさ、慣れていたって色々なことが起こるものさ。
道を間違えたり、通りたかった道が通行止めで予想以上に遠回りさせられたり、
渋滞にハマって思うように進めなかったり。。
だから慣れないうちは、えっ?これ午前中で終わっちゃわない?
ってくらいでちょうど良いんだ。
時間が余る分には他に寄り道だってすることが出来るしね。
時間に余裕があることが、
ライディングの余裕にもつながるんだってことを覚えておいてほしいな」

「う〜ん、一日で走れる距離ってどれくらいか、なかなか判断ムズいですね 笑」

「そう。だから計画を立てる時に、
前にたとえば車やバス、旅行なんかで行ったことのある場所がいいんだ。
なんとなく道も覚えてたり、距離感、時間の感覚ってわかると思う。
知ってる場所っていう安心感もある」

「なるほどですね〜。
わかります。うちは家族でよくドライブがてらの旅行とかしてましたから」

「それを何度かしているうちに、
自分の走れる距離って感覚的に掴めるようになるんだ。
一般道ならこれくらい、山道が挟まる場合はこれくらいって具合にさ。
そしてソロツーの心得その2
次に大事なのが休憩」

「休憩ですか???」

「そう。これが特に大事なんだよ。
バイクってさ、走ってる間は車以上に四方八方、ありとあらゆるところに
神経配らないといけないじゃない?
背中にだって目をつけとかないといけない 笑」
「それに風を切って走るわけだから、とても疲れる乗り物なんだよ。
ただ走行中はそうやって神経張ってるから疲れてることに気づきづらいんだ。
バイクツーリングでの鉄則は疲れる前に休むこと。これに限る。
疲れは注意散漫に直結する。バイクを安全に運転するにあたって、
注意散漫は致命傷になる。だから休むことはとてもとても大切なんだ。
一旦走り出すと止まりづらいってのが、バイクあるあるの一つ 笑
缶コーヒーひとつ飲むのにもヘルメット脱いだり、色々面倒でさ 笑
ついつい止まることに億劫になってしまう」

「具体的にはどれくらいで休んだら良いんですか?」

「一番長くても1時間。
えっ?もう休むのってくらいでいい。
スマホでタイマーかけておいて強制的に休むようにする。
気づいたら休憩するのを忘れてたってことにならないようにね。
逆説的だけど、バイクで走ることをツーリングのメインに据えるのではなく、
風景・写真・グルメ・目的地を見たり味わうことを目標にすると、
記憶に残る、楽しい思い出のツーリングになると思うよ。
1日500km走ったなんて、なんの自慢にもならないし、危険だし、
そういうツーリング、走ることをメインに据えたツーリングは、
大変だったって記憶しか残らないんだよ」

「グルメ!良いですね〜 ♡」

「僕らが乗ってた全盛期と違って、
今はカメラやそういう思い出に残せるアイテムがたくさんあるから、
ぜひ、記憶に残るツーリングをしてもらいたいなぁ。記録ではなくね 笑」

「考えただけでも楽しそうです。早く行きたいなぁ〜」

「僕が先導してあげられたら、ホントはいいんだけどね」

「バイク、いつ買うんですか? そうしたら連れて行ってもらえるのに。。」

「ハァ〜 汗 面目ない。。でも買ったらツーリング行こうよ!笑」

「もちろん!ぜひぜひ! 笑」
「はい、コーヒー入りました。一生懸命淹れたんで、感想聞かせてください」

「いやいや、凛花ちゃんが淹れてくれたってだけで、
マスターのより何倍も美味しいのは確実だと思うよ 笑」

「マスター怒りますよ〜 笑笑笑」

「そんなもんさ。おっ!激ウマ! 笑」


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