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キャリアコーチとの出会い/転職活動/転職の軸

前回、私の自衛隊の退職理由について綴りました。

とりあえず退職して、将来的には何がしかの形で独立しようとざっくり考えて、まずは民間企業に転職しようと思いました。
公務員からの独立より、民間企業の経験があった方が良いかな?と言う漠然とした思いからの選択です。
とは言え、何からやったら良いのか見当がつかない。それで、とりあえずネット検索。

ネットをいろいろ検索するうちに、「自衛隊専門キャリアコーチ」と言う方の存在を知りました。
私はまずこの方に連絡を取ってみようと思いました。思い立ったが吉日、と言うことで、すぐに連絡を取りました。
2020年10月のことでした。この時から、現在まで続く、私よりおよそ20歳近くお若いキャリアコーチの古川氏とのお付き合いが始まりました。

古川氏はお若いですが、私にとっては、まるで「師」のような存在です。
防衛大学出身で、卒業後は任官されず、民間企業で勤めながら、退職した自衛官や現役の自衛官のための活動をされています。詳しくは文末に古川さんのサイトのURLを貼付しておりますのでご参照下さい。
私は古川さんのような方とは自衛隊では出会うことが出来ませんでした。古川さんのキャリアコーチングは、自衛隊の上司のような指導ではなく、本人が、自らの思いに従って、主体的にキャリアをデザインし、主体的に行動を変えて行けるよう、継続的にサポートしてくれるものでした。古川さんのキャリアコーチングがあったからこそ私は転職を成功させ、また現在の私があるものと思っています。

古川氏の助言をいただきながら、「キャリアの棚卸し」、「転職の軸」の明確化などを行なっていきました。

大学生の時に就職活動はしましたが、あれから20年以上経過しておりますし、そもそも新卒での就職と転職は違うので、謙虚に、イチから「転職」のイロハを学んで行きました。

学びつつも、それと並行して転職活動は、見切り発車で始めました。今思えばこれが良かった。考えることは大事ですが、考え過ぎるよりも行動したことが結果としては良かったと思います。
面接でたくさん下手を打って、落ちまくり、それで場慣れして行きました。

「キャリアの棚卸し」とは、これまで仕事で行ったことを時系列に掘り下げることです。目立つ成果だけでなく、恒常的な業務や経験も含めて振り返ります。それにより自身の強みや価値観を明確にすることができます。

「転職の軸」とは、転職することで実現したいことは何なのか、と言うことです。年収アップなのか、やりがいなのか、ワークライフバランスの充実なのか、成長できる環境なのか…転職して手に入れたいもの、それが「転職の軸」と言えると思います。
私はこの「転職の軸」を考えた時、自分にとっては「ストレスフリーに長く働く環境を手に入れる」ことだと思いました。
そのためには、職務内容が重要だと思いました。
必ずしも同じ会社に居続ける前提でなく(そもそも独立したい)、長く働くための経験が積める職務内容、と言うことを優先して、あとはワークライフバランス、組織に対して強いコミットを求められないこと、などを考えました。自衛隊を続けていたらなかなか手に入れられないものばかりと思います。

3ヶ月強、転職活動しました。
当初は書類選考すら通らない、と言う状況でした。書類を修正して、いくらかは通るようになりましたが、今度は1次面接が突破できない、と言うことが続きます。落ちる度に凹みそうになるのですが、それは一瞬で、自分でも不思議なくらい前向きな気持ちは変わりませんでした。絶対に自分の未来を変えてやるんだ、と言う気持ちと、面接で自分の良さをうまくアピールできれば、自分のことを欲しいと思う企業は必ずある、と信じていました。なぜそんな根拠のない自信があったのか…

ある意味運が良かったことの一つに、当時すでにコロナ禍にあり、ほとんどの企業が採用面接においてリモートでの実施を行っていたことがあります。これにより、仕事が終わった夕方に自宅で面接などができました。対面しか認められない状況だったらそれほどたくさんの企業を受けられなかったと思います。

気が付くと、ポツポツと2次面接の案内をいただくようになりました。この頃には、「転職活動」そのものが面白くなっていました。転職活動と言うより、「面接」に臨むのが楽しかった。程よい緊張感があること、落ちた後、振り返りをして、修正して次に臨む、と言うことを繰り返し、1次を突破できたり、2次を突破して役員面接まで進めることができたりと言ったことに喜びを感じたり、「面接」と言う、正解の無いものに対して自ら工夫して臨み実践すると言うことそのものが楽しい経験でした。
そうするうちに、ありがたいことに幾つかの企業から内定をいただきました。
その中には、行く気は無いけどお試しで受けたところもありました。今振り返ってよくよく考えると、その企業に対して非常に失礼だったと思います。

結果的に、上述の、私自身の「転職の軸」に最も即していると感じられた企業にお世話になることになりました。現在私が勤めている企業です。

転職を考えている方にお伝えしたいのは、「キャリアの棚卸し」と、「転職の軸」の明確化、ここはものすごく重要ですので、しっかり考えるべきと思います。定年退官を迎える前の自衛官の方にとっても重要なことと思います。

次回については、自衛隊を退職する上での交渉についてお伝えしようと思います。
この退職交渉と言うのが、本当に困難を極め、非常につらい気持ちになるものでした。二十数年間の自衛隊勤務の中で培われた自衛隊に対する感謝の気持ちが大きく損なわれる、とてもとても残念な経験になってしまいました。まさか最後の最後にあんな嫌な思いをして自衛隊を去ることになるとは…

私がお世話になっている、元自衛官のキャリアコーチについての情報と、私が参加している元自衛官のためのオンラインコミュニティについての情報を以下に添付しておきます。

自衛隊専門キャリアコーチ

YouTubeチャンネル 自衛隊専門キャリアコーチ/古川勇気

【BLOSSOM】元自衛隊員が切磋琢磨するレベルアップコミュニティ

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