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ハゲの詩 「母の鐘」

どうして僕はハゲになったんだろう

それは遺伝のせいだと母を責める。
その時、母は、「そうだね、ごめんね」という

ハゲと言われて辛い時がある
その時、母は、「そうだね、辛いね」という

ハゲと言われて、怒る時がある
その時、母は、「そうだね、私も怒る」という

ハゲでも、明るくなる時だってある
その時、母は、「そうだね、楽しいね」という

いつも寄り添い、声をかけてくれる母

僕は、その声が、僕の心の中に、
響いていることに気が付いた。

母の声は、まるで、慈愛で作られた鐘で打ち鳴らすように、
僕の心を温かく、勇気づけてくれる。

そう、その鳴り響く鐘の音色で、
僕の心の小さな鈴が、揺れ、音を奏でる。

チリン、チリンと

僕は、気が付いた。
そして。僕は、誓う。

僕のこの小さな鈴を、母の鐘のように、
やさしく、大きな鐘に鍛えてみせる。
そして、僕自身がその鐘を打ち鳴らす。

だから、安心して
僕は絶対に負けないから。
いつか、母と一緒に自分の鐘を打ち鳴らす、
その時がくるまで。

ハゲの人を想う母へ捧げる詩
kacchin

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