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受容体って?

受容体は、外部からの刺激や情報を感知し、それに応答するための「感知装置」のようなもの。
適切な生理的反応や信号伝達を引き起こすのにとても重要な役割を果たします。
受容体は多くの異なる種類が存在し、特定の刺激や分子に対して、選択的に受け取ります。主に細胞膜に埋まっているが、細胞質や核表面にも存在します。

受容体の役割

受容体は、内分泌系・神経系・免疫系からの情報伝達物質を認識し結合し、細胞内の核へ情報を伝える役目を果たします。
1:情報受け取り
受容体は私達の五感(視覚、嗅覚、聴覚、味覚、触覚)を含む様々な感覚器官に存在します。目の受容体は光を感知し、耳の受容体は音を感知します。
2:情報交換
受容体は感知した情報を生体内で特定の信号に変換します。
目の受容体は光を神経信号に変換し、それが脳に送られて視覚情報になります。
3:生体応答
この信号は生体内で処理され、特定の反応を引き起こします。手を火に触れた時、皮膚の受容体が痛みを感知し、脳に信号を送り、手を引っ込めるという反応を促します。
4:調節と制御
受容体は生体内の様々なプロセスを調節しいます。ホルモン受容体は特定のホルモンを感知し、それに応じて代謝や成長を制御など

受容体に結合して生物学的反応を誘発するシグナルのことを
「リガンド」といいます。
リガンドとなる物質は、ホルモン、一部のアミノ酸、神経伝達物質、毒素または医薬品です。
リガンドと受容体は、酵素阻害剤の鍵と鍵穴のような関係。
薬物に対して親和性が高く、薬物と結合して作用を発現する受容体を「薬物受容体」といいい、ほとんどの薬物受容体は、特異的な調節効果を示す制御たんぱく質で、病気の治療を考える上で効果的な標的となる。

情報伝達物質を結合する受容体

①Gタンパク質共役型
②イオンチャネル内蔵型
③チロシンキナーゼ連鎖型
④細胞内型  
細胞膜上、又は細胞内にある受容体に情報伝達物質が結合すると、受容体タンパク質の構造が変化し、その変化が細胞内に伝えられ、それぞれ特有の反応を引き起こす。

Gタンパク質共役型の代表的な受容体(アドレナリン受容体、ドパミン受容体、アデノシン受容体、セロトニン受容体、プロスタグランジン受容体、ヒスタミン受容体、GABA受容体)などがあります。
イオンチャネル内蔵型の代表的な受容体(ニコチン受容体、GABA受容体、セロトニン受容体、グリシン受容体)などがあります。
チロシンキナーゼ連鎖型の代表的な受容体(インスリン)
細胞内型受容体(ステロイドホルモン、甲状腺ホルモン)などがあります。


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