2024/05/27 パンケーキから本まで言いたい放題

おお、もうこれはいつの日記なのか記憶がおかしくなってきている。でも待って、日記だけは書かせていただく。しんどい時はしんどいと残すことが数年後にそんなこともあったなあと笑えるからだ。
私が心の師と仰ぐ人物に伊集院光さんが居る。伊集院さんがときたまおっしゃることがある。これについては特に師が50歳を超えたくらいから(当時はTBSラジオで朝の帯番組をやっていたころ)しきりにおっしゃっていた。
「その時を思い出すと死にたくなるような恥ずかしい思い出があるでしょう。その恥ずかしいと思う時期に写真とか文集とか全部捨ててしまう。でも20年30年経つとあの時の自分は子供だったと、どこか他人事のようにかわいく思えるときがくる」といったことをおっしゃっていた。
これを聞いた時にひどく感心した。確かにそんな気がする。あのときなんであんなことをしたのだろう、言ってしまったのだろうか、後悔をするのだが時間が経つとあの時、あんな失敗をしてしまったからこそ今の自分があるなと思える。不思議だねえ。人生って。
人生に無駄なことは無いとはよく聞く言葉で、なんとなくそうだなと思って成長してきたが、この頃とみにそうであると思うようになってきた。ようは人生が折り返したということなのだな。流行の伏線回収というやつで、生きていると若い時の挑戦と失敗が回りまわって、最初から準備されてきたかのように、伏線だったのだと思う瞬間が来るのだ。うるせえたこすけ、早く寝ろ。

ということで、日記だ。午前1時に起きた。わああああああ。
早起きとかいう次元じゃない。こういう睡眠のサイクルが発生した時に私がしきりに出す例えとして「めざましテレビのアナウンサーか」という表現をしてきた。私が子供の時分にテレビを見ていたころ、不景気も不景気の真っただ中「アナウンサーは定額で働かせ放題のタレント」という世論を体現したように、今のテレビ以上にアナウンサーがバラエティに出ていた気がする。
その中で、この番組をやっているアナウンサーの生活サイクルを一挙公開!みたいなものを何度か見た気がする。めざましテレビのアナウンサーは月~金の5時過ぎから8時までカメラの前に立つ。3時ころには出社するみたいな話だったと思う。そのためには夜は19時には眠って0時頃に起きると言っていた気がする。そんな記憶があるから変な時間に眠って起きる人を私は「めざましテレビのアナウンサーかよ」とツッコんでやると決めている。
これが腑に落ちる人はそういないだろう。世間的には「漁師かよ」の方が納得もいくし分かりやすいというのは重々承知の上で、今日も私は「軽部アナもびっくりの起床時間だな」と言ってやる。
あとは「ヨガに目覚めた後の片岡鶴太郎さんかよ」もあるが、これはわかりにくい。

1時に起きて、パソコンの前でうんうんとうなって考える。明らかなスランプである。Dr.スランプだ。深夜にうんうんとうなって考え事をするのは、打撃の神様、川上哲治をほうふつとさせる。
川上が巨人軍の寮にいた頃、となりの部屋にいた者は眠れなかったそうな。夜中に明かりを消して、ストーブの上にヤカンで湯を沸かし、胡座をかいて目をつむる。はっと何かひらめいたかのようにバットを持って立ち上がり、ブーンブーンと何度か素振りをして、また胡座をかくのだそう。それがもう川上のスイングは鋭いものだから、ブーンという音が不気味に響くと、そうすればとてもじゃないが寝れたものではないというものだ。

川上は打撃を究めた先に「ボールが止まって見えた」と言ったそうな。一方私は「客が止まって見えた」と言った。すべっとるやないか!
とそういうことだな。これを言うためにわざわざ川上さんの名前を出して長々と文章を書いた。かっこいいね。

うなってうなって、4時すぎに一度眠って6:30に起きた。今日は7:30から朝食会である。支度をして7:30に店の前に着いた。誰もいないからはて?と思えばLINEを見たら8:30からだった。また失敗した、この症状がここのところ連続しているところが、果たして私は今ストレスフルなのだと思わされる。ここのところこれが連続していて怖い。休まなければ。
1時間あるから一旦帰宅して、15分横になってまた出発して今度こそ8:30にお店に着いた。
今日は、マセキの若手で(ひとりマセキを抜けた)山手線の北半球に住む者の集い、谷根千上野会という粋な会である。

今日の会場は浅草の「紅鶴」というパンケーキが有名なお店である。このお店が人気すぎて、10時開店で8:30に整理券を配って先着、完全予約制である。
私はハッキリ言って、パンケーキを喜んで食べる人を馬鹿にして生きてきた。こういうタイプの人間は、タピオカ、TikTok、白たい焼き、ナタデココ、たまごっち、エリマキトカゲ、ウーパールーパー、人面魚、川口浩探検隊を馬鹿にしてきたタイプの人種である。もれなく私も馬鹿にしてきた。
川口浩は人類初潜入の洞窟へカメラマンの後に入るし、底なし沼にはまった原住民は笑顔だし、おまけに腕時計と靴下の跡がある。ちょっと話が古すぎるかしら。

ちょっと話は違うけど、私は売れたら川口浩探検隊みたいな番組がやりたいと思っています。

それで、パンケーキなんか食ってられるかよと思いつつも、こういった機会も無ければ食べないな。並んでまで食べるなんてこれまた一生やらない。これは経験のチャンスである。
8:30に店につけばすでに大量の外国人の方が並んでいた。そのなかに「もめんと」の竹田さんがすでに並んでいたから挨拶をした。そこからサスペンダーズ依藤さん、元嬉しい朝の吉田グーくんがいらして集合だ。
すこし並んだら順番が来て、整理券をいただく。11:30にお店に戻って来てとのこと。

さあ、11:30まで暇だからどうしようかと、せっかくだから浅草の喫茶店でモーニングを食べようよということになった。
二店舗ほど人気店を訪れたが、すべて満席で取り付く島もないとはこういうことである。さあ困ったから、私の出番だ。私は浅草に日常的に生活している人間だ。では、ブロンディかヤマザキのやってるイートインがあるパン屋ですかねと提案する。
じゃあ近いからブロンディにしようとなる。私は焦ってしまった。私も何度かブロンディに行っているが、決して他店と比べてべらぼうに美味いコーヒーやパンを出すというイメージが無い。出番と出番の隙間に訪れるのにちょうどいいところにあるから行くという程度のものと認識している。これはメンバーにも何度も伝えた。決しておすすめとは言い切れない。

そしてこれは悪口ではない。近頃、「おしゃれ」「インスタ映え」「レトロ」そんな言葉で着飾って居心地の悪い喫茶店が増えたと感じている。私からすれば、アーミーグリーンのコーヒーを雑にドリップしたくらいのコーヒーで良いし、食べ物なんて喫茶店なら既製品のクッキーを1かけおいてくれればそれでいいのだ。場所にお金を払う場所という認識だ。静かな空間でゆっくりタバコを吸うことができれば十分なのだ。
ということでブロンディで最高の時間を過ごそうというわけだ。

モーニングは厚切りのトーストとゆで卵にコーヒーという過不足無い、いやすこし不足している素敵なモーニングである。食べすぎも体によくないからこれくらいがちょうどいいのだ。このあとにパンケーキも待っている。

10時すぎくらいまでブロンディでおしゃべりをして、もう1時間くらいあるからカラオケにでも入ろうかとなる。1時間だけカラオケに入り、ずんずんと楽しむ。
そこからいよいよ紅鶴である。さあ食べるぞ。

紅鶴はカウンターが12、3席くらいのみで目の前の鉄板でパンケーキを焼く、盛り付けるといったアトラクション的な要素もある。もうお腹ペコちゃんで、目の前で最高に美味そうな香り、音が充満している。久しぶりに「食べたい!うっきい!」という気持ちになった。
それぞれの目の前にゴージャスなパンケーキがやってきた。うわあ。フワフワ過ぎてもはやプルプルしている。4人とも「ベーコンと卵のパンケーキ」を注文した。いやあ美味そう。
さっそく食べてみたら、超濃厚な甘い、しょっぱいが反復横跳びしている。これは美味い。うますぎて白米を食べられそうだ。これはいいなあ。

私がつたない言葉で味を説明しても伝わらない。皆さんも一度食べてみていただきたい。もう何と言っていいか、生まれて初めての味だったから美味しいであってるよな、と自分の中で考えなければいけない。

パンケーキを食べ終えると、4人ともやり切ったという顔。言葉少なに解散した。衝撃を受けたとき人は言葉を発さなくなるのだ。
依藤さん、ごちそうさまでした。最高でした。

ということで12時過ぎに帰宅した。さすがに眠たすぎて少し眠らせていただいて、起きてから今度は中野twlでアッパレライブである。
さっきも書いたが、スランプで気持ちが上がっていかない。くっそ~と思いながらも舞台に立てばエンジンがかかって全力でやる。漫才漫才漫才きい~。
19:30開演、21:30終演で少し打ち上げもやりますよという話しであったが、我々は出番が一番手という点、体力が落ち込んでいる点を加味して帰宅を選択した。

帰りの電車で、『芸人人語 旧統一教会・ジャニーズ・「ピカソ芸」大ひんしゅく編』を読み始めた。爆笑問題の太田さんのニュースについての評論というか随筆というか意見文というか、ジャンル分けが難しいシリーズの第3弾だ。
先日、お客様からAmazonの商品券をいただいた。これで米やら水やらを買うのもダメではないが、漫才を応援してくださっているお客様なので漫才につながるものに使おうと思い、芸人人語に加えて古舘伊知郎氏、プチ鹿島氏の時事ネタ的な書籍購入に使った。えらい!

今回、芸人人語を読み始めて気づいたことがあるが、今日の日記は長すぎてまずいのでいったんこれくらいにして、明日の分にでも書こうと思う。

21時頃に帰宅して、なんか起きていたと思う。なんだかんだ明け方に眠ったと記憶している。

今日面白いと思ったことは「先日も言ったが、値段が高いものは美味しい。そして、いままでいかに自分が食にお金をかけてこなかったか、食べたことのない味に混乱してしまう。」

こんなつらい人生。ここに空き缶を置いておきます。