2023/3/27 ウィームッシュ。事件だ。

今日は10:00に起きた。昨日、悪態をついた塾のバイトが12:30からある。
起きたらすぐ支度だ。バイトが多く、なんだかお笑いとしての道を外れ始めている気がする。なにかをしなければいけない。

ひとまず12:30から勤務開始だ。今日も18:00までの仕事だ。
やるべきことをササっと済ませてしまう。15:00くらいにはいったんやるべきことを済ませる。あとは、教室長からやってほしいことの指示が出たらササっとやる。となると、けっこうな暇さである。
これだけ暇であれば、お笑いにまつわることをやろうと考える。まずは明日に迫ったプロ野球の順位予想のための情報集めをする。
私は普段はセリーグをメインに見ているので、セリーグについてはあらためて復讐する程度でサッと済ませることができた。ただ、パリーグについては詳しい情報は入っていなかったので選手名鑑やチームのシーズン成績などに目を通すところから始めた。なるほど、ソフトバンク・オリックスが強いというのは知っていたが、ほかのチームの課題というのも成績を見るとわかってくる。

これらをやると時間も過ぎていく。いいかんじである。なんとか私の中での順位予想も固まってきた。十分にお笑い芸人としての仕事をこなしたと言えるのではないか。

18:00にバイトが終わり、帰りにウーバーをやりながら帰ろうとする。
バイト先のある高田馬場は山手線の丸い円で、左の真ん中にある。思想もちょっと左かな?爆笑 うるせえ!
私の住んでいるのは鶯谷は丸い円で右の少し上にある。つまりは円のほぼ対角線上にあると、山手線に疎い人には思っていただいてもいいかもしれない。

ウーバーイーツをオンラインにする。様々な依頼が飛んでくるが、うまいこと私の家方面の依頼を待つ。中野方面(家の真逆)行、大塚方面(ちょっとずれてるな)行。絶妙に私の所望する依頼が来ない。すると待っていたものが来た。
高田馬場→浅草橋 いい感じだ。まさにほとんど私の帰宅のルートといっしょだ。受託してから思ったのだが、私にとってはいい帰宅ルートだがごはんを運ぶにしては距離がありすぎないかと。
この注文は距離にして8kmほどある。私も元田舎者として、田舎の皆様が8㎞なんて大した距離ではないと思っていることは想像できる。野球部の大概試合では8㎞なんて歩いて行くこともある。自転車があれば余裕で行ける距離だ。
ただ、大都会東京での8㎞はとんでもない距離である。それは人混みのすごさと信号の多さ、立体交差の多さ、これらが影響を与える。8㎞を進むのに結果50分ほどかかってしまった。私はデキたてのアツアツ料理を寄り道することなく、お客様に届けた。しかし50分は経っている。これってデキたてと言えるのか?これはかなり哲学的問いにはならまいか。

誰も遅延行為をしない状態で、注文したものが手元に来るまで50分。場面を変えて、仮にキッチンからお客様のテーブルまでが4㎞ほどとしよう。4㎞離れたキッチンでシェフが調理を終える。それをスラックスに白シャツ蝶ネクタイ、髪はポマードでオールバックに固めたボーイがおぼんに載せる。料理には銀の中華鍋を逆さにしたようなカバーをかける。
どこか誇らしげに見えるのは、そのボーイの目が青く、高い鼻、ピンと伸びた背筋が我々に何かの映画のワンシーンを思わせるからだろうか。

そのボーイがお客様のテーブルへ歩き始める。4㎞先だ。およそ50分後、ボーイはお客様に声をかける。「ウィーウィームッシュ」と。
木目調の椅子に腰かけた紳士は腹ペコだ。やたらと遅かったではないかと長年たくわえ、手入れしてきた口ひげを触りながら言うだろう。

「ウィームッシュ。こちらはキッチンより4㎞離れています。お時間をいただくのは仕方がないかと。」

紳士は抗議する。そんなに遠くにキッチンがあるなら最初に言ってもらわなければ。私はアツアツの料理が好みなのだ、と。

「ウィームッシュ。メニューに書いております。ムッシュの頼まれた料理のキッチンは4㎞先にあります。こちらの海鮮ミソスープ専門店(ゴーストレストラン)のミソスープであれば1㎞先なので15分ほどで届けられます。」

紳士はメニューを見直す。確かにテーブルからキッチンまでの距離が小さく書いてあった。紳士は言った。

「そんなに遠いとは知らなかった。アツアツが食べたいのでこの料理をキャンセルすることはできないか。」

ボーイは応える。「ムッシュ。私は店に雇われていません。このあたりの店すべての料理を運ぶ、いわば運び屋のようなもの。この料理をキャンセルする権限は私にはありません。」

紳士は仕方なくその料理を受け取る。その料理を作ったキッチンにキャンセルの旨、電話をかける。

シェフが電話をとる。「ムッシュ。私たちの仕事はボーイに料理を預けた時点で終わっています。キャンセルする権限は私にはありません。」
紳士は仕方がないのでこの料理を食べることにする。電話をしている間にさらに冷えてしまった料理は紳士の好みとは正反対のものだった。

と、このようなことが起こりはしないかと私は料理を運びながら想像していた。私は運び屋なのでそのようなことが起こっても関与はしないし、できない。
ちなみにこの配送は約1400円の報酬だった。ウーバーは赤字である。この注文にかかわったすべての人が損をしていた。


家に帰ってすぐに支度して駅前の鳥貴族へ向かう。はやぶさ丸の笠生(かそう)くんと食事の約束をしていた。※笠生という名前は変換が面倒なので以下、K氏とする。
何やら漫才協会内で事件が起きているとの一報を受けて急遽、催された会合だ。

久しぶりの鳥貴族は相変わらず治安が悪い。内装はきれいなのだが、そこを訪れる者の面々はスラム街を思い出させる。大声で合唱する大学生4人組。ママ友と子供のグループは暴力での統制について議論していた。なにをどこで話してんだと思った。

そこに浅草のスラムからやってきた漫才師という反グレのような男二人だ。さっそく、今の日本の政治について語る。そして、この国政は見返せば漫才協会内でも同様のことが起きているではないかと議論が白熱する。

ひとしきり話したところでK氏が語り始める。「いま、漫才協会内で大事件が起きています。今は大丈夫ですが、今後犯罪に発展しないとは言い切れません。」今回の本題である。話を聞いた。この内容は皆さまにお届けすることは絶対にできない。ただ、確かに犯罪に発展しかねない問題である。ただ、話を聞く限りは被害者になりかねない側にも問題があるとも思った。
どうやらK氏も犯罪者にさせられそうになったようだ。

それにしてもK氏と話をすると、K氏もろくなものではない。K氏はあの手この手を使って様々な女性と性交渉を重ねているようだ。品性下劣とは彼のためにある言葉である。といってもK氏はまだ若い。どれだけ多くの女性と体を重ねるかが人生の豊かさをはかるモノサシと考える時期であろう。

いろいろと話したが、どれも日記に書くことはできないが、これからの漫才協会内で楽しみが一つ増えたと言えるだろう。感謝したい。

今日の面白いと思ったことは「今日の支払いは経費にできますよね?」である。

こんなつらい人生。ここに空き缶を置いておきます。