2023/6/15 髪の毛と、過去の僕と、今の僕と、

今朝は10時ころに起きた。
風邪が治らな過ぎて嫌になっている。

いつから風邪かしらと思って、あらためてカレンダーなんかを見てみる。6/4の高円寺でのライブの日から風邪だ。めちゃんこ前な気がする。

約2週間経ったということだ。ああつらいつらい。

起きてまずは、自分と約束した散髪に行くことにした。私は散髪が嫌いである。ずっと嫌いだが、東京に来てなお悪化した。

東京に来てから散髪が嫌になった理由は、人の多さである。私はいつも1000~1300円くらいカットで切ってもらっている。
とにかく人がたくさん並んでいるのだ。東京の人口は約1400万人だ。しかし、これも住民票を移していない学生や単身赴任の社会人、不法滞在の方を抜いた数であろう(どうやって数えてるのかしらないから予想である)。

人の髪の毛は一月に約1cm伸びると言われている。これは平均であるから、毛根が引退されている方や私のように髪の毛が強すぎて月2cmは伸びているんじゃあないかという人もいる。
仮にこの平均が正しいとして、東京で月に1400万×1cm、つまりは14万m(メートル)、140km×本数の髪の毛が生まれているわけだ。
となれば、都内の理容師、美容師の数に対して髪の毛はたくさん存在しているということになる。
よって東京の理容室、美容室は常にパンッパンに人であふれているのだ。

これが論理的思考というやつである。子供たちに読ませたい日記だな。

東京の安い理容室はとにかく人が多い。そのため私は並ぶくらいならほったらかして伸ばしておくかとなるわけだ。
今日はその気持ちを何とか抑えて、髪を切りに行った。めちゃめちゃ並んでいた。
並んでいる間に鼻水が大量に出たが、なんとか耐えた。ときたま手に少し出してはズボンにしみこませて難を逃れた。汚い!
汚いけど仕方がない。備え付けのチリ紙やごみ箱もない状態。仮にポケットティシィズを持っていても、結局ポケットにためるほかないのだ。となれば、はじめからズボンにしみこませるというのは理にかなっている。

これも論理的思考と言うやつである。

いよいよ私の順番が来た。とにかく長いので、前髪は眉にかからないくらいで、あとはお任せでとお願いした。
理容師さんは、けっこうバッサリですがいいですか?と警告をいただいた。しかしもう私は後に引けない。
この理容師さんは理論派理容師さんで、さっきまで隣の人の理髪をしているときにお客さんの髪型の依頼を論破して、自分好みの髪型をお客さんに施していた。
漫才師が漫才をやったことが無い人から漫才の理論を聞かされても心から聞きいることができないように、理容師は一般人からの髪の毛論に聞きいることは無く、聞く気もないのだ。
俺は髪の毛のプロなのだ、おまえらのようなパンピーの言うことは聞かねえ。そういった気概を感じる理容師さんだ。私が何か口をはさむことはできない。

話は変わるが、理容師、美容師で仕事について考えることはやはり違うと思う。一般の方から見て、お笑いと言う大きなくくりの中で、コントと漫才の違いは意外と知られていなかったりする。たまにYoutubeなんかで、「超面白コント」と題された動画を見ると漫才であったり漫才の動画に「このコントはおもしろい!」なんてコメントがついていたりする。

しかし、お笑いをやっている身からすればコントと漫才は別物であり、おもしろの発想が多少違うと思う。
落語家さんも講談師さんもお客様の前に座って話をするが、おそらく考えに多少の違いはあるだろう。
笑いのない本気モノマネ芸人さんと、笑いを交えたモノマネ芸人さんでもやっていることは似ているが、考え方は違うだろう。
漫才56号の小村上(宮崎)さんと似郷(堀江)さんでも考えに違いがあるだろう。ちなみに全然似ていないと噂されている似郷さんのほうがプロ意識が高くモノマネに対して熱いというのはよく知られた話である。

となれば、理容師も美容師も似て非なる職業で、髪を切るという同じ動作だが発想が違うのではないか。ぜひ、一度話し合いの場を設けていただければと思う。

髪の毛の話で盛り上がってしまったが、ついでにもう一つ気になっている髪の毛トピックスをご紹介したい。
私はラジオが好きで、一日中ラジオを聞いていると言っても過言ではない。そんな中で、最近気になっているラジオCMがある。アデランスのCMだ。

CMの内容を完全に覚えているわけではないので、おおよその展開を紹介したい。
そのCMは、「朝起きて、今日の髪型はどうしよう。前髪を上げるか下ろすか。面倒だ。」という男性のナレーションが入る。すこしが間があって「でも、その面倒が心地いい。」、「育毛・増毛ならアデランス」みたいなナレーションが入るという内容だ。

このCMは私の心の隙間にスーッと入ってくる感覚がある。いわばヘアトニックのような、そんな心地よさがある。
髪の毛が少ないことに対する悲しみ、そして髪の毛が増えたことに対する喜び。それが一瞬で私の心の中に染みわたってくる。

髪の毛が少ないことで今までいろいろと苦労されたのだろうな。将来は桑田佳祐さん、タモリさんのようなイケててそれでいて茶目っ気のあるおじさんに憧れて年齢を重ねてきた。しかし、自分がおじさんになってみてどうだ。
趣味で音楽をやったり、鉄道に入れ込んでみたりと憧れのおじさんに近づこうと頑張ってきたが、髪の毛が薄いというだけで、自分は桑田佳祐じゃないんだ、タモリじゃないんだ、髪の毛が薄いから。と、落ち込む日もあったと思う。
それが、アデランスのサービスを受けることでもう一度なりたかったおじさんへの道が開けていくのだ。

そういった、薄毛の悲喜こもごもを想像しては、そうだよなそうだよなと私は心の中でにっこりと頷いているのだ。これは素敵なCMである。

日記に戻る。髪を切った。理容師の方の警告通り、とても短くなった。
おめえのポコチンみてえだな。うるせえ!

髪を切ったところで、今度は昨日切れたバイクのテールランプを直す。テールランプが切れた時の直し方も私は知っている。
なんでも知っているな。えらい!

ホームセンターに行き、テールランプ用電球を購入して、その場で取り換えた。見事に復活した。またこれからも心置きなくバイクを乗り回すことができる。
ホームセンターついでにしまむらに行って、ウーバーの時に着る用の服を何着か買った。ウーバーでは、ごつい配達バックを背負っているのだがお店に入るとき、お届け先に着いた時にカバンをおろしては背負ってを繰り返すので洋服の肩の部分が傷み、フワフワになってしまっている。

私の私服は特に1軍2軍と言うものは無く、だいたい何をするにも同じ服を着ているのだが、やはり普通に友達と食事をしたりライブに向かう道中だったりで肩がフワフワなのは良くない。
ウーバー用の服を買った。

帰宅して、風邪を治すために焼き肉を食べた。ぜんぜん治らなかった。
これを書いている今も鼻にチリ紙を詰めている。

今日面白いと思ったことは「髪の毛のことならいくらでも書くことができる。」

こんなつらい人生。ここに空き缶を置いておきます。