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ファンレターを出すという推し活

あまった年賀状のかしこい活用方法

 2023年12月頃、年賀状の準備をしていた私はSNSで「余った年賀状は推しに出すと応援になるよ」的な情報を見付けました。
 なんて賢いの……

 そこでかねてよりファンだった我がみかん県が生んだシンガーソングライター大石昌良さんであり、アニソンの貴公子とも言われるオーイシマサヨシさんに年賀状を出しました。

 みかん県はテレビ東京が放送されないので一世を風靡したアニメ「けものフレンズ」がリアルタイムで放送されず、当時みかん県民は完全に流行に乗り遅れていました。
 各所で高く評価されたオープニング曲「ようこそジャパリパークへ」を作ったのが我がみかん県出身のシンガーソングライターと知られる事も少なく、「飾る錦はあれど地元民はよく分かっていない」という切ない状況でした。
 紅白歌合戦でも歌われてお名前が表示されたのにぃぃ!
 っと脱線。

 そして、すべてはここから始まったのです。
 と言ってもたいしたドリームストーリーになるわけでもなく、「文通村」に入村してレターセットを買いあさり、あげくの果てにこれまで禁じて来たシーリングスタンプに手を出すというだけの話ですが。

 わたしは小説を書く人でして、小説サイトに細々と別名義で作品を発表していますが、読んでもらえると嬉しいし、時々、ごくたまーにいただける感想は本当にありがたいです。
 自分の文章に反応があるという事は、本当に励みになるものです。

 そして我がみかん県在住のご当地作家の先生もおっしゃられていました。(道後温泉を舞台にした作品などを何冊も出版されている憧れの作家さんです)

「作家に続編希望やアニメ化希望を訴えてもどうにもならないんだよ、出版社に言ってね」的な事を!

 出版社に訴えるという事はサイトの連絡フォームを利用したり、ファンレターで「この作家さん、この作品が好き! 手紙を出すほど注目してる人がいるよ!」とアピールする事です。たぶん。

SNSのなかで見付けたキラキラした手紙

 一通のファンレターもどき年賀状を出したあと「そもそも令和のこの時代にファンレターとは」を模索するうちSNSで「編集部 転送」といった単語を定期的にチェックするようになりました。
 そこにはキラキラした世界が広がっていたのです。

 女性向けの漫画家さんが公開されていることが多いのですが、ファンの方が送られるお手紙や贈り物はみんな素敵で、それを公開されるのが漫画家さんなのでそりゃまたセンスの良く画像におさめられているのです。

 紙モノやスタンプ、お手紙といったものが大好きなわたしは「これだ」と思いました。
 漫画家さんにお手紙を書こう。
 
これまで購入したいと思っても「使い道がないから」と物欲を抑え込んできたレターセットを手に入れて、お手紙を書こう。

 自分の物欲を満たしながら、かつ素晴らしい作品を世に発表してくださる漫画家の先生の応援になるなんて。
 こんな素敵な事ってそうないと思うのです。
 それが夏の事です。ここに至るに半年以上かかりました。
 きっかけは先生のお誕生日でした。
 今しかない、とまずはバースデーカードをお送りしました。

 そして他の方が送られているファンレターを参考にしているうち、無地の洋型封筒の方もけっこういらっしゃるなと意外に思いました。
 たいていシールやマステでデコっているお手紙もありますが、その理由はすぐに分かりました。
 この熱い思いはレターセットの便せんでは足りねぇや、ってやつです。

 最近のレターセットは「便せん6枚・封筒3枚」など3通か4通セットになっているものが多いようですが、絶対に2枚ではおさまらないのです。
 わたしも1枚の行数が少ない便せんを使ってしまったせいもあり、次に書いたお手紙は5枚になってしまいました。
 普段から文章を書いている方なので内容にはそう困らず、バースデーカードもお手紙も割とスムーズに書き上げることが出来ました。

 こうして2024年、作者買いしている二人の漫画家さんにお手紙を出しました。
 たいていの出版社がファンレターを受け付けており、単行本の最後の奥付やSNSに住所が公開されています。そこにお手紙を出すと編集部の方が作者の先生に転送してくださるのです。

 お二人は別の出版社でしたがどちらもすぐに転送してくださり、わたしが投函してからひと月かからないうちに先生のお手元に届けていただきました。

 なぜ分かるかって?
 作者様がSNSで「受け取りました」画像を公開してくださったからです。
 漫画家や作家の先生の担当編集者の方が転送作業をしてくださることが多いようですが、お忙しいなか早々にご対応いただき、本当にありがたいです。

※ただファンレターを出したあとで気付きました。先生へのお手紙と編集部へのメッセージの二点を封筒に入れて送ればよかったな、と。書籍を購入するとたまに入っているアンケートハガキと一緒に送るのもいいかと思います。

 自分の出したお手紙が先生のもとに届き、それをインターネット上で見られる。
 純粋に応援したいという気持ちからとはいえ、これもまた承認欲求を満たす行為の一つだとは思います。

 だからと言って自分は豆腐メンタルなので「可愛いクリスマスカード出したい。最近のカードは凝ってるしデザインが素晴らしく良い……でもクリスマスカードのあとすぐに年賀状を出すのはやりすぎかな、ドキドキ」とここぞという時にしか出せないのですが。

 というわけで2024年に出したファンレターは2通にとどまり、推し活としての年賀状を年内に何通か出す予定です。

 余った年賀状というとネガティブに聞こえるかもしれませんが、自分が欲しいと思ったレターセットなどの紙モノでもいいのです。
 ただ紙モノ好きさんは「ファンレターに使うし」と禁欲という理性のリミッターが解除されてしまうリスクもあります。

 えぇ、えぇ、わたしはえらいことですよ。
 見出し画像は「推し作家さんに送ろうかな~」と買ってしまったクリスマスカードです!

 もともと文章を書くことが好きで、中高生の頃には文通もしていたわたしです。
 このあと当然のように「文通村」への道を歩み始めるのです。
 それはまた後日。


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