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「ケンゼイ」を応援

最近はテレビ離れに拍車がかかり、テレビがない家庭もあると聞きますが、昭和人にとって、テレビは家族を結びつける装置であり、「同じ情報を同時にシェアする」ことで絆を生み出す魔法の箱でした。

特に何を見るわけではなくても、テレビはついていました。特に朝と夕方のニュース番組は必須。
その習慣から、単身赴任先の沖縄でも、在宅の時は常時テレビはオン。たまに、同じニュースを見ているであろう京都の家族に「また◯◯さん、しょうもないギャグ言うて、アナウンサー困ってるがな」とメッセージを送ったりして、「ほんまに、懲りへんね」という返信に絆を感じてホッとしたりします。

沖縄のスポーツニュースでは、地元出身選手を取り上げることが多くあります。もちろん他府県でもあることですが、沖縄では特に県出身選手への応援には熱いものを感じます。
そんなニュースでよく聞く単語が「県勢」(けんぜい)です。

プロ野球キャンプシーズンが到来。日本プロ野球機構(NPB)の12球団のうち、県内では9球団が今年も春季キャンプを行う。11球団に在籍する県勢選手らも今季の飛躍に向け、各キャンプ地で始動する。長丁場のシーズンを乗り切り、優勝を勝ち取るのはどのチームか。トレーニングの段階からファンの胸は高まる。

上掲リンクより

「県勢」は「けんせい」と読むと、県の状態を表しますが、「〇〇県勢」(この場合は読みは「けんぜい」)となると、その県の選手を指すようです。
私の感覚で、ちゃんと調べた訳ではないのですが、他府県では、「愛知県勢」のように、都道府県名と複合した形で使うことはあっても、都道府県名を省略して「県勢」として使うことはあまりないような気がします。
(ちなみに、「京都府勢」はあまり聞き覚えがありませんでしたが、甲子園や都市対抗野球の結果を知らせるニュースの用例はあるようです。しかし、「府勢」だけで使っているのは記憶にもありません。)
また、「都道府県代表チーム」「都道府県代表選手」の意味で使うことはあっても、沖縄のように、「都道府県出身者」という意味ではあまり使っていないような気がします。
みなさんの感覚はいかがでしょうか。