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なぜ、賞を獲りに行くのか?-生駒市がICT教育アワード経済産業大臣賞受賞-

この度、ICT教育アワードの最高賞の一つである経済産業大臣賞を生駒市が受賞しました。

私が2020年に生駒市に採用されてから2年半の取組を書いて、賞を狙いに行きました。

なぜ賞がほしいのか?
個人的な意見を書きます。

まず大前提として。

当然ですが、私が入るずっとずっと前からICTを活用した学びの議論をスタートさせ、現場に導入するために奮闘された方々がいて、先生たちに活用を促すために試行錯誤しながら現場に寄り添ってきた方々がいて、そして新しいものを取り入れて、子どもたちの学びを深く、広くしていこうという先生がいました。

私はその方々が一生懸命に土を耕し、水を毎日毎日注ぎ、ようやく芽を出した時に偶然参画したに過ぎず、花を咲かせた成果を自分のものにしようなど思っていません。

ただ、私はスポットライトを浴びるにはどうすれば良いかを知っています。
目の前の子どもの反応に全力投球している教育現場の人があまり持ち合わせてない、「多くの人から注目を浴び、目立つ方法」を知っています。

だから、その力を全力で出しました。
生駒市の教育を目立たせたかったからです。先生たちのチャレンジを多くの人に知って欲しかったからです。

課題も解決策も認知されなければ、広がりません。
私は生駒市で前例をつくり、日本を変えたいんです。
全国の先生たちに「こういうのもありなのか」「アホみたいな妄想が現実になるかもしれない」「真似できるかも」と思ってもらいたい。
前例があれば周囲を説得できるなら、「生駒市はやってるから」とエビデンスに使ってもらいたい。
私は前例工場になる。
だから、全ての取組を市内にとどめず、noteで公開しています。

前例づくりには生駒市は最高の場所です。

まず、先生たちが希望を持ち、たくさん依頼をしてくれること。私は先生から「こんなことできないかな?」「こういうことやりたい」と相談を受けない限り動けないから。

そして、管理職を始め指導課のメンバーがリスクもある新しいチャレンジを「やってみましょう」と背中を押してくれること。

さらに、どこもやっていない取り組みを「面白そうですね!」と協力してくださる方が地域にも、世界中にもたくさんいること。

関わる全ての人が前向きだから、私はすんごい馬力で走れるんです。

馬力というのは「諦めずに考え続ける力」です。私は天才ではありません。人一倍考えて時間かけて、ようやく前例になるような企画が出てきます。

先生から一つ相談を受けたら、とにかく専門家に話を聞きにいき、ヒントを見つけに現場に足を運び、本を読み、美術館にいき、朝から晩まで白紙にプランを書いては消し、提案書を作っては先生に相談し、書き直しをひたすら繰り返します。
地味すぎるのでプロセスはあまり見せませんが、授業企画ひとつを作るために、地道なインプットとアウトプットをとにかく積み上げます。ご飯を作るときもお風呂に入るときも寝るときもずっとずっと考えてます。
そうするとどこかで「あ!」と閃いて良い案が生まれます。

先生は異動するし、生徒たちは進級します。だから、依頼を受けたら一年でプロジェクトをやり切らなきゃいけないので、止まってる時間はないんです。

私は先生ではないから、全ての授業を作るとき「この一回がこの子達に私が関われる最後の機会だ」と思って作っています。

いつか、彼らに何か辛いことが起きた時に思い出して支えになるような体験を、気づきを、言葉を残そう。
私は直接助けられないから。私の授業が彼らの頭の片隅に残り、いつかの救命具になればいい。

それくらい想いを詰め込んでる授業です。

それらが注目され、多くの学校や先生に広がり、少しずつでも実行してくれる人を増やしたいと願って、賞を狙います。

もちろん、前例つくりと同時に私がいなくても前例が生まれる仕組みづくりにも手をつけ始めています。

ICTもアワードも手段です。
私は自分の持ちうる力を全て注いで、全ての手段を駆使して、先生たちのワクワクする背中を押します。
この方法が目立ちたがり屋の私ができる教育改革だと思うから。

みんなで獲った賞、すごく嬉しいです。ご協力頂いた延べ100人を超える社会人ゲストの皆さん、本当にありがとうございます!

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