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観に行きました-第104回天皇杯3回戦(筑波大学蹴球部:柏レイソル)

日頃、Jリーグの生観戦をしない生活をしていますので、最後にJ1のチームの試合をスタジアムで見たのは2022年天皇杯。筑波大学対柏レイソルの試合でした。
2年ぶりに見たJ1チームの試合も、まさか同一カードになろうとは。まあ、家から近いので、柏と対戦してくれたら観に行きやすくて、いいなとは願っていました。

筑波大学といえば、2回戦でJ1首位の町田を撃破したものの、やや物議を醸しました。曰く、教育の行き届いていない荒いチームだと。
常に追っている訳では無いので、数試合の印象でしかありませんが、筑波大学に荒いイメージは全くありませんでした。ですが、高校選手権を席巻し、J1首位を走るレジェンド監督がそう仰っているので、きっとそうなんでしょう。柏レイソルもきっと酷い目にあわされるのでしょうね。

時折、雨が降る天気。気温が低めなので、プレーする方も少しやりやすいかな。観客的にはカッパを着るとムレムレでしたが。
ミッドウィークの天皇杯3回戦なので、柏側の客入りはまずまずといったところ。柏熱地帯はビッシリでした。筑波大学側のブロック指定席はほぼ満席。ゴール裏は7から8割程度埋まっていたかと。ポンチョの色から察すると、筑波大学を応援する人たちのほか、J1首位を倒したチームということで、近郊の柏以外のJ1サポもいたと思います。天皇杯っぽい良い雰囲気。

スタメンに関しては、筑波大学は当然ガチメンバー。柏の選手に詳しくはないのですが、それでも名前を知っているマテウス・サヴィオや細谷真大などがベンチスタート。
前回対戦時にも思いましたが、筑波大学と柏レイソルは割と関連のある選手が多い。筑波大学出身の選手、井原監督も筑波OBですね。柏のアカデミーから筑波大学に進学した選手。そういうこともあり、選手紹介の際も双方に拍手があり、ほんわかムードを感じます。

さて、試合。ほんわかムードもなくなり、ピリッとした空気に変わりました。
少し前までは大学生とJリーグ勢の試合では、大学生が、走力に物を言わせ、ハイペースな乱戦に持ち込もうとする展開が多かったように感じます。そして、スタミナ切れを起こしたところをプロにやられてしまうというパターン。
しかし、近年は大学生側も通常営業、所謂自分たちのサッカーをして、プロに挑むようになっている感じです。町田戦でも、筑波大学は乱戦に持ち込もうとはしていませんでした。町田は乱戦を望んでいたかもしれないけどね。

柏の守備方針もあいまって、フィールド中央辺りまでは筑波大がボールを持てる状況が続いていました。柏は締めるところはしっかり締めていたので、危ないと思ってはいなかったのではないかな。柏が描いていたのは幸先よく早々と先制できたので、後半早めの追加点で危なげなく2-0で逃げ切るプランだったのかなと想像。
後半13分、マテウス・サヴィオ、細谷、山田を投入した時点で勝負を決めたかったんだろうな。でも、思いのほか筑波大学が必死の抵抗を続け、執念が実りオウンゴールで追いつく展開に。最高潮の盛り上がりを見せました。この勢いのまま90分で勝ちきれなかったのが、筑波大学の敗因だったかな。リソースで勝る相手に勝つには勢いは大事です。

延長戦に入っても、筑波大学は勝利を目指しましたが、延長前半10分、細谷真大に決められてしまいます。違いを見せられたなという感じ。
ここでも筑波大学は心折れずにテンション高くプレーをし続けました。柏もJ1の地力を見せつけ、ゲームを完全に支配します。もっと点差がついてもおかしくない様相でしたが、筑波大学GK佐藤瑠星選手の奮闘もあり、それ以上の追加点は許しませんでした。

試合終了後には両チームとも倒れ込む選手が数人いて、簡単なゲームではなかったことを物語っていました。柏の井原監督が、筑波大学の選手たちをねぎらう姿はOBとしての愛ある振る舞いで、ちょっと感動的でした。学生チーム相手でも、リスペクトを持ち、その上でJ1チームとしての矜持を示したナイスゲームでした。ゲームを通して、筑波大学FW内野選手に良い形でボールを入れさせなかったのは、さすがでしたね。

最後に、筑波大学で気になった選手を。16番の加藤玄選手は気の利くプレーを見せてくれました。名古屋のアカデミー出身のようです。なんか、プロになりそうな雰囲気がありました。機会があれば、また見たい選手です。

天皇杯 JFA 第104回全日本サッカー選手権大会 3回戦
三協フロンテア柏スタジアム
観客数:6,527人

1 筑波大学 VS 柏レイソル 2

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