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島のインじぃ言いたい砲台14 〜続 岩根鼻・鶴原山・三高山 in 広島湾要塞〜 2023.5.22

三高山みたかやま北部堡塁ほるい

 三高山堡塁は北部と南部にわかれています。北部は口径28cm榴弾砲りゅうだんほう(28H)6門を備えます。榴弾砲については、言いたい砲台6を参照下さい。

①三高山北部堡塁(広島湾要塞一般図1901年より)

 榴弾砲2門が1砲座に並ぶ一般的な形です。

②28H砲座

 砲側庫ほうそくこ横墻おうしょう(言いたい砲台2参照)背後から階段で地下入口へ降りていきます。ここは天井奥が球形、ドーム状になっています。

③28H背後の通路
④28H砲側庫

再、ドーム型とアーチ型の部屋

 面白いのは砲座に挟まれた、横墻下の地下砲側庫がドーム型、両端の観測所の下の部屋が単にアーチ天井を載せただけになっている事です。(ドーム型とアーチ型については、言いたい砲台6参照)

⑤左翼観測所

 弾丸を収める砲側庫が丈夫なドーム型、人が居るだけのところは強度が落ちるアーチ型ということはどういう事か?決して『弾丸第一・人命第二👷』という事ではないと思います。弾丸が爆発して「すべてが灰燼に帰する」のを防ぐためです、知らんけど…

⑥右翼観測所下の小掩蔽部

 右翼うよく観測所から尾根筋をしばらく歩くと3連掩蔽部、炊事場、兵舎(冒頭写真)が続きます、兵舎は復元されたものです。

⑦3連掩蔽部

 手前2つは内部で繋がってます。奥1つは規模が小さく、最初から入口の壁が無かったようです。

⑧掩蔽部内部
床のレンガ囲いは仕事が雑で、後から付けた?明治の人ならもっといい仕事するような気がします。
⑨炊事場、左かまど
⑩兵舎内部

 兵舎横の塀のれんがはフランス積みになっていました。砲台のレンガの積み方はフランス積みからイギリス積みへと変わっていくんですが、長くなるので他の時にやりましょう。(言いたい砲台24へ)
 これまでの他の砲台施設はすべてイギリス積みですので、パターンがどう違うか見比べてみて下さい。

⑪兵舎横のフランス積みの塀

三高山南部堡塁

 9cm速射カノン砲(9SK)4門9cm臼砲(9M)4門を配置する南部へ向かいます。

三高山南部堡塁(広島湾要塞一般図1901年より)

 南部を見た感想は、「これが堡塁ほるいというものか〜🤔」、たてこもって戦う砦みたいな感じがしました。

⑬塹壕?

 砲座へ向かう途中には塹壕ざんごうみたいな施設があります。

⑭掩蔽部

 砲座入口に掩蔽部があります。

⑮砲側庫

 階段を上がると横墻とその地下に砲側庫があります。しかし砲側庫のまわりは台形の石垣が巡ってるだけでどこが砲座なのかわかりません。

⑯9SK砲座?

 この砲側庫から反時計回りに進んでいくと、砲座っぽい石垣の囲いがありました。ただ、これまで見たような半円形の突出部も見当たらず、ここに大砲を据えたという位置がわかりません。

⑰砲側庫と9SK砲座?

 上の砲座の横に横墻とその地下にある砲側庫、さらに横墻を挟んで反対側に砲座っぽい石垣の囲いがもう1か所ありました。

⑱砲側庫、中はドーム状

 各施設は同一方向でなく、いろんな方向を向いており複雑な構造ですが、ぐるっとまわれるような配置になっていて、結局、どの方向の敵にも柔軟に対応できるように、このような構造になってるのではないでしょうか?知らんけど…
 臼砲きゅうほうとはどんな大砲か、よく知る必要があるようです。大きさとか簡単に移動できるのかとか…(言いたい砲台22へ)、ではまた。

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