現地コーディネーター:第30話
無限の青さの真ん中で朝陽が燦々と輝き、その光の欠片がフロントガラス越しにカズマの瞼を突き刺した。眩しさに顔をしかめながらゆっくりと身を起こし、携帯を確認する。時刻はまだ朝七時だ。後部座席からはエドウィンの鼾が聞こえた。長時間のドライブと事故のせいで疲れていたのだろう。モーターホームの最後部にあるベッドルームではデビッドが寝ているはずだ。カズマは車からそっと降り、乾いた朝の新鮮な空気を吸い込んだ。
地平線の向こう側にくっきりと見える横に長いサンディア山脈はゴツゴツした岩肌