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復刻版ブログ14「手段の目的化のメカニズム」

振り返って

2020年春、中学生の息子が社長になるにあたり、マインドや知識など社会人の先輩としていろいろ教えたくて、毎日のように定例会議をしていました。

そんな中、ある日「手段の目的化」について息子に話をしました。これって大人でもよく陥っちゃう過ちですよね。目的をハッキリさせないまま手段だけ先行していることってよく起こりえる話だと思います。

例えば副業をしている人が、副業をすることが目的となって、そもそも何のために副業をするかが置いてきぼりになってしまっているケース。

よくある手段の目的化

常に自分がやっていることの目的を意識する、それが大事です。しかしそれが分かっていても人は手段が目的となってしまうことがあります。ところがこれは過ちを犯した結果、そうなってしまうということだけじゃないんです。

実は「目的」と「手段」の関係は複雑です。具体的には以下の図解を見てください。

目的と手段の関係は複雑

特に右の図を見てください。
「家族旅行でハワイに行く」という目的のために、副業で稼いだり、長期休暇を取得するなどの手段をとるとなっていますが、この「ハワイに行く」ということが、一つ上の階層の「家族を笑顔にする」という目的の一つの手段になっているということです。

つまり同じ行動が目的にも手段にもなるということです。手段として書かれている「副業で稼ぐ」ということを目的に、ライティングスキルを身に付けるという手段が出てきます。このライティングスキルを身に付けるという目的のために毎日noteを書くという手段をとるかもしれません。

この目的と手段の連鎖がいろいろなところで繋がって人は日々行動しています。大事なことは、この目的の手段の連鎖をしっかり自分の中で認識することです。そうすれば自分が望む状態(目的)を実現することもやり易くなります。

目的のためにムダなことをしない。上手くいかないときに別の手段を講じることができるようになります。
また、場合によっては目的設定そのものを見直すこともできます。目的を変えることってアリなの?って思うかもしれませんが、その目的も一つ上の階層の目的の手段です。手段であれば上手くいかない時に変えることも必要です。

常に目的のためにという固定概念にとらわれてしまっては、上手くいかないこともでてきます。大事なことは大局的な目で自分のやっていることを見ることが出来る目であり、そういう考え方ができる柔軟性です。

目的と手段の連鎖の大局観を見る

なんていう話を中学生としているんだから我ながら凄いなと。でも中学生でもこうやって図解すれば分かるんです。こういう話は実は社会人になって会社の中でも教えてくれる人がいなかったりもします。

子供のうちからこういう考え方に触れられることは貴重だなと思いました。そしてただ学ぶだけではなく、それを実践する場が起業にはたくさんあります。

実際、この「目的と手段」の話を息子にしたのは、学校に起業の許可を貰いに行く前日の作戦会議の時でした。

息子が校長先生に起業の許可を貰いに行ったときの話は以下のnoteに記事になってますのでお時間のある時にでも是非
↓↓↓

この時、起業するという目的のために、学校に許可を貰うという手段がありました。そして、この学校に許可を貰うという目的のための手段を二人で作戦会議で考えました。

念のため敢えて書くと、「起業する」という目的も、さらに上位概念の弊社の経営理念「未来を担う子供たちに 自らの意思と知恵で お金と心の豊かさを」を目的とした手段です。

実際、この作戦会議が功を奏して、無事校長先生の許可を貰えることになりました。では、その作戦会議でどのように「目的と手段」の話をしたのか、当時のブログが残っていますので、そちらを紹介しておきます。


学校訪問前夜の作戦会議

2020年5月14日

作戦会議で息子に伝えたのは、目的と手段のカスケード。カスケードとは”数珠つなぎ”といった意味合いですね。

目的を達成するために手段がある。その手段を目的とした一段下の手段がある。その手段を目的として更に一段下の手段が・・・みたいなことです。

今回は大きい「起業する」という目的があり、そのために「学校へ許可を得る」という手段がある。

その「学校の許可を得る」ことを目的ととらえ、そのために
A)”共感を得る”
B)”懸念を払拭する”
という二つの手段を考えた。

A)”共感を得る”ことを目的として
・起業の動機を伝える
・事業内容を理解してもらう
という手段

B)”懸念を払拭する”こと目的として
以下3つの懸念への対応方法を提案するという手段を決めた。
・学業が遅れることへの懸念
・学校でトラブルが起きることへの懸念
・中学生がお金を稼ぐことへの懸念

といった感じでプレゼンする内容を決めていき、最後に3つにまとめました。

1.なぜ起業するのか?
2.どのような事業を行うのか?
3.懸念事項(主に学校側の)と対応

話す具体的な内容を考える際は、先輩中学生社長の加藤路瑛さんからのアドバイスも参考にさせていただきました!作戦会議した時の実際のホワイトボード(汚くてスミマセン)
↓↓↓

作戦会議のホワイトボード

今後、後に続いてくれる子供の役にたてば幸いです。

ちなみに、会社でも部下に同じ話してます。子供の時に、こういうのを叩き込まれていれば強いよなーと思います。

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