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しぶき、2才おめでとう!!

赤ちゃんの頃にしぶちゃんが闘ってきたものは、赤ちゃん猫特有の下痢&軟便。
寄せては返す波のように、交互にそれらに見舞われつつも、無事に大きくなってくれた。

一才のときのしぶきの体重は、4.4キロ。
二才直前の先月に測った体重は、4.3キロ。
大きな変化もなく、健やかに経過した二年。

わたしが仕事の日は何故かそれを分かっていて、起きなければならない時間が近くなるとパソコンを置いてあるラックの上に上がり、文房具入れをつつく。
その音に、「パソコンがやられる!」と思うわたしは、一発で目を覚ます。

「しぶき、ダメ!」

言われるとしぶちゃんはラックから飛び降り、ぴよーっと走り去っていく。
いつからだろう、仕事の日の朝に限ってしぶちゃんが「イタズラ目覚まし」をしてくれるようになったのは。

休みの日だったり、他の時間帯には全くラックの上に上がらないのに、仕事に行かねばならない日の朝限定でコレをやってくれるのは不思議だ。

昼間しぶちゃんは、体はベッドの上に横たえて、顔だけカーテンにズボッと突っ込んで外を見るのが好きだ。
起きてるのかな、と思ってカーテンをそっとめくると、「ん?」という顔でこっちを見ることもあれば、スヤスヤ寝てしまっている時もある。

眠っている時に、足の裏を触っても、薄目すら開けない。
なんなら股の間に手を入れて、「ぱっかーん」とさせてみても、やはり薄目すら開けない。
これほどまでに安心して眠りに落ちることが出来る空間と時間を、この子に与えてやれている。
それがわかり、嬉しい。

休みの日、昼寝しようと横になると、どうやって察するのかトコトコやってきては、
「ボクもおかんとねんねする」
と、左腕に収まろうとする。
左腕の中は、仔猫の頃からしぶちゃんのお気に入りスペースだ。
そして、自分で体を丸めて、しっぽを手前に持ってくると小さな両手に挟み、慣れた手つきで口元にフィットするように調整する。
はぐはぐ、としている時は口内で角度を微調整している。
それが整うと、時計の秒針のような「チッチッチ」という音が聞こえ始める。
吸い始めたのがわかる。

そして数分経つと、安堵感からしっぽを咥えたまま、わたしの左腕の中で寝ている。
その顔を間近で見ていると、「これが愛しくないはずがあろうか」と毎度毎度、思う。

夜になると、ぼったんこ姉ちゃんと運動会を始める。
他の猫はもうすっかり大人びて落ち着いていて、性格も穏やかで静かなためか派手に遊ばない。
でも、アスリート美少女・牡丹だけは、積極的に運動会に参加する。
牡丹が走る。しぶきが追う。
たまに、その辺にいた猫が走る牡丹としぶきから行きずりに引っ掛けられている。

「にゃっ!!(ビックリしたぁ、やめろよ!)」

的な声が聞こえると、(ああ、誰かがぶつかられたか、もしくは障害物よろしく頭上を飛び越えられたんだな……)と、別の部屋にいるわたしにも状況が伝わる。

しぶきは、男の子だが華奢だ。
体高や体長、体重は平均的なオス猫なのに、体の線がとにかく細い。
他のメス猫の方が、しぶきよりがっしりした骨格をしている。
生まれた時に平均より二割小さかったから、それもあるのかもしれない。体高体長体重はそれでも平均に育ってくれたが、持って生まれた骨格の細さは大人になっても細いままだ。
おそらく、内臓など体の内部にある器官も小さいのだろう、同じくらい走ったり飛んだりしても息切れ一つしていない牡丹と違って、しぶちゃんはしばらくはしゃぐと体を大きく収縮させて息をしている。
体内の心臓や肺が、小ぶりなんだろうなと思う。
細い骨格、細い体の中に、しぶちゃんの大切な臓器が詰まって、毎日しぶきのために動いている。

わたしは仕事があろうがなかろうが夜型で寝るのが遅い。
夜中、もしくはほぼ朝という時間になってベッドに入ると、やはり気配を感じるのか、台所の方から音がする。
しぶきが食器棚から降りた音だ。
トコトコやってきて、また

「おかん、寝る? ボクも一緒に寝る」と、

横たわるわたしの顔にスリスリしてから左腕に収まる。
そして朝が来ると、

「おかん、起きる時間ですよ。今日はお仕事の日でしょ。ボク、わかるんだから!」

とばかりに、パソコンラックの上で聞こえよがしに文房具をつついては、わたしを起こすのだ。

君がいてくれて幸せだ、しぶき。
ずっとずっとそばにいて、なんて、無茶な願いだとわかっている。
それでも願う。
ずっとずっと、そばにいてと。

しぶき、2才の誕生日、おめでとう!!

2023年・令和5年 6月5日(月)
瀑(しぶき)    二才
裏面にはフルネームや連絡先などを入れ、
表は仔猫の頃のしぶちゃん顔写真で
作りました♥️

しぶきバースデーイブに行ったTwitterスペース(約2時間4分)は上記から再生可能です(30日間保存されます)⭐

【生まれてすぐのしぶきを保護してから生後4か月になるまでを写真と共に綴った、ドタバタあり・試行錯誤有りの赤ちゃん猫育児ノンフィクションです(=^・・^=)💕】

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