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【院長ブログ】「位置的頭蓋変形に対するヘルメット適正治療研修会」への参加・協力について

「位置的頭蓋変形に対するヘルメット適正治療研修会」が、ヘルメット製作会社(ジャパン・メデイカル・カンパニー社)主催で、2023年4月8日の午後に約3時間、TKP東京駅大手町カンファレンスセンターで開催されました。

ヘルメット治療に関係する各科(小児科、脳外科、形成外科、産婦人科など)の医師や看護師・助産師など約40名参加し、当クリニックからも東京院と大阪院を合わせて計 7名の医師が参加しました。
今回の研修は座学で、以下の内容での講義が行われ、適宜質疑応答も行われました。

   ・頭蓋変形の機序と鑑別診断
  ・初診時の対応とヘルメット矯正導入療法説明のポイント
  ・ヘルメット矯正療法の原理と実績 
  ・ヘルメット初装着時の親への説明
  ・ヘルメット調整のポイント

 今回の研修会は第2回目ですが、第1回(初回)のヘルメット適正治療研修会は2022年9月18日の午後に約4時間、TKP東京駅日本橋カンファレンスセンターで開催されました。

第1回の研修会では、私(田中)も含めて当クリニックの医師3名も講師として、以下のテーマで講義や実技指導を行いました。
草川医師:初診時の発達評価
田中医師:ヘルメット適応の判断
再診・卒業の座学(主に治療時の管理)
クッション貼り換えのノウハウ
梶田医師:初診のロールプレー

小児領域に限らず、多くの疾患において適正な診断・治療のためのガイドラインを関連学会が作成しており、これらの多くは学会のホームページなどで誰でもが見ることができます。
しかしながら、位置的頭蓋変形や頭蓋矯正ヘルメット治療に対する診断・治療のガイドラインは、現在はまだ存在しておりません。また頭蓋矯正ヘルメット治療では、ヘルメット装着やクッション調整などに関する実際の手技に対してのトレーニングも必要です。
この様な状況の中で、今まで2回行われたヘルメット適正治療研修会の開催により、医師や看護師・助産師などの医療関係者が本疾患に対する適切な診断・治療を学ぶ機会を得ることは、きわめて重要なことです。
さらに今後はヘルメット製作会社だけでなく、頭蓋変形やヘルメット治療に関わる研究会(日本頭蓋健診治療研究会など)等が主催する研修会の開催も期待されるところであり、より適正な治療の為には、将来的に医師の認定制度なども検討する必要があるのではないかと思っています。

東京クリニック 院長 田中一郎