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より良いヘルメットをめざして

0歳からの頭のかたちクリニック東京日本橋で、
時々土日を担当しております五味 玲(ごみ あきら)です。
専門は小児脳神経外科です。
小児脳腫瘍、小児血管障害(もやもや病や脳動静脈奇形)、二分脊椎などの先天疾患、外傷などとともに頭蓋骨縫合早期癒合症の治療も数多く行っています。
またそれに関連しているあかちゃんの頭のかたちのゆがみのヘルメット矯正治療も行ってきました。

当初は「アイメット」を用いていました。
「アイメット」もとても素敵なヘルメットなのですが、クッションが両面テープで固定され、しかも水洗いできないという欠点がありました。
その課題をクリアするために開発されたのが「クルム」です。
わたしも「クルム」発売直後から使用してきましたが、それに平行して小児科・小児外科・形成外科などの複数科の先生方とメーカーの方と一緒に新しいヘルメットの開発に携わってきました。
「アイメット」と「クルム」の長所を併せ持ったヘルメットです。
「アイメット」のクッションを参考に、新たに開発した水洗い可能な低反発クッションと、「クルム」のクッションとを2層構造にして、4種類の厚みにしました。「取り外し容易・水洗い可能」な「低反発クッション」としたのです。

この新しいクッションの開発は、某有名運動メーカーで、様々なスポーツ選手のシューズクッションの作成を手がけていた方が中心で推し進めました。
シェルには、デザイン性に富むダイヤ型の穴を空けて、通気性を担保しつつ、シェルと頭蓋表面との距離が簡単にわかるようにしました。
これで治療効果やクッションの選択が適正かの判断ができます。
まず片開き式を開発し、その後左右両側開きのヘルメットも作成しました。
私自身、数か月前から既に他施設でクルムフィットを使用しています。
個人的な意見ではありますが、印象として、治療効果はこれまでよりやや改善し、何より装着後のズレは少なくなったように感じています。
この新しいヘルメットが「クルムフィット」です。
0歳からの頭のかたちクリニックでも7月から採用しています。

クルムフィット参考写真

今後、ご使用になる患者さんや治療をされるドクターのご意見を参考に、さらにもっとよいヘルメットに改良を加えていきたいと考えております。
よろしくお願い申し上げます。

東京日本橋クリニック 医師 五味 玲


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