馬場未織

平日は東京、週末は南房総で暮らしています。仕事でぶつぶつ文章を書いています。寝るのが好…

馬場未織

平日は東京、週末は南房総で暮らしています。仕事でぶつぶつ文章を書いています。寝るのが好き。生きもの大体好き。二拠点居住者。NPO法人南房総リパブリック理事長/南房総市公認プロモーター/Penオフィシャルコラムニスト/日経XWOMANアンバサダー/wedge連載/東急リゾート連載

マガジン

  • 認知症の母と父を看取った100日記録。涙より笑い多め。

    要介護3の母とともに、父を在宅で看取った100日の記録です。介護や看取りをハレとケのケにしない方がいいんじゃないかと思ってるので、いろいろ日なたに出してみます。

  • やれやれ日記

    東京と南房総で暮らす5人家族の、なんてことない激動の日々。

最近の記事

父が亡くなって1年。当時ぶつぶつ綴っていたメモです。

父を看取ってから、今日で丸1年経ちました。 いまだに膨大な建築関係の蔵書を整理できず。このシミだらけの古書たちをどうすんべ、、と頭を悩ませています。(みなさん、親の本ってどうしてますか?) 父が亡くなっても変わらず健やかな日々を送っています。よく笑いよく食べてます。こどもからは「何でそんなにあっけらかんとしてるの?」と言われます。 ただ、自分としてはこの1年、ゆっくり息を吐き続けているような、海の底にいるような感覚がずっとありました。未知の感情をいくつも体験して、大事なこと

    • 03 母、突然の一人暮らし。どうなる。

      翌朝、ほとんど徹夜の状態で実家に向かいました。父の入院準備と、突然一人暮らしになった母の生活環境を整えるためです。コロナ禍でお見舞いできないから、もうあとは病院で良くなることを祈るほかない。 良くも悪くも、父はわたしたちの手を離れたということになります。 母は前夜のすったもんだを覚えているか五分五分だな、と思っていましたが、どうやら鮮烈な体験だったらしく「昨日はほとんど寝てないの。実はおじじが入院してね。帰ったのは明け方よ!もう、大変だったのよ」と教えてくれました。 そう

      • 02 入院する父、興奮する母。

        「いたーい!」けど病院に行きたくない想像以上にちゃんとヤバい感がある父の状態に驚いたわたしは、床に横たわって動かない父に近寄り、大きい声で「おじじ、どうしちゃったの?痛い?」と聞きました。すると父はわずかに(ううん)と首を横に振りました。意識はあるようです。 身体を触って確かめようとすると「いたーい!」と悲鳴を上げて顔を大きくゆがめます。目はあかず、よく見ると失禁もしています。 これは自宅でどうこうする事態ではない。 母の言葉を信じなくてよかったと思いつつ、すぐかかりつけ

        • 01 大したことはないと思いたかった、父の倒れた日のこと。

          こんにちは。馬場未織といいます。 先日、実家で父を看取りました。特に親孝行なこどもではないんですが、たまたまそういうことになりました。そのことについて書こうと思います。 現在は四十九日前ということもあり、いろいろな方に深刻な表情でお悔やみの言葉をいただいたり、大事なご家族を亡くされてお寂しいでしょうと声をかけていただいています。 ただ、ごく親しい友人たちに父を看取った100日間について話している時、もう本当に思い出すだけでも笑えてしまって、聞いている方も困った顔をするのも忘

        父が亡くなって1年。当時ぶつぶつ綴っていたメモです。

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        記事

          サンタが消えた日

          今日、長女の心から、赤い服を着た白いヒゲのおじいさんが、ふうっと消えていなくなった。 プレゼント、家でいちばん目立たないところに隠しておいたのに、見つかってしまって。本当に親が買ってなんかないか家じゅう探したみたい。 わたし見ちゃったからほんとのこと言ってと真剣に問い詰められて、困って。 隙間を見つけて夫に相談したら「浮気の作法と同じで、現場を押さえられても友達と添い寝したと言い張ることが大事。包装紙を変えて、なんとかしよう。信じたいうちは、信じさせてやろうよ」と

          サンタが消えた日