モチベはいつも、自然からもらってる。
って、何年か前の自分が言ってましたわ。そういえば。
唐突にどうしたの、って感じですが。
まー、生きていれば、落ち込むことやうまくいかないことのひとつやふたつ、あるもんです。
大したことじゃないんだけど、どうにも調子よくいかんなーってとき。
そしてそれがひとつふたつでなく続くとね。
元気な自分をうまーく取り戻せなくなったりするんですよ。
そんなときは、一人で森の中に入るようにしています。
ネガティブな意味ではないので、心配はご無用。
私には最強のパワースポットがいくつかありまして。
そのひとつが、こちら。
推定樹齢400年のブナの巨木。通称「森の神」。
写真から分かるように、森の中でこの一本だけが異様に大きな樹木です。
地図に掲載されている場所ではなく、ただひっそりと、森の中に佇んでいるだけ。
私の職場からは車でさっと行ける距離にあるので、落ち込んだ時には、休憩時間にふらーっと会いにいきます。
車の音も人の気配もなく、日常から遥か遠い場所に感じられます。
携帯の電波もなく、相対するのは樹木と、植物たちと、どこかにいる虫や、鳥や、動物たちと、私だけ。
それは、この現代でどれだけ贅沢なことでしょう。
青森の片田舎でさえ、望む望まないに関わらず常に機械や車の音、人の気配、情報に囲まれている毎日の中で。
たったひとり、自然と自分だけに向き合える空間は、どれだけ豊かなものでしょう。
不自由とも捉えられる環境を、私は幸福だと思います。
西に傾いた日がきらきら輝いている。
木漏れ日がつくった影が、穏やかに震えている。
遠くから風がやってくる音がする。
足元で小さな虫が這っている。
緑から黄色に色づく木々の葉が、薄く透けて陽の色を通している。
吸い込んだ空気が、少し湿っぽくてひんやり冷たい。
乾いた木の葉が靴の先で、さらさら音を立てている。
そんなことをひとつひとつ確かめながら、思うのです。
うつくしい、って。
理屈じゃなくて、本能みたいなもので、そう感じるんです。
私は、この自然をうつくしいとおもう。
仕事の中で自然を表現するとき、「絶景」とか、とても簡単な言葉に落とし込んでしまうけれど。
そんな表現の中にはまらない「妙」を感じながら。
私は、いま、この自然をうつくしいとおもう。
うつくしいことを誰かに伝えられる仕事を、幸福だとおもう。
このうつくしい場所が、自分の故郷であることを、誇りに思う。
そう確かめるために、ちょっとだけ落ち込んだら、森の中に入ります。
うつくしい、と思える自分を確かめて。
気合い入れ直して頑張ろうって、決める。
私のモチベはいつも、うつくしい自然の中からもらっています。
もしこの場所に行きたいなあって思ったら。
安全のためにこのツアーを予約してくださいね。
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