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【トピックスレポート:第1回】音楽イベントにおけるNFT活用

こんにちは!B.O.Mの竹内です。
普段はB.O.Mを運営している株式会社CotoLab.でアシスタントディレクターをしつつ、レコードを買ったり、映画を見たりしています。

B.O.M(ボム)は音楽ストリーミングサービスの楽曲URLなどを一つのリンクで管理・分析できるサービスです。

B.O.Mのnoteでは、今後月に2本程度音楽やマーケティングについてのトピックスをご紹介していきます。

第一回は「音楽イベントにおけるNFT活用」についてです。

はじめに

NFTの運用はファンや顧客との交流を促進する新たなテクノロジーとして、アート、不動産業界などが中心に行ってきたものでした。

しかし、今では音楽もNFTの活用において最も活発な産業のひとつであり、ファンにとってお気に入りのアーティストや曲と関わる斬新な手法として取り入れられることが多くなってきました。

また、アーティストやレコード会社のみではなく、ライブやフェスなどの音楽イベントが特典などをNFTとして提供する流れも生まれ始めています。

そこで、今回は音楽イベント業界において優れた NFT プロジェクト、特に現実世界の音楽フェスティバルやイベントで扱われたものを5選ご紹介いたします。

● Cooky
● Oneof
● Rug Radio
● GUTS

Cocky

Cockyは独自性のあるNFTライフスタイルクラブとなっており、NFT所有者になることで世界規模の音楽フェスなどにアクセスが可能になります。限定特典などの充実したサービスも受けられることもその特徴です。

Cockyの特徴について見ていきましょう。

特徴

○ 多くのNFTを用いたイベントプラットフォームと異なり、仮想現実のイベントだけでなく、現実世界の音楽イベントへの招待も提供している。
○ 購入特典には宿泊施設、バータブ、限定商品、補助金付きの交通費が含まれる。
○ NFT所有者は年に2~4本の現実世界の音楽イベントに参加可能。
○ ヴァーチャルライブではNFT所有者のみがライブストリームにアクセスが可能。
○ チケットがあるがイベントに行けなくなった場合は、自分のマーケットページからCockyのTokenホルダー向けにチケットを売ることが可能。
○ Mutationシステム(後述)により、NFTを長く保有することが価値の上昇に繋がる。
● コンサートのロケーションよってチケットの枚数に限りがあったり、都市部に近いエリアのコンサートは早めに登録しなければチケットが取れない。

Cockyの販売するNFTコレクションは51種オリジナルデザインのソーダ缶となっており、シルバー、ゴールド、ブラックの会員レベルが存在します。

前述したような限定特典やTokenホルダーを対象にしたチケットの売買システムの存在もあり、公平な競争環境を保つことができ、保有者は一般のユーザーと比べてより充実した体験を得ることが可能です。

また、CockyのNFTの特徴としてMutationシステムの存在があります。
これはイベントに参加するたびに、NFTに新たなデザインが加わる仕組みです。このことによって、保有者のNFTに対する思い入れが深まると同時に、個々の希少性も高まっていくことが考えられます。

Oneof

Oneofは、Tezos と Polygon Network 上に構築された NFT プラットフォームです。音楽のみでなく、スポーツ、ライフスタイルに関心のある人に向けたサービスとなっています。

Oneofの特徴を見ていきましょう。

特徴

● Oneと呼ばれるコンサートのVIPチケット、ミートアンドグリート、プライベントイベントのアクセス権などを提供するプラットフォームにアクセスが可能。
● アーティストとのエンゲージメントや IRL 体験などのサービスも提供。
● 会員のステータスレベルはグリーン、ゴールド、プラチナ、ダイアモンド、Oneof oneの五つ
● プルーフ・オブ・ステーク(仮想通貨の取引や送金データを正しくブロックチェーンに繋ぐための仕組みの一つ)を使用。
● ダイバーシティーにも力を入れており、80%以上のNFTコレクションがマイノリティーや女性のクリエーターによって制作されている。
● Doja CatにNFTを提供。

Oneofはプルーフ・オブ・ステークを使用しており、その安全性を売りにしたプラットフォームとなっています。
ライブイベントのみでなく、ミートアンドグリートやプライベートイベントなどによってアーティストとの様々な形でのつながりを作り出すことができます。

Rug Radio

Rug Radioはコンテンツ配信のための分散型メディアプラットフォームで、他のプラットフォームとは異なり、コンテンツクリエイターサイド向けのサービスにフォーカスしたメンバーシップとなっています。

Rug Radioの特徴を見ていきましょう。

特徴

● Rug Radioが所有するRUG トークンを通じて商品や体験への独占的なアクセスを提供予定
● テーマは” media for the people, by the people” どのようなコンテンツを作り提供するかは全てオーナーシップをもつコミュニティに委ねられる
● イベントへのアクセス権や限定のグッズの取引などを新たに導入予定

クリエイター向けの機能に特化したRug Radioは使用者次第で様々な活用方法が想定されるプラットフォームです。追加が予定される機能にも多様なものがあり、今後さらに自由な提供が可能になってくるでしょう。

GUTS

最後に紹介するGUTSは、イベントのチケット販売に特化したプラットフォームです。

GUTSの特徴を見ていきましょう。

特徴

● チケット販売詐欺や、不当な価格によるチケット販売を防げることを目標としているチケット販売プラットフォーム。
● イベント参加者と主催者の両方に向けた特典やサービス、限定のバーチャル、現実世界のイベント参加券をNFTにて提供。
● ブロックチェーンからチケット登録をすることで、詐欺などの取り締まりを強化。
● チケット所有者は、チケットに関する所有権やアクティビティをリアルタイムで確認できる。
● チケットリセールは管理下のもと、原価販売のみに制限。

GUTSではNFTをチケット販売に用いることで参加者と主催者の双方にとって便利なシステムを構築し、旧来のシステムでの難点やトラブルの発生を抑制するものになっています。

おわりに

現在の音楽業界ではNFTの活用により、チケットの適正取引の推進から、ヴァーチャルを飛び越えた現実世界の音楽フェスでの運用まで、新たな可能性が広がってきています。

上記の例はすべて海外での音楽フェスやイベントで活用されているサービスですが、日本でも音楽フェスブームに乗じて、NFTなどから追加特典や限定商品の提供などの利用も将来的に行われるようになるでしょう。

今後もB.O.Mのnoteでは、本件のような音楽・マーケティング業界におけるトピックスについての発信を行っていく予定ですので、ぜひフォローしていただけますと幸いです!
Twitter(@BOM_twjp)のフォローもよろしくお願いいたします!

最後までお読みいただきありがとうございました。

参考資料
Best NFT Projects for Exclusive Access To Real-World Music and
Festivals

NFT Music ‒ The 5 NFT Projects Shaping Music Future in 2022


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