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歪んだ電信柱(創作)

少年が道を歩いていると友達を見つけた

やぁ――少年は笑顔で友達に手を振った

すると友達はどこか気まずそうに「あぁ」とはにかんだ

どうしてそんな表情をしているのかわかるのに時間はかからなかった

友達の後ろには車が止まっていた

中から出てきたのは

少年の唯一の親友だった

僕との約束を断ったわけは 断ったそのわけは

少年が一番好きだった親友は

少年が一番嫌いな連中と遊んでいたのだ

親友はそいつらと少年よりも仲が良さそうだった

親友は気まずい上にめんどくさいというような顔をした

少年がいつも知っている親友の顔ではなかった

みんな何事かしゃべっていたが

少年にはもはや何も聞こえなかった

身体の奥底からえたいのしれない何かがせりあがってきた

少年にできることはただそれが身体の外に出ないように

涙が出ないようにすることだけだった

誇りを守りたかった

涙よ出るな出るな出るな――心から願った瞬間

あたりが激しく光りそこにいた誰もが

少年を見ることができなくなった

おかげで少年は泣くことができた

心ゆくまで泣くことができた

その後みんなは目が見えなくなった

そして少年は

涙が出なくなった







確実に続けていますので、もしよろしければ!