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日本でバウムクーヘンのブームは何回あったのか

 こんにちは、バターを使ったバウムクーヘン情報サイト「バウムの書」です。今日はエッセイ的に書いてみます。

 タイトルの件「何回あったのか」は、最初に書いてしまうと、結論が出ません。ですができるだけのことは、書いてみたいと思います。ご覧のみなさまから情報をいただければ幸いです。

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 この記事は2020年7月21日夜に、内容を大きく書き足して有料記事に変更させていただきました。価格は250円です。ご了承ください。
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最初はもちろんユーハイム

 もちろん、最初はなんといってもユーハイムさんです。カール・ユーハイム氏、そして店や会社名としてのユーハイムをなくしては、バウムの歴史は語れません。
 お店は当初は横浜にありました。そして関東大震災後に神戸に移転され、やがて全国に店舗を持つにいたりました。創業以来ずっと日本のバウムクーヘン界(洋菓子界)を牽引してきた貴重な存在です。

 もともとは青島で洋菓子職人をされていた、民間人のユーハイムさんでしたが、捕虜の数を4000人にするための数あわせに巻きこまれ、日本に連れてこられてしまったのです。なんと、お気の毒な…。

 ユーハイムのバウムクーヘンは、いろいろブランド名による違いがありますが、どれもほんとうに美味しくて、わたしは大ファンです。本店からの通販でしか買えない大きめ商品もあって、以前に記念日に購入しました。また、残念ながらもう食べられなくなってしまいましたが、故安藤マイスターのバウムクーヘンも、たいへん思い出深い味です。

そして、戦後の復興

 戦時中は洋菓子を作ってきた店が肩身の狭い思いをしたり、和菓子屋のような店名にさせられるといったことが、あったそうです。

 たとえばバウムクーヘンも販売されている静岡県のパティスリーララさんも、そのひとつ。ララというお名前と菊川製菓というお名前とふたつあるのは、リンク先のこういったご事情とのこと。

 ありきたりな言葉でしめてしまって恐縮ですが、戦争は、あってはなりません。
 また、パティスリーララさんのバウムクーヘンはたいへん重厚で、バウムファンならば一度は食べておいたほうが…と思える、おすすめのお味です。

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なかなか遠出も難しくなったご時世ですが、落ちついてきたら、普段は電話やメールなどでお世話になっている洋菓子店さんの訪問をしたいと思っています。交通費などに使わせてください。