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バウム分類で、「第三基準」の可能性

 このところご無沙汰しがちの、バウムの書(note出張所)です。ひさびさにまじめなバウムクーヘンのコラムを書いてみたいと思います。

 本日、バウムクーヘンでは以前から活躍されている愛知県の牧原製菓さんが、最近になって展開しているというb'lab(ビーラボ)というブランドのバウムクーヘンを食べました。それを食べて、ピコンとひらめくものが——「あ〜あれだ、あの店とかあの店の食感に似ている」という具合です。

 それはわたしがいままでうまく表現できなかった「昭和のころから存在するお菓子屋さんにある味」でもあります。それもぜんぶの老舗にあるのではなく、一部にあるのです。

 その分類基準を、いままでうまく整理できなかったのですが、今日は考えてみました。

考えたきっかけ

 ちなみに食べたのはこちら。牧原製菓さんの商品で、無添加バウムというものです。楽天にありました。

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 どちらかといえば、やわらかめです。なめらかさよりも、やや粉が強く、周辺のシロップの濃度が高くて、手にべたっと感じます。カステラのような和菓子寄りの雰囲気もあります。

(これは率直な感想で、あくまで好みの問題であり、けなしているわけではありません)

 実はこの味わいと食感、ほかに3店舗ほど思いつくのです。事例のひとつは九州の和洋菓子店、そして大阪の和洋菓子店、さらに東京でけっこう手広くバウムクーヘンを焼いている専門店ですので、それらお店同士はおそらく無関係であろうと考えています。

 そうしたバウムのひとつひとつを食べたときはうまく表現できなかった「昔っぽい味わい」を、いまここで考えてみたい——

 そこで「何をもって昔っぽい、昭和っぽいと感じるのか」と、「昔からバウムを焼いているお菓子屋さんはほかにもたくさんあるのに、なぜとくにどの店と似ていると感じたのか」を、休み休みでほんの2時間ほどではありますが、まじめに考えてみました。

原材料か?

 ちらっとそれを考えてもみましたが、バターを使う店も、そうでない店も、どちらも古くからあります。そして今回の牧原製菓さんのバウムは、バターを使用し、乳化剤などの添加物の記載もありませんでした。ですが今回、そういった原材料のバウムクーヘンからわたしが連想する味や食感とは、ちょっと異なっていました。
(重ねて書きますが、まずいという意味では、ありません)

 ただ、原材料に、小麦粉以外のもの——たとえば米粉や、うき粉(小麦粉の澱粉)、コーンスターチなどを配合している場合は、食感がもろくなりますので、そういった「粉」で軽さを出そうとしているお店の場合は、似てくる可能性もあります。その場合は、やはり原材料も関係あるかもしれません。

バウムクーヘン焼成機の違いか?

 いやいや、いくら昭和のころからバウムクーヘンを焼いているお店であれ、同じ機材を何十年も使っているわけではありません。最近はどの業者さんも技術革新が著しく、しのぎを削っています。そんなもので「昔っぽいとか、昭和っぽい」は出ません。

 なんというか、店が故意に出そうと思って出しているわけではない気配を、わたしが勝手に感じとって分類しようとしているので、そう単純ではなさそうです。

 ただし焼成機が「電気か、ガスか、直火か」といった違いは、味に直結するように感じています。また「手焼き」か、「自動」かも、関係あるはずです。

では…?

 ここまで書いてきて、わたしがずっと10年のあいだ「バウムの書」でバウムを分類してきている
油脂がバターかどうか
と、分類としては実施していませんが
電気かガスか直火か
のほかに、何があるのか…?

 …ちょっと考えてみましたが

 残るは「混ぜ方」かな、という気がしてきました。

 わたしは製菓業に従事したことはありませんが、菓子業界では、生地の混ぜ方として卵の「共立て / 別立て」、そして多くの材料を、ミキサーに入れる順番だけは決めて一度に混ぜてなじませていく「オールインミックス」という方法が、あると思うのです。

 これらの方法は、作るお菓子の種類によって使い分けされることがほとんどで、たとえば普通のスポンジケーキのようなものは共立て、シフォンケーキならば別立て、そのほかに(家庭で作るような分量では事例が思いつかないのですが)オールインミックスがあると考えています。

 バウムクーヘンでは、別立てが多そうです。実際に公式サイトでそう書いているお店もあります。また、ドイツでは、一部の地域では共立てですが、別立てのほうが多いようです。

 わたしが「あの店とあの店のバウムは食感が似ている」と感じるもの同士が、もしやそういった「同じ混ぜ方のグループ」に属しているのではと、考えてみました。

 けっこう当たっているのではと思いますが、いかがでしょう。コメントなどいただけるようでしたら、お待ちしております。

 お読みいただき、ありがとうございました。



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なかなか遠出も難しくなったご時世ですが、落ちついてきたら、普段は電話やメールなどでお世話になっている洋菓子店さんの訪問をしたいと思っています。交通費などに使わせてください。

ありがとうございます。うれしいです。
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