”上司=偉い”の構図、真面目にやめましょ
はじめに
この記事は Ateam LifeDesign Advent Calendar 2022 3日目(カレンダー2)の記事です。
昨年のアドベントカレンダー投稿時に引き続き、私自身はエイチームグループでエンジニアやデザイナーの組織をマネジメントする立場にありますが、この1年で大きく弊社は再編し、私自身のミッションも大きく変わった1年でした。
詳しくはこちらでアナウンスされてますが、エイチームグループのデジタルマーケティング支援事業群を一つの会社に統合して、
一人ひとりの、暮らしの「まよい」を「よかったに」
・・をより体現できるようなサービスづくりに邁進しております。
私自身の役割としても、昨年は20名弱のメンバーと、管轄事業が2事業というサイズ感から、70名超のメンバーと管轄事業が10を超える大所帯を任されることになりました。
さまざまな異なるカルチャーだったチームが一つの組織に統合した事で、絶賛さまざまな混乱に対処している日々です。
基本的には職種問わず、非常に仲良く協力的な社風であるエイチームグループですが、職種や役割の違いにおけるさまざまな意見の相違はどんな組織であれあるものですが(そして、それ自体は健全な状態です)、一時当社の中で私が言うには強烈な違和感ある言葉を使われていたのをたまたま目撃し、社内に向けて発信した短い文章があります。
グループ全体では1000名超の当社ですが、その1/6ほどの方(160名)がこの文章にリアクションをつけてくれてそれなりに反響を呼びました。
この違和感ある会話の文脈とは
「偉い人たち」という言葉です。
(以下より社内向けに発信した文章を一部改変して掲載)
偉いって何だ?
グーグル日本語辞書(Oxford Languages)での定義を引用します。
辞書をちょっと紐解いても、我々がめざすプロフェッショナル集団に
上司=偉い、、の構図は見合いません。
↑この「偉い」に、”偉い”って言葉の意味を代入してみてください。
上司は部下より 偉い
→ 上司は部下より 品行や経歴や才能が立派 だ。
→ 上司は部下より 優れている 。
→ 上司は部下より 身分が高い 。
→ 上司は部下より 地位が高い 。
あてはまりますか?当てはまらないです。
品行は比べることもあんまり好きじゃないと前置きながら言いますが、
私みたいな粗野な人間より、よっぽど品行方正な振る舞いをしてくれるメンバーの名前や顔を100人以上思い浮かべられます。
身分なんて令和の時代に本気で信じてる人いるんですか?
”偉い”が蔓延している組織はやっかい
上司の方が優れてる、、と本気で思い込んでるメンバーが多数いたら、
部下の視点で考えたことなんて、しょせん上司のお考えあそばされる高尚な意見の前では霞むのでいうだけ無駄だな(パワーをつかうばっかりだし、偉い人の時間を奪ってもアカンし、やめとこ)
・・なんて現象を呼びます。そんな組織、どこがプロフェッショナル組織なんですか。
もっとやっかいな状態は「偉い人に乗っかっておけば、やがてあらゆる物事は進んでいくやろ」というフリーライドな姿勢です。
あるいは、偉い人の後ろ盾を使う方が物事を円滑に進められるやろ、という虎の威を借る狐状態でもいいです。
上司は虎じゃないです。あるいは、部下は狐じゃないです。
偉くないなら、上司って何者?
会社組織というチームの中で、役職の上下はあえて一つだけに絞って言い切るなら負う責任の大きさの大小と連動します。
組織は目的達成のために一丸となって成果を出し続けることを求められ、
上司(組織長)は、その成果を出すという点においてその組織の中で最も重い責任を負っています。
起案やアクションを、メンバーが鼻緒を切らないなら組織長が鼻緒を切ることも責任の一環です。
一発で100点満点の解が出せる、、なんて全く思ってませんので、
是非ともみなさんの知恵を結集して、添削してひっくり返して、よりよい解に向かっていきたいです。
解が見えたらば(課題が設定できたらば)それをアクションに移す姿勢を
ぜひ一人ひとりの自発的な所作として発揮していただけると、こんなに嬉しいことはありません。
(社内公開文章、ここまで)
この文章を公開したその後について
あくまでも弊社内の閉じた世界での話ですが、この文章は非常にバズりました。共感のコメントも沢山いただきました。
一方で、さらなる掘り下げの発信が別の社員から生まれるなど、さらに上司・マネージャーの存在意義を、マネージャー当事者や一般メンバー各位など広く意識し直すきっかけが生まれました。
例えばあるマネージャーが後日発信してくれた文章で、
私自身、襟を正したり注意せねばならないな、、と気付かされた点があります。彼の文章を私のコンテンツとして転載するのは遠慮しつつも、要約して引用します。
発信した当人も意識するところではないかもしれませんが、私としては私の発信を基点として彼と議論ができた心境でした。
これらのやりとりはすべて、当社の全社員が目にできる公開された場所で行われています。私と彼の間には組織構造上の上下はある関係です(そして、どちらが偉いとかはありません)。
こういった発信も議論も、すでに当社はある程度オープンにできる文化であることは誇れるところです。現在は大きな会社再編の余波で、改めてこういった文化がさらに浸透して、たくさんの仲間と一緒にワクワクするような成長を遂げていきたいと思います。
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