フィリピンで貧困の差を目の当たりにする

フィリピンにいるとstreet childrenと呼ばれる、ようはお金に困っている子供たちをたくさんみる。
street children になる理由は様々だが、そのほとんどは親のネグレクトだという。

観光客をターゲットにGive me money!と叫び、観光客の携帯や貴重品などを取ろうとするため、夜は1人で出歩くことができない。

タクシーに乗車していても、渋滞が続くと容赦なく車に近づいてきて無理やりドアを開けようとする。
そんな子供達を地元の人々も当たり前のように無視をしている。

ずっと不思議に思っていた。
世の中には募金というものもあるし、少しだけなら情けをかけてもいいのではと。
この国の人たちは案外冷たいなと。
でもその考え自体、自分がその子たちと比べて少しだけ裕福な立場にいるからこそ生まれるものなのだと気づき、結果的に自分がその子たちを見下している形になると自己嫌悪になった。


私が通っている学校の敷地はセキュリティーがしっかりしているため、部外者は入ることができない。
しかし、一歩学校の敷地から出るとそこはもう無法地帯だ。

学校のセキュリティーが甘い学生寮の裏で、毎日のようにGive me money please! と叫ぶ子供たちがいる。
そんな子供達に気まぐれにお金を投げ、それを動画に撮る人もいる。

学校を隔てた貧困の差に眩暈がした。

それでも、学生寮側にいるわたしはstreet children からしたら動画を撮影している人と同じなのかもしれない。
何もせずにただ窓を閉め切り、子供たちの声を遮断することしか私にできることはない。


後からこの国ではstreet children にお金をあげることは犯罪になると知った。

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