徒然日記~マンガ『舞子さんちのまかないさん』

 サンデーうぇぶりで、5巻分が無料配信中の漫画『舞妓さんちのまかないさん』を、何気なく読み始めたら止まらなくなってしまった。

 実は連載が始まった時、第一回をちらりと雑誌で見たことがある。
 その時は、「ほっこり系のグルメ漫画」の一種で、舞台設定が変ってるなあ、などと思ったものだった。
 「美味しそうなものの出てくる」話は、もはや一つの大きなジャンルを成している。
 またか、と正直思わなくもなかった。
 が、それからどのくらい経ったのか、今になって心に刺さってくるとは思わなかった。
 
 主人公のキヨは、舞妓になることを目指して、青森からはるばる京都に出てきた。
 一緒に上京した幼馴染が「逸材」と評価されるのに対し、のんびりとした彼女は、やがて舞妓候補から外されてしまうが、ある出来事をきっかけに、彼女は「まかないさん」という新たな道に進むことになる。
 京都といえば、連想されるものの一つは、華やかな舞妓さん。
 私も初めて京都に行った時は、ドキドキしながら祇園に足を運んだ。
 ここにいるんだあ、と。
 重たげな日本髪を結い、華やかな着物に身を包んだ舞妓さんたちも、また一人の女の子で、そんな彼女たちを、キヨは、「まかない」飯を通して支えていく。
 上京する前は思ってもみなかっただろう。
 華やかな舞妓の中に加わる自分のイメージを想像したとしても。
 思い描いていた理想のようにはいかなくても、腐らずにいられたのは、故郷で大切に積み重ねてきた「経験」だったのではないだろうか。
 祖母の料理。
 幼馴染たちとの日々。

 そして、遠い京都でも彼女は、織物を織るように日々を丁寧に積み重ねていく。

 それにしても……5巻分までアプリで読んだ後、6巻を買ったが、今のところ出ているのは全18巻。
 どうしよう……。

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