ネタメモ~華流時代劇にはまってもらう話
「韓国の時代劇って面白いわよ」
と昔、教えてくれたのは母。
対して、同じ時代劇でも、中国産、いわゆる華流時代劇は長く敬遠していた。
「中国語って変な言葉よね。何言ってるかわからないし」
はいはい、さいですか。
でも、私にとっては、朝鮮半島の歴史よりも、中国史の方が付き合い長いし、一時期はかなりはまってましたよって。
「三国志」や「水滸伝」は題材からして男臭いだろうけど、それだけじゃない。
たとえば、『宮廷の諍い女』とか、『紅楼夢』とか。
特に『宮廷の諍い女』の主演のスン・リーさんには注目していて、仕事帰りにTSUTAYAでDVDを借りて、ちょこちょこ見ていた。
「一概に切り捨てることないだろうに」
と思っていたある日。
夕食時に何気なくテレビをつけたら、ちょうど、スン・リーさん主演のドラマ『月に咲く花の如く』が放送されていた。
「あ、これ」
「知ってるの?」
と母。
「うん。ちらっと聞いただけだけど。面白そうだったよ」
「ふうん」
その時は、それだけのやり取り。
しかし、数日後…。
「何見てるの?」
「この前のアレ。『月に…」
「月に咲く花の如く?」
「うん、これ、よくできてるよ」
「へ、へえ…」
と、毎回ちゃんと録画して見るようになっていた。
ちなみに私は時々一緒に見るだけ。第一話からちゃんと見たいと思って入るも、なかなか手が出ていないのが現状。
『月に咲く~』は、今でも、母の中ではランキング上位に来ているらしい。
それからしばらく後。
今度は『瓔珞』が、放送開始。
実は、「女版半沢直樹」と、中国在住の方のブログで書かれているのを見て以来、中国語がわからないながらも、ネットでちょこちょこ見ていた。
それが、ようやく日本で放送。DVDも出る。
是非、すすめたい。
でも、食事時などの会話で触れても、流れてしまってそのままになったら…?
どうやったら、印象付けられる?
考えた作戦が、自分用に第一話の録画予約を入れておくこと。
もちろん、自分も何回目だろうと見たかった。
楽しみができた、とホクホクしながら仕事に行ったものの、その日は疲れて見る体力が残っていなかった。
そして二日後。
「あれ…?」
録画リストをいくら探しても、『瓔珞』がない。
上から下まで隅々まで見た。が、ない。
「なんで~?」
楽しみにしていたのに。
とそこに母。
「あれ、アンタが入れてたの?すごく面白かったから、番組予約したんだけど」
へえ…。
まあ、「面白い」と言ってくれたなら、目的は達成できた、ということか。
でも、楽しみにしていたのを見損ねてしまった、その一点はちょっと苦いものを残した。
そして、前回と同じく、母は私以上に、『瓔珞』にはまったのであった。
ちゃんちゃん。
…これ、何かのネタとして将来使えないだろうか?
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