F-2後継、テンペスト計画と統合へ。そのメリット

F-2後継戦闘機と英伊瑞共同開発のテンペストとの開発計画が統合に向かう方針になりそうだ。これにより乱暴な言い方をすれば
日本も共同開発に参加したテンペストがF-2後継の次期戦闘機という路線になる事になる。
これは本邦にとってもメリットが大きいと言える。

テンペストにはスウェーデンも開発に参加する。スウェーデンと言えばベストセラーにもなったJAS39グリペンの技術も当然流用される。
スウェーデンは今でこそNATOに加盟するがベルナドッテ王朝発足当時は中立政策を国是としており、
限られた予算の中で中立を維持していくためにも様々な工夫がされてきた。戦闘機については整備を簡素化し、メンテナンスフリー部品を
活用したり、機体単価を減らし高速道路からでも離着陸出来る戦闘機を開発・量産したりもしてきた。
これによりスウェーデンは第二次世界大戦や米ソ冷戦時代でも中立を維持をしてきた。ドラケン、ビゲン、そしてグリペンはその象徴と言える。
グリペンも歴代の戦闘機同様、その路線を維持してきた。実際グリペンの整備コストは僅か7000ドル、
離着陸距離も500〜600mであり、高速道路からの離着陸も想定して多少の凹みや隆起でも離着陸が可能な構造になっている。
テンペストでもその技術は流用される可能性は高い。実際米ボーイングとの共同開発されたT-7Aはその技術が流用されている。
F-2後継がテンペストになるとすれば600mの離着陸距離があれば空自基地や海自基地、地方空港はもちろん
1000mの滑走路があれば陸自駐屯地や静浜や防府北、芦屋のような練習部隊の基地からの離着陸も可能になり
有事での分散配備や災害派遣での被災地の長距離の偵察も可能になる。また整備も簡素化されているから
どこでも整備が可能になるというメリットもある。

テンペスト開発計画ではどこの国が分担するのかはまだ決まっていはいないがT-7Aの開発が短期間で終わった事実を考えると
F-35やフランスのFCASのように揉める心配も杞憂なのかも知れない。もちろんリスクはないとは言えないが
日本側もテンペスト開発参加以外に手はない事からも何だかんだでイギリス側の要求を受け入れるのではないかと見ている。
また米ロッキードマーティンも技術協力はするとの事だがどの分野に技術協力するかはわからないが
ロッキードマーティンしてもF/A-XXや第六世代戦闘機の開発ではなるだけ経費を削減したいからこのテンペストを
土台にした開発を進めるのではないかと考えられる。

■ソース
https://jp.reuters.com/article/japan-uk-fx-idJPKBN2OP165
https://news.yahoo.co.jp/articles/47dd10c70d48c9a2bb727845e3374f5829ee7789
https://trafficnews.jp/post/118704
https://grandfleet.info/european-region/possibility-of-fcas-collapse-if-france-and-germany-do-not-accept-dassault-initiative/

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