見出し画像

夏のせいで


アイスが溶けるように、言葉が溢れ出していく。そんな日々のなか、24時間ずっと言葉を綴れるわけでもなく、言葉を綴る仕事とは別の本業が始まった。

職場の皆さんは優しくて、初日だからと考慮しくてくれて、理学療法士としてブランクのあるわたしに「感覚思い出してきた?」と声をかけてくれる。

直感は、当たるものだ。見学のときに感じた安心感、そのままだった。


夏の誘惑に惑わされながら、今日も「暑い」を連呼する。夏はいつだってわたしの心を暑さとともにかき乱してくる。どうにもやりきれなくて、紙に書き出したり友達にLINEしたりして外の世界に言葉を出していく。

どんどん1人の世界に入り込んでいく感覚がある。
このままだと、夏のせいで言葉と誘惑に溺れていきそうだ。


個展を計画したり、新しい仕事を始めたりするなかで、暇な時間なんて一瞬もなくなった。もちろん休憩もする。でも本業以外の時間は、ほとんど言葉を綴る。

言葉はただの手段はであり、目的ではない。わたしにとって言葉とは外界とわたしの心身を繋ぐ橋であって、安らぎの道具でもない。

だから個展をやる上で展示する「言葉」自体には、なんの意味もない。

「言葉の中」に広がる世界にこそ、わたしの「心と身体」が含まれている。


いずれにしても、この夏に生み出すわたしの世界観こそが、今後の営みの中心となることはまちがいない。それらを受け止めてくれる友達がいることが何よりの救いだ。

夏に惑わされている暇はない。今年は去年の夏とは明らかに違う。わたしは、わたしの在るが儘の「弱さ」に向き合ってゆく。


夏のせいでゆらゆら揺れる弱い心ごと、作品にしていきたい。長いようで短いこの期間、すこしずつすこしずつ、形にしていくことで「強く」なることを目指したい。



「温かで穏やかな光を見失わず、貴方が生きていけますように。」 そんな気持ちでnoteを届けています。 気に入ってもらえたら【スキ】【フォロー】 さらに【サポート】で応援して頂けるととっても光栄です。