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3回帝王切開したけれど、そのどれもが違った話(産後入院中編)

この↓話の続きです。(当時のメモなどを見返していたら続編に1ヶ月もかかってしまいました…💦)

前回は手術終了までをご紹介していたらすでに長文だったので、産後入院中編をまとめます。産後辛かった症状が3回それぞれで全然違った(手術までの経過よりも違いました…)ので、ご参考になればと思います。

▼こんな方におすすめ▼
・予定帝王切開が決まっていて、どんな感じか不安な方
・今妊娠中の方で、帝王切開について情報収集をしておきたい方

帝王切開の手術後はどんな風に過ごすのか?

帝王切開を行った場合、7日間程度入院します。
手術前日:点滴・剃毛・弾性ストッキングのサイズを聞かれる、21時以降絶食
手術当日:手術(手術時に尿管を入れられます)、術後はベットで安静にします。寝たきりなので、看護師さんに悪露含む下のお世話になります…本当ありがたやです。弾性ストッキングはたしか履きっぱなし
術後1日目:尿管を抜きます。ここから動け動けと言われる(お腹をちゃんと動き出させるためらしい)。トイレなど短距離から移動スタート。流動食スタート。
術後2日目~:とにかく動くように言われる。シャワー再開。3日目くらいから常食になります。
退院前日:退院前診察、内診、傷の状態を確認します。

流動食があまりない病院もあるようです。私も噂程度でしか聞いたことがないので、かかりつけの病院に伺うと良いかと思います。

3回の帝王切開後の不調、レポートします

1回目:とにかく頭痛+ふらふら+精神的なダメージ

1回目の帝王切開は、手術翌日から頭痛とふらふら(めまい)がひどかったです。頭痛は下半身麻酔をする場合、起こりやすい症状のひとつということで、痛み止めの飲み薬をもらっていたのですが、飲んでもあまり変わらなかったです…

めまいは2,3日でおさまったものの、頭痛は退院する日(手術7日後)もあり、飲み薬もらって帰りました。結局頭痛がなくなったのは手術10日後くらいだったと記憶しています。精神的なものもあったかもしれません。
めまいもあったので、本来なら手術翌日に尿管を外すのですがそれも半日くらい遅くしてもらいました。はじめて長男に対面するためNICUに行ったのは手術から2日後。車椅子で行くくらい、ふらっふらでした…

退院前日のお祝い膳。頭痛でまったく食べられず、もったいなくて夫にあげました(その旨看護師さんにはつたえました。念のため)

頭痛とともにキツかったのは精神的なダメージでした。妊娠中には両親学級や出産する病院での出産前説明会などにも積極的に参加していましたが、これまでの経過が良かった(検査には何もひっかからず、マイナートラブルは足がつる程度でした…)ことから、帝王切開になることは全く予期していませんでした。
帝王切開の可能性がだれにでもあることをこうした説明会ではほとんど触れられません。余計な不安感を煽らないため「ちなみに…」と軽く話があるくらい(それすら無いことも当時は多かったはずです)で、どんな場合に緊急帝王切開が選択されるのかさえ説明されませんでした。はじめてで分からなかったのもありますし、自分は当然経膣分娩で出産するものと思っていました。

だから、急に帝王切開になってしまったこと、そのことで長男がNICU管理になったことに対して自分を責めました。毎日ぼろぼろと涙がこぼれ「息子がNICUにいるのは私のせいだ、とてもかわいそうな事をしてしまった」と感じていました。

呼吸状態が安定しないなどの理由があり、長男は私より1週間ほど長く入院することになりました。その間、毎晩搾乳して、ほんのちょこっと出た母乳を車で20分ほどの病院に翌日運ぶという生活をしていました。自分が悪いんだと責めまくっていたので、とにかく必死に取り組んでいました。無理していたのでしょうね、産後1ヶ月検診直後に乳腺炎になってぶっ倒れます…

2回目:とにかく腹痛+授乳トラブル

2回目は「脊椎麻酔+持続硬膜外麻酔」がとられていたようです(2回目の手術同意書を読み返してみました)。
持続硬膜外麻酔は、こんな方法だそうです↓

お背中を局所麻酔した後に比較的太い針を硬膜外腔まで進め、この針伝いに直径僅か1mm弱の細い管を硬膜外腔に留置し、この管を通じて局所麻酔薬などの鎮痛薬を注入することによって、末梢神経からの刺激伝達を遮断し、痛みを緩和するというもの

https://www.kanto-ctr-hsp.com/ill_story/201712_byouki.html

「手術翌日くらいまで管が残っていて別途抜管が必要」という形は1・3回目にはなかったので、2回目だけこの方法がとられていたのではないかと思います。

これの最大のメリットは、手術後の痛みの緩和です。麻酔が解けてくると、とにかくお腹が痛い。(私の場合、左側の方が麻酔から解けるのが速かったようで、左脇腹+切開したところ+下腹部の痛みがあったようです。手術は朝9時半頃からでしたが、夕方くらいから本格的に麻酔から解け始めたよう。)

その痛みをボタン一押しで追加麻酔を入れることができ、痛みをその期間だけでも緩和することができるということ。
見回りに来る看護師さんに「我慢しないで押して良いですからね」と言っていただき、安心してガンガン押しました(笑)
が、その麻酔も手術当日中に使い切りました。抜管してからは自らの痛みとの闘いです。
1回目のような頭痛はなかったので手術翌日には尿管外せました(それでもお腹に力が入らないので抜くのは辛いし、そこからトイレまで歩けと言われてもどうにかこうにか立って歩いた、という感じでしたが)し、体調は1回目とは比較にならないほど楽でしたが、後陣痛と麻酔ボタンなくなってからの傷の痛みがとにかくひどかった。お腹の動きをよくするための点滴を入れていた(とメモに書いてある)ためか、点滴後腹痛がさらに増した、とも。とにかくお腹のあらゆるところが痛くて悶えてました。

ロキソニンの錠剤を1日上限数ギリギリまで飲んで、耐え忍んだ感じでした。

腹痛が終わると、食欲が一気に戻ります。早く常食にならないかと待ちわびていました。その後襲ってきたのは授乳トラブル。

術後3~7日目位ですかね。とにかく胸が痛い。一人目の時に乳腺炎になったところが、確実に詰まっている。この詰まりさえとれれば絶対楽になるはずなのに、生まれたばかりの娘は飲むのがまだ下手くそかつ力も弱いので飲みきれない。

この病院は総合病院には珍しく、かなり母乳育児に力を入れていて、助産師さんの熱量も高い所でした。
なので、しこりを取るためのマッサージを何名かの助産師さんが交代の度に来てくれました。それでもしこりが取れず困り果てていると、その病院の助産師さんたちに「ゴッドハンド」と言われているベテラン助産師さんが登場。
その方にマッサージをして頂き、しこりが改善しました・・・!

ゴッドハンド助産師さんの手技を勉強するために、何名かの助産師さんが「お恥ずかしいかもしれませんが見学しても良いですか?」(母乳のマッサージは当然胸丸出しなので💦)といらっしゃり、どうぞどうぞと私も迎え入れ。

なかなか無い入院生活となりました笑

3回目:腹痛+ふらふら+授乳トラブル

先日の3回目の帝王切開でも腹痛がキツかったですね。前回より年齢がいっているせいか、それとも麻酔の方法が違ったせいか、2回目よりも腹痛の継続時間が長い(2回目は丸一日くらい、3回目は丸2日くらい)のと、お腹を中心に体に力が入らない感覚が強かったです。

あとは、ガス…つまりおならが出にくかったことが腹痛が長引いた原因だったのかもしれません。ガスが出るということは、お腹が麻酔から回復して動き始めたと言うことらしいです。

術後2日目から「でました?」って、病室に来るたびに看護師さんに聞かれました💦

ただ一方で、2回目の病院よりも点滴が外れるのが早かったので点滴の針があることでの不快感は少なく済みました。

なのですが、コロナ禍での出産で緊急入院したため、術後2日目に病室に事務の方が来られて、入院手続きに行ってくださいと言われたんです笑

え、来てくださったんなら、ここで手続きしてくれればいいのにと思ったんですがルール上できないとのこと。

入院受付は入院病棟からかなり距離がありました。体に力が入らない中、どうにか歩いていきました。
途中、ふらふらして廊下の壁に寄っかかりながら、通常の3倍くらいの時間をかけてどうにかお出かけしました。

それから、2回目と異なっていたのが血栓予防の注射を打ったことです。
手術をすると寝たきりになるため、エコノミークラス症候群のような症状が出て、血栓ができやすくなるんだそうです。

上二人の時には弾性ストッキングを履いて対処したのですが、今回はそれに加えて注射をすることでさらに予防効果を高めるとのこと(これは私が歳だから追加されたのではなく、2人目と3人目の間の6年でメジャーになった方法と言われました)。
12時間おきに6回注射しましたが、これ、妊娠出産で行った注射の中で、一二を争う痛さでした笑

ふらふらした中で追加でやってきたのが2回目同様、胸の痛み。授乳トラブルです。
「とにかく胸が痛い」と感じたのが術後2-3日目のこと。その旨を巡回にくる看護師さんに伝えると「とにかくおっぱいを吸わせましょう!あとは搾乳ですね!がんばって!!」とのこと。
で、術後3日目には10回、4日目には13回直接母乳してるんです…マジで1時間おきとか…
でも痛い。しこり取れない。むくみも取れない。。病室で一人泣きました苦笑

ちょこっとだけ愚痴らせて頂くと、総合病院の場合、こうした「医療行為まではいかない(母乳を抜いてしまえば楽になるはずだから)けど、患者が困っている状況」には多くの場合、あまり積極的にアクションを起こしてくれない印象があります。そりゃそうですよね、病気じゃないから。と言われればそれまでですが、産後ダメージ大のところに、更にむくみと母乳トラブル(胸の痛み)が加わると正直もう泣きます。(メンタルもやられてるので💦)

現に3回目の病院はその傾向が強く「まだ薬飲むほどじゃないから乳腺炎じゃないよ」と一蹴されてしまいました・・・これがキツかった。確か2回目の病院は産婦人科の看護師さんがほぼ全員助産師資格を持ってたんだと思います。だからこそかなり手厚かったのかな。

早く退院して、助産院に行ってこのしこりを取ってもらわなくては多分体調が戻らん・・と思っていました。
それを退院後2日で実行して助産院へ。マッサージをお願いしたところ、しこりも取れ、胸の痛みがかなり収まり、楽になりました。母乳で困った時にはとりあえず助産院行っときましょう。

退院後のマイナートラブルあれこれ

傷痕のトラブル

退院後にもマイナートラブルは続きます。一番気になったのは帝王切開の傷痕のトラブルです。

帝王切開直後は大きなシートで傷口を保護します。入院中はそれは剥がさず、おそるおそるシャワーを浴びる生活です。

そのシートを退院前検診の時にべりっと剥がされ、必要に応じて市販のテープなどで保護しながら過ごします。
1回目の時は、こんな(サージカルテープというらしいですね)のを処方してくれました。

が、3回目の時には処方はなく、おすすめされたシリコン製のシートを購入しました。

私が使ったのはこちら↓

こんなのもすすめられました。

ちなみにですが、私の使ったレディケアは切って長さを調整することができないので、帝王切開時にお腹を縦に切った方はおすすめしません。
私が縦に切ったので感じたのですが、レディケアを使っていると、おへそと干渉してしまいます…
お腹がしぼんでいくので当然傷の長さも短くなります。そのため、おへそにまでシリコンシートが被ってしまい、そこから剥がれてしまったりかゆく感じたりします。最近は横に切るケースが多いというので、横に切っているかたはそこまで気にならないと思います!

特に2回目、3回目の帝王切開時には産後1ヶ月頃に傷痕が膿みました…産後1ヶ月検診時に傷口の膿を指摘され、テープを剥がして乾燥させるようにいわれました。

3回目(今回)は、その後も膿みが引かなかったので形成外科に行ったところ消毒用塗り薬+保護テープと、抗生物質の飲み薬をもらいました。1週間〜2週間ほどで良くなり、今(産後5ヶ月)はサージカルテープだけを貼ってケロイドの予防をしてます。

半年から1年くらいはケロイド予防のためにテープは貼ると良いとのことで、私自身も10月に経過を診てもらう予定にしてます。

帝王切開をもっと知りたい人へのおすすめ本

最後に「帝王切開知っといた方が良いな」と思った方のために、本を1冊おすすめします。

一人目の帝王切開後に頂いた本だったのですが、分からなかったことを平易な言葉で書いてくださっています。Q&Aが多いので、読みやすいです。10年前に発売された本なので、参考にしつつ最新情報はかかりつけのお医者さまにお伺いすると良いのかなと思います^^

ちょっと脅かしてしまった部分もあったかも知れませんが、帝王切開の術後はこんな感じです。しんどいことはしんどいですが、一番しんどかったのはやっぱり1回目。何も知らされず、帝王切開になってしまったことへの精神的なダメージでした。だからこそ、知れるチャンスのある方には知っておいてほしい。私みたいに思いがけず悲しい気持ちになる方が少しでも減ることを願っています。



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