おかえり
昨年の夏、春に会社を辞めて以来、大人の夏休みを過ごしていた私は、このnoteで気ままに言葉や想いを綴り始めた。
幼い頃から文字や言葉とふれあうことが好きで、じゆうちょうに作文用紙、大学ノート、手帳、ブログと、note以前にもいろんなところで書き散らかしてきた。
初めてブログというものを知ったのは、たぶん高校生くらい。旅の記録や毎日のお弁当記録が好きでよく読んでいた。
それから自分でも何度か書いてみたけれど、どうにも続かず、最も長く続いたのは学生時代にオーストラリアへ留学していた1年だったのではないか。家族への生存報告。
あれから時が経ち、7年間の会社員生活、この1年と少しのお暇生活、ほんとうにいろいろなことがあった。
言葉とふれあうことが大好きだった小さな私は、成長とともに、その大好きという気持ちを忘れて、社会で生き抜くための"本当はいらないもの"をたくさん身につけて、自分を失くしていった。自分ではなく、周囲や社会のために生きていた。
そのことに、はたと気づいたのは、広告代理店の社員として、とてもくたびれた毎日を送っていた2016年のこと。あの頃の私は、自分のことが大嫌いだった。いつも自分のことを責めていたし、いじめていた。
それから少しずつ、ほんとうに少しずつ、カメのあゆみで自分と向き合ってきた。久しぶりに矢印を自分に向けた感覚だった。その間にも、ほんとうにびっくりするくらい、すてきなことも、落ち込むこともたくさんあった。
今の私は、やっと、小さい頃の、なにも考えず好奇心の赴くままに生きていた頃の「私」を、取り戻しつつあるように思う。
おかえりなさい、わたし。
そうしたら、これまで私が感じてきたことや、今この時に感じていることを、自分の内側に大切に留めておくだけでなく、「形あるたしかなものとして残したい」「だれかと共有したい」という気持ちが芽生えてきた。
私の素直な想いを、言葉を、だれでも手の届くところに、静かにそっとおいておこう。
そのための場所がここなのだ。
そんなふうにあらためて思った。
私の綴る文字や言葉が、だれかにとっての「ちいさなあいのうた」になりますように。
愛と感謝を込めて。
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