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暮らすこと -新生活所感

この3月から縁もゆかりもない関西で新しい暮らしが始まった。

生活も仕事も人間関係も、何もかもが真新しくて、まだまだ困惑している時間が大半だけれど、湖や山々、野の花といった自然がくれる力や癒しを助けにして、なんとかやっている。

ここに来てから私が多くの時間をともに過ごしている人たちは、"日々の在り方"というものをとても大切にしている。

東京で長く会社員をしていた私にとって、彼らの暮らしは本当にゆったりとしたリズムで、心が伴っていると感じるものだ。

私の行動と心がちぐはぐだと、彼らはすぐにそれを見抜いてしまう。
日々の在り方は、人間の第六感のようなものでさえも育むのだろうか。

私もそんな人たちに影響を受けてか、最近は自然と暮らしに重きをおくようになった。
散歩して、丁寧に食事をつくって味わい、掃除して、お花を飾り、お茶をして、瞑想して、買い物に出かけて。
こうして過ごしているとそれだけで1日があっという間に過ぎていく。

暮らすということに本気で向き合うと、こんなにも時間、そしてパワーを使うのだなあ。
こんなふうに暮らしていたら、大都会に居た時のようなボリュームで仕事をするのは無理である。
あの頃の私の暮らしは、ほぼ仕事で構成されていた。忙しなかった。

ここに居ると、その土地の時(とき)の流れををつくっているのは、そこに住む人々、もっといえば人々の暮らし方なのだと感じる。

忙しなく仕事に明け暮れていた私が、緩やかな空気感の中で生きたいといくら願ったところで、叶うわけがなかったのだ。

「平和は私から始まる」
私の好きな言葉。
この言葉の改めて反芻する今日この頃。

日々喜びに満ちて暮らしていきたい。


愛と感謝を込めて。

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