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山ガールを超えて山オタクになった話


#挑戦している君へ

今年挑戦したことといえば、なんといっても北アルプス登山🏔

たった2山しか登っていないが、私はすっかり山ガールならぬ山オタクと化した。

今日はテーマが『挑戦』ということで、よく山に登る人が言う「達成感がたまんねえ。」の裏事情を解説していきたいと思う。山好きな人からは分かる〜〜と共感してもらえるだろうし、山なんて…と思っている人にも興味を持ってもらえたら嬉しい。

◻️準備編①荷物

登山家のイメージといえば、あのでっかいリュック。当たり前だけど、あの荷物の中には山で1日を生きる為の全てが詰まっている。

山頂が高い山であるほど気温が下がるため温度調整のための上着(お盆前に登った燕岳は山頂3℃ほど)、そのほか基本装備として食料、コップ類、着替え、レインウェア、貴重品、そして水。

これだけでも意外とリュックは大きくなる。まぁ水が重いんですよ、カップ麺用、インスタントコーヒー用とかも合わせると最低2ℓは必要。

せっかくだから山頂でビールを飲みたいなんて人も多いと思う。はい500ml=500gの追加荷重になりまぁす。

更にテント泊をする場合はテント本体と寝袋等も背負う必要がある。綺麗な写真を撮りたい人はカメラもいるね。

はい、あっという間にでっかいリュックの完成!

↑これでもテントは持っていないから少ない方…

◻️準備編②早朝集合

これもよく聞く話かもしれないけど、山は天気が変わりやすい。特に夕方以降は天気が不安定で崩れやすくなるため、14時位までには山小屋orテントに避難する必要がある。

と、なると8時には登り始めたいから、集合は…?

◻️道中編

前日に荷物のパッキングをして、朝早くに起きて準備運動をしていよいよ出発🥾

地上で背負っても重い荷物を背負って、3000m級のてっぺんを目指すのだ。

急な雨に打たれ、登るほど酸素は薄くなり、疲労も増す一方。いつまで経っても着かない休憩場。はじめは話しながら登っていても段々と口数は減り、黙々と登り続けること約5時間弱。。

まさに修行。「何が楽しくてこんなことしてるんだろう。」という思考になってくる。

◻️山頂へ

それでも、どんなにゆっくりでも、小さな一歩でも、登ってればいつかは辿り着く山頂。

途中辛ければ辛いほど、自分の足でその場所に立っていることに「達成感」が湧くんだよね。そしてその達成感は自信へと繋がる。

そして山頂からの景色。夕陽に照らされて赤く燃える雄大な山姿。満点の星空と地上の夜景。雲海から覗く朝日。

まさに「今、ここにいるからこそ見える景色」がそこにはある。特別な瞬間。

(下界の人間関係の悩みなんてくだらなく思うよくになる、笑)


◻️楽しいこともあるよ

途中、辛いことしかないような書き方をしたけど実はそんなことはない。綺麗なお花、変な形のキノコを見つけてははしゃぎ、紅葉の時期は草木をサクサクと踏む音が心地いい。


↑蝶ヶ岳の名物「ゴジラみたいな木」


休憩でお菓子を食べたりするのも遠足みたいで楽しいし、疲労の末のカップラーメンの旨さと言ったら…。なんで山で食べるものって地上の数倍おいしく感じるんだろうね。

下山後の温泉も格別。身体中に染み渡る〜〜。

あとこれも登山あるあるだけど、山ではなぜかすれ違う人との挨拶が当たり前にある。

「こんにちは」

道を譲ってもらったときの「ありがとうございます」

降りてくる人からの「頑張ってください!!」

私はこのヤマニケーションが好きなのだ(勝手に名付けた、ダサすぎるって友達に言われたけど気にしない)。

◻️登山から得たもの、そしてオタクへ

今年の初め、辛い事があって仕事も上手くいかなくて今思えば私は軽い鬱状態にあった。

そういうときの自己肯定感って最悪で、私は何もできなくて必要とされてない人間なんだ、生きる意味なんてないと大袈裟じゃなく本気で考えて毎日泣いていた。

ネットで調べると、同じような悩みや思いを持つ人に対しての記事が沢山見つかった。そこには色んな切り口で前向きになる言葉だったり、そのままの自分を受け入れていくような言葉が飾られていた。ただ、そうした言葉は綺麗事にしか感じれないほど当時の心は荒んでいた。

そんな中、会社の先輩に誘われて行った登山では自分でもやればできるんだ。ということを心が感じることができた。思い出した、という表現の方が近いかもしれない。

高い山だからいい、低い山はダメなんてこともない。自分でその山に登ると決める。そして登りきる。誰に褒められるでなくても、自分で自分を認めてあげることができるのが登山だ。

そしていつかは山頂に着く(ゴールがある)から途中辛くても山登りは我慢できるけど、人生は正解なんてない。だったらその時を楽しんだもん勝ちじゃない??という思考回路を持つようになって前よりも生きるのがラクになった(それまで人生楽しんだもん勝ち、って聞いてもあんまり共感してなかった)。

途中でも少し書いたけど、登山中はけっこうしんどい。特に急登を登っているときなんかは喋る余裕なんてなくて、ただひたすら1歩を出すことだけに集中する。地上では無意識でしている動作(歩く、階段を登るetc.)がこんなにもキツくなることがあるのかと思う。でも、それがいいのだ。散歩に行くのも気分転換になるけど、まだ他のことを考える余裕がある。登山中は良くも悪くも気持ちの余裕がなくなるから、目の前のことだけで思考がいっぱいになる。辛いことがあったときは考えないようにするのが1番とよく聞くけど、半ば強制的にそうなるからやっぱり色々と効用があるのかもしれない。

余談だけどグッズを色々と買い集めるのも楽しい。高いけど。(いやほんと、死なない為とはいえ高いって…)
スノボ用品も買い集めたい私はすっかり山へ貢ぐために働くようになってしまった。

今住んでいる長野県だけでも数々の名峰がある。山なんてどれも同じじゃない?と思ったそこのあなた。何を言ってるんだぃ、全然違うんだよ…とまた話が止まらなくなるのがオタクの悪い癖なのでこの話題は別の記事で書いていきたい。

縦走、雪山…とある中で、この沼から抜け出せる日は来るのだろうか。

※タイトルの写真は北アルプスの不動のセンター、『槍ヶ岳(3,180m)』20代のうちに登るのが目標

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